問題解決のスピードを鈍らせるものを知ることで、スピードアップの秘訣が見えてきます。
問題解決のスピードを鈍らせるものにはさまざまな種類のいろんな要素がありますが、今回は、「問題解決のプロセスを進める主導権」に注目してみたいと思います。
問題解決のスピードを鈍らせる要素には様々なものがありますが、問題解決のプロセスを進める主導権が自分に無い状態というのが、その1つに挙げられます。
逆にいうと、その主導権を自分の手中に収めることができれば、スピードアップにつながります。
問題解決のプロセスを進める主導権が自分に無い状態というのはどういうことかというと、簡単に言うと、「誰かや何かのせいでこうなってしまっているんだ」という状態です。
誰かや何かのせいで問題が生じているとしたら、その問題を解決するために自分ができることがなくなってしまうんですね。
そうすると、問題を解決するには、自分以外の誰かや何かが問題を解決しようと動き出すのを、ただ待つことしかできなくなってしまうのです。
誰かや何かが作り出しているように思っている問題を、自分が作り出した問題として捉えて受け入れることで、その問題を解決していくプロセスの主導権を自分の手中に収めることができます。
それを自分の手中に収めることで、問題解決のスピードは飛躍的にアップします。
どれくらいスピードアップするか?は、自分次第です。
正確にいうと、「どれくらいスピードアップさせるか?は、自分次第で決めることができる」になります。
この「誰かや何かのせいにするのを終わりにして、自分の人生で起こることの全てに対して自分で責任を持つ」という態度を取り入れることで、問題解決のプロセスが進むスピードがアップします。
そして、人の問題を抱え込まなくなり、自分に集中してエネルギーを投資できるようになることで、さらなるスピードアップにつながるのです。
この「誰かや何かのせいにするのを終わりにして、自分の人生で起こることの全てに対して自分で責任を持つ」というのは、問題解決のスピードを飛躍的にアップさせることができるのですが、この態度を取り入れるには、強さと成熟さが求められます。
例えば、「彼の浮気が発覚したことでとても傷つき、彼のことが信じられなくなった」という問題があったとします。
浮気をしたのは、彼です。
それは、不誠実な態度です。
その不誠実な態度を肯定しなくてもいいですし、許さなければいけないというものでもないのですが、「彼の浮気に自分がどう関係しているのか?」というところに目を向け、例えば「彼の気持ちを全然受け取っていなくて彼に寂しい思いをさせていた」というように、自分がやっていたこととそれによって与えていた影響について認めて受け入れること、そして、「私が信じられないのは彼のせい」というところから、「信じることができないのは私」と自分レベルに落とし込むことができると、自分にできることや自分の課題が自ずと見えてきます。
ちょっと想像してみていただきたいのですが、もしあなたが浮気をしてそれがパートナーにばれたとします。
その時、「あなたなんか信じられない!」と責められるのと、「あなたのことを信じられるようになりたい!」と言われるのでは、どちらの方が「バカなことをしてしまった」「もうこんなことをするのはやめておこう」という気持ちになるでしょうか?
その気持ちの違いが、問題解決のプロセスが進むスピードの違いになるのです。
以上、心理学を使って問題解決のスピードアップを図るヒントをお届けしましたが、今回お届けしたのは、「感情」というよりは「理論」の部分になります。
直接的に感情的な抵抗を減らしたり感情を解放することには役立ちにくいかもしれませんが、知識として知っておくだけでも「心の余裕」につながるかと思います。
もしこれまであまり馴染みのない視点や考え方だったとしたら、実際に取り入れてみることで、実感していただけることがあるかと思います。
あなたのプロセスがより早く進む“新風”になりますように。
(完)