100点を取る、のではなく、ベストを尽くす。
アカウンタビリティは客観的な指標ではなく、自分なりのベストを求めます。それ故に、常に私達は自分自身の行動に責任を持つことができるようになり、成長できるのです。
ベストを尽くすとき、私達は心の声に耳を傾ける必要に迫られます。なぜならば、ベストを尽くしたかどうかが分かるのは自分自身だけだからなのです。
●今の問題を解決するためにベストを尽くすこと
100点を取る、のではありません。
ベストを尽くす、ということが大切です。
テストはあくまで客観的な指標。
でも、ベストを尽くす、というのは自分なりの、主観的な主張と言えます。
だから、あるテストにおいては60点がベストを尽くした結果であっても構わないのです。
そのとき、失った40点に目を向ける必要はありません。あなたがベストを尽くしたとしたら、自然とあなたの意識は獲得した60点に目を向けることができるのです。
しかし、その一方で、主観であるが故に「甘え」が入り込む余地があります。
本当に自分がベストを尽くせたのか?
もっとできることは無かったのか?
自分にそう問い続けることで、私達は成長することができます。
次は65点を目標にしよう・・・。
そうすることで私達は成長し続けることができるのです。
ただ、こういう考え方は誤解を大いに招きます。
つい自分に厳しくしすぎてビシバシ鞭を振るってしまったりするのです。
でも、“ベストを尽くす”と言う意味には深い含蓄があります。
“100点を取る”ではないところが肝要なんです。
例えば、自分に厳しくするとしましょう。
鞭を振るって、もっと頑張るべきだ、もっと点数を上げるべきだ、と。
しかし、その結果、心が折れてしまったり、モチベーションが低下してしまったら、それではベストを尽くした状態とは言えないと思うのです。
ベストを尽くすためには、そうした心身への配慮も必要になっていきます。
仕事に関するカウンセリングでよくこういうお話をします。
「休むことも仕事のうち。仕事が山積みだからと無理して働き続けても疲れが溜まった分だけパフォーマンスは落ちてしまう。だとしたら、きちんと休養を取ることはベストパフォーマンスを実現するためには大切なこと」と。
したがって、ベストを尽くすためには、自分の心や体と上手に付き合っていくことも求められているのです。
自分の心の声、体の声、聞こえてますか?
また、ベストを尽くしたとき、私達は結果の如何にとらわれなくなります。
爽快感、達成感、満足感、充足感・・・そうした素晴らしい感情で満たされるようになります。
でも、ベストを尽くさなかったとしたら、100点取ってもそこまでの感動は起こりません。
私達はほんとうは自分に嘘は付けませんよね。
だから、今の自分がベストを尽くしているのかどうかは本当は分かっているはずなのです。
だから、ベストを尽くそうとすることは、それだけで偉大なことと言えるのかもしれません。
>>>『アカウンタビリティ(責任の概念)(3)~成長すること~』へ続く