相談者名 | はっしー |
28歳男性です。 東京大学卒業後、大手メーカーで企業戦士をしていて2年前に躁鬱病を発病。 特に鬱状態がひどくてものすごく苦しみ、会社は退職し、8ヶ月もの入院を経験しました。現在は福岡県の実家でのんびりと通院療養中です。病状の方はだいぶ落ちついてきて、社会復帰をしたいと思えるところまで来ました。 ただ、一方で社会復帰をするのがとてもこわいのです。 僕は子供の頃からずっと、競争の中に身をおいて生きてきました。 僕が発病時のエピソードから学ばなければならないのは、「人と自分を比べるな。自分は自分でいいじゃないか」ということだと思います。受験戦争の延長の価値観で前任者と自分を比べ、負けまいと頑張りすぎたことが発病の原因だと思うからです。しかしアタマではわかっているのですが、どうしても人と自分を比べる癖が治りません。特に自分より優れた人に会うと、相手のことがすごくまぶしく見えて、自分はなんて能のない、情けない人間なんだろうと思います。 社会復帰がこわいというのは、社会に戻れば発病時の前任者のような自分より優れた人に出会う機会がまたたくさんあるだろうと思うからです。優れた人に出会ったとき、また自分と比べて落ちこんだり、負けまいとして頑張りすぎるのが目に見えているのです。それに、負けん気は僕に高学歴という宝物を与えてくれたものでもあるので、簡単には捨てられないのです。 SMAPの「ナンバーワンになれなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」という歌がはやっていますね。僕もナンバーワンじゃなくてオンリーワンを目指せればどんなに楽だろうと思います。でもなかなかそれができないのです。 長くなりました。。。よろしくお願い申し上げます。 | |
カウンセラー | 根本裕幸(退会) |
はっしーさん、こんにちわ。根本です。 ご相談ありがとうございました。とてもわかりやすい文章を書かれていますね。 ただ、おっしゃいますように常に強い競争意識の中で生きてこられたために、今もまだなおその影響を強く残していらっしゃるようです。 改めて、ご自身でこの相談内容をごらんいただいて、そうした面が出ている個所をチェックなさってみてもいいかもしれません。 特に“戦士”という表現や、「~しなければならない」という強い断定調の言葉が気になりました。 男性は確かに社会の中では企業戦士ですし、会社も猛烈な競争社会を形成していたりします。 「人と比べるな、自分は自分でいい」とは頭ではわかりやすいものの、果たして、その言葉にどれくらい同意できているのか?というととても難しいところだと思います。 だから、まず僕がお勧めしたいのは「あせらないこと」です。 でも、今までの無理がたたって、しんどい状況になってしまったとしたら、それをじっくりと癒していくことが今は大切なことだと思うのです。 そこからが始まりです。 > 中学、高校、大学と3回の受験に成功できたのは、人一倍の頑張りと負けん気のなせる業だと思っています。でも10歳から18歳までの受験戦士生活で、僕は人と自分を何かにつけて単一の次元(点数とか、偏差値)の上で比べてしまう癖がついたように思います。 めちゃくちゃ頑張ってこられたんじゃないでしょうか? ただ、この後に書かれていた職場での奮闘ぶりを拝見しても思うのですが、はっしーさん自身、頑張った結果によって高い高いプライドを作ってしまったような感じがします。 受験のような短期決戦の場合には、そうした試みも成功する確率が高いのですが、ビジネスなどの場では、長期的な視野も必要ですよね。 ですから、ここで改めて人との繋がりを軸に人生を見つめなおしていくことが大切ではないかと思うんです。 > 特に自分より優れた人に会うと、相手のことがすごくまぶしく見えて、自分はなんて能のない、情けない人間なんだろうと思います。 この感覚っていつもはっしーさんを追い詰めていましたよね。 はっしーさんにとって、能力の無い人間はどうなるべき、と思っていらっしゃるんでしょう? じゃあ、「能力」というのは一体何をさすのでしょうか? 人それぞれに才能があって、魅力があるものですよね。 はっしーさんの本当の魅力や才能というのは何でしょうね? > それに、負けん気は僕に高学歴という宝物を与えてくれたものでもあるので、簡単には捨てられないのです。 そうですね。ここがね、一番つらいところだと思うんです。 ただ、負けん気によって高学歴を手に入れられたのでしたら、もうそれを使って手に入れられるものは無いかもしれませんよね。 負けん気というのもね、悪いものではなく、むしろ、大切ないいものだと思います。 学歴というのは履歴書に書くものだけではないと思うんですね。 > SMAPの「ナンバーワンになれなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」という歌がはやっていますね。僕もナンバーワンじゃなくてオンリーワンを目指せればどんなに楽だろうと思います。でもなかなかそれができないのです。 それは素敵なことですよ。 男性も20代後半から30代前半にかけて、生き方を変える必要に迫られることが少なくありません。 新しい自分、それはどんな自分だろうか?をまずは思い浮かべてみてください。 そして、疲れてしまったとしたら、じっくりと自分を見つめなおして、そうした目標を設定するところからはじめましょう。 そうして、新しい人生を作っていきましょう。 ありがとうございました。 |