自立的な人は、自分のニーズを認めて、解放していくと、自分はわがままになってしまうんじゃないかと思ってしまうことがあります。
まるでニーズに飲み込まれてしまうんじゃないかと感じてしまうのです。
それは抑圧していると、そう思いがちになるもの。しかし実際には、ニーズは認めて、ある程度みたしていくと、それで満足してしまい、わがままに成ることはないんですね。
●ニーズは満たしてあげると満足する●
ニーズを嫌いすぎず、自分のニーズを認めて上手につきあうことがいるという
ことを前回は書きました。
しかし、自立的な人にとって、自分のニーズを認めて、ニーズを持つことを
許すと『私はニーディーになってしまうんじゃないか?』とか『わがままにな
ってしまうんじゃないか』と感じてしまい、自分のニーズを認めて、ニーズを
持つことを許すことに、ためらいがでてしまうことがあります。
まるで、自分がニーズの固まりのニーズお化けになってしまうんじゃないかと
まで感じてしまう人もいます。
特にニーディーになってはいけないと自分のニーズを抑え込んでいる人は
そう思いやすいようです。
自分がニーディーになってしまうんではないかと、恐れがでてくるんですね。
しかし、ニーズは認めてあげて、ある程度満たしてあげれば、思ったほど
出てこないもんです。
例えば、なんらかの理由で断食をしていて(食べることを禁止していて)、
お腹がペコペコの時は、たぶん『美味しいケーキが食べたいな』とか、
『お腹すいたな・・・お腹いっぱい食べたいな』などなど、頭の中は食べ物
だらけになりますよね。
断食が終わって、今日からなんでも食べてもいいよと言われると、
断食していたリバウンドで、いっぱい食べたい欲求がでてくると思うんです。
まるで、『イタリアンも、フランス料理も、韓国料理も、街中のレストラン
の食料、ぜ~んぶ平らげてやる』というぐらいの勢いです。
でも、いざ食べてみると、普段と食べる量はさほど変わらず、1軒目の
レストランで満足してしまい、食べることへの執着はなくなってしまいます。
ニーズも認めてあげて、ある程度満たしてあげると、思ったほどでなかった
りするもんなんですね。
認めてあげるだけでも、ニーズの処理ができてしまうことだってあるんです。
「私、彼と一緒にいて欲しいって素直に言えなくてイライラしてたんだわ。
素直になればよかった、ハハハ」とニーズを認めて笑い飛ばして、それで
ニーズの処理が完了してしまうことだってあるんですね。
逆に、自分のニーズを認めてあげないと、ニーズの消化といいいましょうか、
処理が進まないんですね。
ニーズがあるから「旅行に行きたいな。ハワイのビーチなんかでのんびりした
いなー」とか、「私、こんな仕事してみたい」とか、「こんな生き方してみた
い」など、自分が何をしたいかわかるのです。
ですから、ニーズは誰もがもつ物であり、必要なものなんですね。
ニーディーになりましょうというわけではありません、それはそれで問題が発
生しますから。ただ嫌いすぎるのも問題なんです。
ですんで、ニーズを嫌わずに、認めて上手につきあっていくことがいるのです。
>>>『ニーズの心理学(3)~満たされないニーズ~』に続く