幸せを引き寄せる第2の力は「想像力」。
想像力がどのように幸せを引き寄せるのか? 想像力を使ってイメージすることができなくなるのはどうしてか? そして、どうすれば想像力を使うことへの抵抗を減らすことができるのか? といった「想像力」にまつわる情報を紹介します。
●幸せを引き寄せる第2の力
プロセスが進むスピードが速い方に共通した特徴の2つ目は、「想像力が豊か」です。
心で感じていることや信じていることが現実の状況としてやってくるという心理学の考え方にあてはめてみると、想像力を使って「あんなふうになりたい」「こんなふうになればいいな」という欲しいものや状況をイメージすることができる分だけ、それが現実の状況としてやってくることになります。
想像力が豊かな人は、夢やヴィジョンを、まるでそれが現実であるかのように明確にイメージすることができ、その描いたイメージの世界を感じることによって、「それ、欲しい!」「こうなりたい!」と、前に進んでいく原動力を得ることができるために、プロセスが進むスピードが速くなるようです。
●想像力を阻むもの
想像力を阻むもの、それは「どうせ無理…」という「諦め」です。
私達は成長するにつれ、多くのものを諦めて現実を生きるようになります。
「大きくなったらアンパンマンになるんだ!」という子供はいますが、就職活動で、アンパンマンになるためにジャムおじさんのパン工場の所在地を調べる人はいませんよね。
大人は、アンパンマンやジャムおじさんのパン工場が実在しないという現実を理解しているからです。
「将来はプロサッカー選手になるんだ!」と目を輝かせながらサッカーボールを追う子供はたくさんいますが、彼ら全てがサッカー選手になれるとは限りません。
目を輝かせてボールを追っている時、その子は幸せを感じているでしょう。
子供に限らず、夢に向かって生きている時、人は幸せを感じてイキイキと輝きます。
その子が幸せなのは、将来自分がプロサッカー選手になっている未来を想像し、その未来が現実になることを信じることができているからです。
ところが、大きくなっていくにしたがって、自分の実力、まわりの人との比較、プロでやっていくのに必要なレベル… といった現実が見えてきます。
そして、自分がプロでやっていくだけのレベルの実力がないという現実を理解した時、その目の輝きが消えてしまいます。
プロサッカー選手になりたかった気持ちが強い分だけ、プロサッカー選手になれる未来を信じていた分だけ、傷ついてしまいます。
そうして夢破れて傷ついた過去の経験を元に「どうせ無理だろう」と諦めたり、想像力を使って夢を描けば描くほど、その夢が破れた時に傷ついてしまうので、夢を描くこと自体をやめてしまうのです。
●想像力をアップさせるには?
想像力を駆使して夢を描くということがうまくできない時、そこには痛みと諦めが隠れています。
想像力を使ってもう一度夢を描いていくためには、「またあんな辛い思いをしてしまったらどうしよう…」という不安や怖れ(これも想像力が作り出すものです)や「どうせ無理…」という諦めといった感情を解放していくこと、そして、無力感を癒し、自分が夢を実現させるだけの力がないという観念を書き換えてあげることが必要になります。
そして、もう一度想像力を駆使して夢を描くために重要なポイントがあります。
それは、「今の自分が大人である」ということを受け容れるということです。
小さな子供の頃にはできなかったことが、大人になったことでできることがあります。
小さな子供の頃にはわからなかったことや見えなかったことが、大人になったことでわかったり見ることができたりします。
様々な経験をして成長し、成熟した「大人」ならではの判断力や対処力や視野の広さというのは、夢の実現に役に立つものとなるでしょう。
現実を知り、自分を知り、それらを受け容れた上で想像力を使って描く夢というのは、現実と乖離した夢物語の“夢”ではなく、今の現実に即した、実現も視野に入る“夢”になるでしょう。
実現しやすそうな手頃な夢から順に実現させていくことで、その成功体験はさらなる大きな夢の実現の助力になるでしょう。
>>>『幸せを引き寄せる4つの力(3)~解釈力~』へ続く