友情関係の中に、急にどこからか恋愛感情が入ってくる。
すると、今まで良い友達だったのに、何となく、どう付き合って良いのかわからなかったり、一緒にいることが居心地が悪くなったりしますよね。それと同時に、自分らしく振舞えなくなってしまったりもしてしまいます。
どうして、居心地が悪くなってしまうのでしょうか。恋愛感情を持たれることで、自分自身をどんな風に感じているのか。気になりますよね。
そこで、普段私達は、自分のことをどのように意識しているのか、そこからどのように視線が動いていくのか、心の視線の動きについて考えてみました。
そして、心の視線と心のスポットライトの位置を変えながら、もう一度自分らしく振舞えるようにしてみませんか。
◎リクエストを頂きました◎
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異性と友達関係でいるときは良いのですが、恋愛感情を持たれて今までどおり付き合えなくなってしまう事があります。今ひとつ異性との距離のとり方がわかりません。今まで女友達と一緒にいることがほとんどだったので経験不足もありますが…。良い方法がありましたらお願いいたします。
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心理学講座にいただいたリクエストの中から、
今回は、「異性の目からの自分の女性(男性)性」について、考えて行きたいと思います。
1.私の中の女性(男性)との遭遇
皆さんは、普段自分の中にある「女性(男性)」の部分について、どんな風に意識しているでしょうか。
例えば女性だったら、女性同士のお友達でのお付き合いのとき。会話の中などで、可愛くしたいなぁとか、きれいになりたい。と言うことを意識して、自分のことを意識することはあるかもしれませんね。
男性は会社の中などで、頑張らなければという感じで、自分の中の男性(と言うよりは、男って大変だなぁと言う感じかもしれません)の部分を意識しているかもしれませんね。
その時に、「あえて」自分を『女性だ!』とか『男性なんだ!』なんて思っていませんよね。
ここからは、女性を例にとってお話して行きますが、男性の皆さんも、ご自分に置き換えて考えてみてくださいね。
「私が女なんだ」と特別に意識する時。と言うのは、やはり『女性』と言う人種とは異なる人と遭遇したときなのではないでしょうか。
例えば、皆さんが海外旅行に行った時。自分は日本人だって感じますよね。あるいは、宇宙人と遭遇したら。(外見が全く同じでしたら感じないかもしれませんが)地球人だって感じるのかもしれません。
2.私の中の女性が異性に発見される
こんな風に、女性ではない人種、つまり異性と遭遇したときに、自分自身を女性だと認識するわけです。
でも、子供時代には、あまりそんなことを意識して生活していませんでしたよね。
子供時代には、男の子のお友達は。○○君というだけで、「男の子のお友達」というくくりがあって、せいぜい遊び方がちょっと違うぐらいの認識があるぐらいですよね。
その時には、自分自身も「そのままの自分」で、男の子の遊びをやってみるなり、好きじゃないからやらない。と言う感じではないかと思います。
ところが、思春期以降に大人になって、相手を異性だと意識するときってどんなときだったでしょうか?
例えば誰かを好きになった時、誰かが私を好きになったそんな時ではなかったでしょうか。
この時の「異性」の部分は、子供時代の「名称」程度の異性とは違って、名実共に「異性」になってきますよね。
こんな風に、異性間のどちらかが、『異性である』ことを意識したとき、もう片方も『自分の中の女性性(あるいは男性性)』を意識することになるわけです。
先に意識した方は、それなりの準備ができて相手を好きになったり、誰かを好きになるために異性を意識しますから良いのですが、後から意識する方は、まだ、心の準備ができていないかもしれません。
3.気恥ずかしさとの出会い
恋愛感情を持たれてしまった場合。特にそれまで、全く相手のことを、恋愛対象に思っていなければ、なおさら、心の準備などできていないわけです。
つまり、急に自分の中の女性性を見られたように感じるのではないでしょうか。
人によっては、服を着ていた私が、実は着ていなかった。と言うくらいの気恥ずかしさを感じてしまうかもしれませんね。
相手の視線も、自分の視線も、感覚的に裸の自分自身に注がれている感じですね。これでは、恥ずかしすぎて、どうして良いかわからなくなりますし、今までの距離と変わらないはずなのに、すごく見られている感じがして、逃げ出したくなりますよね。
とても、恥ずかしいと感じてしまうのですが、ここでは相手の視線と言うよりも、「相手の視線を通した『自分の視線』」がとても強くなっていることを意識してみてくださいね。
自分の中の女性を意識してしまうと、女性の部分が強く感じすぎて、裸のように感じてしまいます。
でも、相手の人は、裸の私を見ているのではなく、私の女性としての価値を見てくれているわけですよね。
なんてきれいな花なんだと感じるように、素晴らしいと思ってくれているわけです。
感覚的な恥ずかしさと、エレクトラコンプレックスから来る嫌悪感もあるかもしれませんが、嫌な感じはしてしまうかもしれませんが、ある方向から(その人の感性の方向)自分自身の価値に、光を当ててもらっていると考えてみてくださいね。スポットライトの1つです。
今までは、クリアな光やブルーの光だったのに、急にピンクの光を当てられたら、何となく居心地が悪いですね。そんな時は、ピンクの光だって感じて戸惑ってしまうよりも、自分から他の人に好きな色のスポットライトを当ててみてはいかがでしょうか。自分自身に当たる光への意識が少なくなると思いませんか。
そこで、ちょっとだけ今までのように、自分の視線を相手の方や、他の所に戻してみてくださいね。
元のように、自分らしいままで振舞えることが出来るかもしれませんよ。