天職と適職~天職が与える試練と意外な存在~

パイオニアであるあなたに対して天はさまざまな“神様のテスト”を送ってくることがあります。

社会的な抵抗を招く大きな試練になることもありますが、天職を生きているあなたには、それすらも乗り越えられる創造性が湧き上がってくるのです。
しかし、そんな情熱を伴う天職も、何も特別な場所にあるのではなく、気がつけばあなたのすぐ近くにあることだって少なくないんです。それに気づいたときにはむしろ悟りに似た感覚を得ることだってあるんですね。

●天職が与える試練

しかし、パイオニアであるあなたにとって、決して天職は手抜きができたり、勝手にうまくいくような「楽」なものとは限りません。
ヴィジョンを生きているワクワク感や強い使命感が支えてくれるので、周りから見るほどしんどいわけではなかったとしても、時に次から次へと試練が訪れることもあります。

新しいものをはじめようとすれば、それ相応の抵抗がでてきます。
私達は潜在的に変化を恐れることも抵抗が生まれる理由の一つです。

具体的には周りの人の反対、社会の目、上司や先輩の感情的な反発、組織的な抵抗、法律の制限に、地域性による壁など、乗り越えるべき山はそれが偉大なものであるほど強くなるかもしれません。

しかし、天職はそれを乗り越えさせてくれるパワーとエネルギーを与えてくれます。

しかし、あらゆる試練も「苦しい」とだけ感じるものではなく、苦しみの中にも喜びや意味や楽しみを見出せるものがまた天職の喜びでもあります。

天職、すなわち“真実”は楽で楽しいものです。
ヴィジョンを生きている感覚、自分の人生のど真ん中を生きている感覚は、常にクリエイティブな才能を開いてくれますから、苦しみすら喜びに変えられてしまうのかもしれません。

その瞬間瞬間は辛くて、しんどくても、後から思えば楽で、自分は恵まれてる、と感じられるものでもあるんです。

別の角度から見れば、天職とは“愛に基づくもの”なので、壁に打ち負けそうになったとしても、その愛に支えられます。
そして、その愛が時に使命感という形でパワーを与えてくれ、さらには、あなたの援助者を呼び寄せてくれるのです。

そうした試練は「神様からのテスト」という呼び方をすることもあります。
本当にその仕事を天職として受け入れる覚悟があるかどうか、コミットメント度を試されるのかもしれません。

また、私達のエゴが抵抗し、そうした試練を呼び込むこともあります。
エゴとは私達の心の痛みが作り出す幻想なのですが、そのパワーは時にすさまじく、私達を誤った方向に、すなわち、愛や幸せとは逆方向に引っ張ることすらあるのです。

●天職は意外と近くにある???

さて、こういう話をしてしまうと、ますます天職とは縁遠いものと思われるかもしれません。
しかし、無意識的なレベルで見れば、あなたが今就いている仕事もあなた自身が選んだものです。

そして、それはエゴの声に惑わされたのか、自分をちっぽけに扱いすぎているのかは別として、愛を持って選んだ部分もあるのかもしれません。
(仮に意識的にはぜんぜんそんなつもりはなかったとしても!)

だから、私達が天職に巡り合うときには、そんな大きな感動ばかりが来るとは限りません。

「やった!やっと自分が与えられた使命が分かったぞ!!」

と叫びたくなるほどの感動を起こすこともありますけれど、意外や意外、

「え?これが天職?うーん。まぁ、なるほどなあ。やっぱりな・・・」

など案外気持ちが盛り上がらない場合も少なくないんです。

私達の行動や選択は深いところでは無意識的な感情に支配されています。
だから、意識的に打算的に受身的に選んだとしても、何らかの意味があるものです。

むしろ、私達にとって仕事を辞めたくなるとき(つまり天職について考えたいとき)は、人間関係だったり、業務内容だったり、成績だったりするわけですから、どちらかというと、今の仕事を否定した上で考えてしまうものです。

でも、それも無意識的には愛から生まれた選択だとしたら、あなたはどうしたってその仕事を愛してしまってるところがあります。
それを通じて社会に、家族に愛を与えたいと思うところがあるのかもしれません。

そういう時には、それが天職だと分かったときには、

「そっか、やっぱりな」

という一種の“悟り”のような感覚になるものなのです。

だから、安易に今の仕事に見切りをつけてしまうことも危険なのです。
さて、次回はこの流れに則って、「仕事を辞めたくなったときの対処法」について考えてみたいと思います。
いわば、「天職と適職」の実践編と言えるでしょう。

>>>『天職と適職~今の仕事に疑問を感じたとき~』へ続く

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