パートナーをより深く愛する更なるアプローチとして「ヴィジョンを描き、共有し、そして、貢献する」という見方をご紹介したいと思います。
カウンセリングでもお互いの関係性を高めるために、よくテーマにさせていただくのですが、自らがワクワクするヴィジョンを描き、そこにパートナーを迎え入れたり、あるいはパートナーのヴィジョンを描き、それに貢献することは、より深くパートナーを愛することに繋がるのです。
●自らのワクワクするヴィジョンとパートナーシップ
さて、そうしたお互いが自立という自由を手に入れると、私達は自分の意志でパートナーを自由に愛することができるようになります。
さて、その上で、
【自分自身がどのような人生を歩んで行きたいのだろうか?】
【お互いがどのような関係になりたいのだろうか?】
といったヴィジョンを別々に描いてみてください。
※ヴィジョンとは、心がとてもワクワクし、「これ素晴らしい!」という強い思いに駆られる方向性を言います。いわゆる「目標」に似ていますが、もう少し感覚的な要素が強いものです。
自分がどうしたいのか?どうなりたいのか?
まずは、自分がわくわくするようなヴィジョンを描き、そのヴィジョンにパートナーを招き入れていきます。
依存があると、相手に気を使ったヴィジョンになってしまうんです。
逆に自立して相手を背負っても、同様に相手に気を使ったヴィジョンになってしまいます。
一方、自分本位なヴィジョンでは(それをヴィジョンと呼べるかはどうかは疑問ですが)、相手を入れる余地などなく、あくまで独りよがりになってしまうでしょう。
相互依存になって初めて、自分のためのヴィジョンを描き、それをパートナーと共有することができるのです。
自分自身のヴィジョンにパートナーを招き入れるのは、ちょっとやそっとでは難しいこともあるでしょう。
しかし、そこで“創造力”が求められるのです。
相互依存の関係性はクリエイティブなもの。
自分の人生のシナリオライターとして、どうキャスティングし、どう物語を描いていくのか?これこそが、あなたの腕の見せ所と言えるでしょう。
そして、そのわくわく感をパートナーと味わうことで、よりそのヴィジョンの実現性も高まっていくのです。
お互いの信頼や繋がりの上に築かれるヴィジョンですから、共有が深まれば深まるほど、自信も高まり、ますます相乗効果が得られます。
この相乗効果こそがパートナーシップの素晴らしいところなんですね。
●相手のヴィジョンに貢献する
さて、自らのヴィジョンを描き、パートナーとワクワク感を共有していると、パートナー自身のヴィジョンについても大切にできるようになります。
相手が今、どのようなヴィジョンを持っているだろうか?
そして、そのヴィジョンに自分がどんな風に貢献できるだろうか?
という点について、とても積極的に関わっていくことができるのです。
もし、今、パートナーが何らかの問題を抱え、そのヴィジョンを見失っているとしましょう。
でも、あなたがパートナーの目になってヴィジョンを見つけてあげることもできるのです。
カウンセリングの中でも、このテーマを一緒に考えていくことが少なくありません。
パートナーのヴィジョンを見るということは、相手の長所、価値、才能、魅力、性格などの要素をきちんと見て、理解していなければ難しいですよね。
パートナーのヴィジョンなのに、自らのニーズを含ませてしまえば、相手のためではなく、自分のためのものとなってしまいます。
パートナーをワクワクさせることこそ、パートナーを深く愛さなければ難しいことなのかもしれません。
ここでは、パートナーのヴィジョン、すなわち、幸せに積極的に関わっていく意識と行動が求められます。
自立のパートナーシップでは、「相手は相手、私は私」と突き放した気持ちを持ちますから、“貢献する”といっても“好きにさせておく”といった感覚になってしまいます。
もちろん、相手に自由を与えることも貢献には違いはありません。
でも、突き放したような分離からそれを選ぶのではなく、やはり与える姿勢からそれを選ぶようにしたいものです。
>>>『パートナーをもっと愛するために~7年目の手紙~』へ続く