関係性において地に足が着いた状態(自立)から、相互依存関係へとステップアップするためには、自らの痛みを越えて相手に与える(=愛する)ことが大切なアプローチ。
これは自分自身を磨く上でも、お互いの関係性をさらに良いものにするためにも効果的な方法なのです。
そして、更に手放し上手を目指す事。手放すということは、別れることのように解釈してませんか?実は手放しとは、自由と信頼を与えることに他ならないのです。
●与えつくす事
では、どうしたらパートナーとの関係において、自分自身の足で立ち、パートナーを深く愛せるようになるのでしょうか?
その一つはあなたがベスト尽くして、相手に与え続けることです。
「与える」というのは、一言で言えば、相手を喜ばせてあげること。
そして、相手が喜ぶことが、自らの喜びになる、ということ。
もし、相手が喜ぶ事をしてあげても、あなたが嬉しくなければ、それは「犠牲」になります。
また、何かが別のものが欲しくて(すなわち下心があって)相手を喜ばせるのであれば、それは「取引」になります。
犠牲は我慢を作り、これだけやってるのに・・・という恨み節を作ります。
取引は相手が期待に応えてくれないと裏切られたような不満を作ります。
これらはどちらも愛ではありませんので、続けることができなくなります。
特にこのプロセスは自分が元気な時は喜んでできるものです。
でも、お互いの関係性が不安定になったり、自分自身の状態がしんどかったりすると、なかなかチャレンジできなくなります。
でも、本当に大切なのは、自分に余裕がなく、しんどい時にこそ、どう与えるか?に意識を持っていくこと。
「そんな気分じゃねーよ」という時にこそ、本当に愛することが求められる時なのです。
それは自分自身を魅力的に磨き、大きく成長させるチャレンジでもあります。
私達の多くはどこかに依存への欲求を抱えているので、このひと踏ん張りが難しいのです。
しんどい時こそ、与える姿勢は、私達を素晴らしく成長させてくれるのです。
そして、不思議なことにイコールであるパートナーは、あなたが苦しいときにも同じように苦しんでいるものです。
自分が苦しいときは相手の苦しみは見えないものなので意外に思われるかもしれませんけれど。
そうした中で、自分の苦しみを越えて相手に与えることは、お互いがより早く、その問題を乗り越えることに繋がりますし、自分自身を磨くだけでなく、お互いの関係性もより発展させていくことができるでしょう。
こうした経験を幾度と無く乗り越えると、お互いにお互いを信頼し、尊敬することができるようになります。
それが相互依存の状態への入り口になるのです。
そして、あなたが与えた分だけ、パートナーからの愛を受け取るスペースが生まれます。
さて、あなたがパートナーに与えたいもの、それは何でしょうか?
本当に相手のために、してあげたいこと、それは何でしょうか?
自信のない分だけ、私達は自分自身を見てしまいます。
パートナーの“喜びのツボ”を探してみませんか?
●手放し上手
しかし、パートナーを愛したいときには、手放すことも「与えること」の一つになることが少なくありません。
手放すというのは、分かり易く言えばパートナーを自由にしてあげること。
束縛したり、コントロールしたりするのではなく、解放してあげることですね。
そのためにはパートナーを「信頼」することも必要です。
信頼がなければ、パートナーを心配して逆に束縛してしまうことも少なくないからです。
つまり、手放しとは、パートナーに信頼と自由と解放を与えることなのです。
そうすると、お互いが自由にお互いを選択することができるようになります。
選択がない状態は、どちらかがどちらかを束縛・コントロールしている状態といえるわけですから、とても不自由な状態になっています。
そうして、与える、手放すなど、お互いの関係性を常にフレキシブルに、自由に動いている状態にしておくことが、より良い関係性を築く秘訣、言い換えれば、パートナーをより深く愛する秘訣といえるのです。
この状態こそ、まさに、相互依存と言えるのではないでしょうか。
>>>『パートナーをもっと愛するために~ヴィジョンの共有と貢献~』へ続く