何かを見たときにそれをどう感じるかは、人により様々です。
では、同じ物を見ているにもかかわらず、人はどうして様々な感じ方をするのでしょうか?
外からやって来る状況は変わらないわけですから、感じ方は、その人の心の内側にあるものによって変わってくる事になりますね。
これを「投影」といいます。
投影は、自分自身に感じている事を誰かの中に見てしまうことが殆どです。
周囲に駄目出しをする人は、実は自分自身を駄目だと感じているのです。
自分自身を駄目だと感じている人は、自分にOKが出せない人なので、周りの人からOKを出してあげると、自分でもOKを出せるようになります。
そうすると、自分への駄目出しが減って、周囲への駄目出しも無くなっていきます。
◎リクエストを頂きました◎
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私の父は、口を開けば人の批判が多く、テレビの中の人から、親戚、日ごろお世話になっているような人や、自分の店のお客さんまでに及びます。内容は、外見から発言、行いにまで至ります。
それを聞かされているうちに、とてもイヤな気分になりますし、ストレスを感じます。批判の内容は、「その通り」と思える事は、ほとんどなく、また、私に対してでも90%できている事でも、10%できていないだけで、その部分をネチネチ言われます。
言葉の影響が言われている昨今で、私は悪影響を受けているような気がします。そういう発言を減らせる方法があれば、教えていただきたいのです。
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1.投影の法則
道端に咲く一輪の花を見て、あなたはどう感じるでしょうか?
「綺麗な花だなぁ」
と感じるかも知れません。またある人は、
「こんなところでたった一輪でよく頑張っているなぁ」
と感じるかも知れません。
何かを見たときにそれをどう感じるかは、人により様々ですね。
では、同じ物を見ているにもかかわらず、人はどうして様々な感じ方をするのでしょうか?
外からやって来る状況(この場合は、道端に咲く一輪の花)は変わらないわけですから、感じ方は、その人の心の内側にあるものによって変わってくる事になりますね。
これを「投影」といいます。
この投影の法則を、映画を上映する話に例えてみたいと思います。
映画を上映するには、映写機の中でランプから光を発して、フィルムに当ててその像を作り、レンズを通してスクリーンに映し出しますね。
今、仮にフィルムに花の映像が写っていたとしましょう。スクリーンには花の映像が映し出されますね。
しかし、もしレンズのどこかに傷がある別の映写機を使うと、花の像に加えてこのレンズの傷が影響した像がスクリーン上に映し出されます。
ここで、フィルムが実際の状況、レンズが私たちの心、スクリーン上に映し出された映像が私達の見る世界(感じる世界)になります。
レンズを持っている映写機を私達自身だとすると、映写機を変えるとレンズの傷も変わるので、スクリーンに映し出される映像、すなわち見えるもの(感じるもの)も変わってくるのですね。
投影は、自分自身に感じている事を誰かの中に見てしまうことが殆どです。
例えば、ストッキングの破れがとても気になっているときに人の視線を感じると、ストッキングの破れを見られている感じたりします(人が気にしているのではなく、自分自身が気にしているのです)。
先に挙げた例で、道端に咲く一輪の花を見て「こんなところでたった一輪でよく頑張っているなぁ」と感じた人がいるとすれば、その人の心の内側に頑張る自分の姿があるので、実はその人自身が今とても頑張っているか、ずっと頑張ってきた人なのかも知れませんね。
2.お父さんは自分に駄目出しをしている
さて、戴いたリクエストでは周りの人にやたらと駄目出しをするお父さんの事が書かれていました。
先ほどの「投影の法則」を用いると、周りの人に駄目だと感じているお父さんは、実は自分自身をいつも駄目だと感じているという事になります。換言すれば、いつも自分を責めていることになりますね。
そうすると、お父さんは自分に駄目出しをしている度合いだけ、自信が持てなくなります。そして自信が持てないと、ますます駄目出しをしてしまいますね。駄目な自分をどんどん強く感じる悪循環に陥る事になります。
3.お父さんにOKを出してあげよう
お父さんが自分自身に駄目出しをしている度合いだけ、周囲の人にも駄目出しをするわけですから、お父さんが自分に駄目出しをする事を止めれば、周囲の人にも駄目出しをしなくなりますね。
では、お父さんがどうしたら自分に駄目出しをしなくなるかというと、周りの人がお父さんに対してOKを出してあげるのです。
お父さんはなかなか自分にOKが出せない人なのです。だから、周りの人からOKを出してあげるのです。
人は、人からOKを出されても最初はなかなか信じられないものですが、ずっとOKを出され続けるとそのうちに「そうかなぁ」と感じるようになってきます。
また、OKを出してくれた人に対しては「私の事、わかってくれているみたい」という親密な感覚が生まれてきます。
親密な感覚がある人に対して、人は寛大になりますね。
そうすると、私に優しいお父さんへと変化をしてしまうのです。
4.最後に
今回は、「私がOKを欲しい(駄目出しをして欲しくない)」と思ったら、相手にOKを先にあげるという内容でしたが、これに限らず、心理学の法則の一つに、「私が欲しいものは、先ず私からあげよう」というものがあります。
人との関係であれば、ほとんど何にでも適用できるやり方なのです。
人との関係で、あなたが欲しいと思って手に入っていないものがあるなら、先ず、それを自分から差し出してみませんか?
きっと、あなたが欲しいものが手に入ると思います。