ビジョンと伴に ~ビジョンはあなたの伴走者~

【はじめに】

こんにちは。この度、ビジネス心理学の担当に加わることになりましたカウンセリングサービスの山田耕治です。

私は昨年から8年ぶりにサラリーマンとなり、休日の心理カウンセラーとのダブルワークを実践しています。忙しくはありますが、充実した日々を送ることができています。
ダブルワークが認められる時代、このようなビジネスの世界における大きな変化の流れにのることができたのも、仲間やみなさんと心理学を学びながら、心のトレーニングを継続してきたおかげだと思っています。
とは言っても、まだまだプロセスの途中。私自身の日々のビジネスで起こる出来事も取り上げながら、実践に役に立つビジネス心理学、一緒に学んでいきたいと思っています。
どうかよろしくお願いします。

【今日のテーマ】

早速ですが、本日のテーマは、「ビジョン」としました。
今回はみなさんにいきなりの投げかけから始めたいと思います。

今のあなたに自らのビジョンと呼べるようなものはありますか?

どうでしょうか?
そんな明確なものはないです。きっと大半の人がそのように答えるのではないでしょうか。

私も、昔はまったくそうでした。
それどころか、「そんな柔らかい理想みたいなものよりも、日々のやるべきことをやらないといけない。毎年のノルマがあるし、そんなものどうでもいい。」、そんな感じさえありました。

でも、今は大きく違います。

ビジョンは自分と一緒に生きるパートナーみたいなもので、とても大切なものであり、
ビジネスに関わるならば、なおさらあった方がいい伴走者である、そんなふうにときっぱりと言葉にしたいと思います。
ゆえに、初めての担当の今回、このテーマにしたわけです。

一体、ビジョンとは何だろうか?
自らのビジョンを持つにはどうしたらいいのだろう?
ビジネスパーソンにとってビジョンを持つ効果とはどんなものだろう?

今回、私自身のビジョンの誕生のプロセスを振り返りながら、
みなさんにも、自らのビジョンについて是非思いを巡らせてみてほしいと思います。

【ビジョンの誕生】

「おもしろおかしく」、これが今、私のビジョン、私の伴走者です。
でも、このように明確にこれが私のビジョンですと伝えることができるにはとても長いプロセスが必要でした。

実は、この言葉は、私が、就職した会社の入社式で上司の役員が新人の僕たちに贈ってくれた言葉でした。
23歳の春ですから、26年も前のことになります。
上司は、その日の日経新聞の記事の中に掲載された、京都の堀場製作所のオーナーの言葉を見つけ、私たちに贈ってくれたのです。しばらくの間、ぼくたちの机にその記事の切り抜きが大事に貼ってあったことを覚えています。

その時はただ、それだけのことだったのです。

それが、カウンセラーになってから、しばらくたってからのことです。
「ああ、そういえば、「おもしろおかしく」、○○さんに、贈ってもらったよな。」、
20年も前の言葉が新聞の切り抜きの映像とともに、私の心に浮かび上がってきたのです。

その頃、私はサラリーマンを退職して、カウンセラーと子育てに力を注いでいたにもかかわらず、なにか開けない感じがして、苦しくて、もやもやしていたように思います。
今思えば、自分の古いパターンに思いっきりはまっていたんだと思います。
きっと私自身に大きな変化が求められていたように思います。

「なぜか、この言葉、気になるな。」が、そのうち、「もしかすると、これかもしれない。」となり、
「きっとこれだ、これでいけばいい!」に変わっていくのに、それほどの時間は必要ありませんでした。
そこには、思えば思うほどに腑に落ちた感覚があったのです。

その時の迷いが払しょくされたような気がしました。
進むべき道が照らされ、急に視界が開けた感じがしました。
大げさな言い方ですが、自分に与えられた大切なものを受け取るような感覚がありました。

私はこれこそ、ビジョンの誕生の瞬間じゃないかと思うのです。

【ビジョンという伴走者】

ちゃんとしなければならない。
正しいことをしなければならない。
まちがったことをしてはいけない。
笑われるようなことをしてはいけない。
周りのことを気にして、我慢強く、きまじめで、用意周到、ちっとも面白くない私。
それがビジョンの誕生前の過去の私のように思います。

仕事、カウンセラー、パートナーシップ、人間関係、あらゆる所で、自分を追い込み、がんじがらめで、どこか壁を感じたり、やりづらさを感じたり、苦しくなったりするのも当然と思うのです。
先ほどのはまっていたという古い自分のパターンというやつです。

それが、ちゃんとできなくてもいい。
正しいことに拘るよりも笑われてもいい。
やってみよう!やれば間違っちゃうこともあるよね。
それがビジョンの誕生の後の私です。

正論と正論で誰かと戦うこともなくなりました。
いろいろなことをプロセスとして流せるようになりました。
正しさに拘るよりも自分なりの美学やかっこ良さに拘ることができるようになったと思います。
実際に「山田さん、なんか抜けたよね。」友人のカウンセラーにも言われました。

周りのことよりも自分を大切にできるようになれば、相手のプロセスを大切にすることにもつながります。
何事にも幅が出で、逆にビジネスは進みやすくなったように思います。

以来、ずっとこのビジョンが私の伴走者となっています。
わからなくて立ち止まっても、悩んで後退したくなっても、
常に伴走者が自分の目の前の道を照らし、前に進む力を与えてくれているように思えるのです。

今では、過去の古い自分を、がんばっていたな、しんどかったなと労うことや、
当時のきまじめな自分だからこそ、上司の言葉を大切に思うことができ、このビジョンを獲得できたんだと、
過去の自分を、自分でしっかり肯定できるようにもなりました。

【ビジネスパーソンにとってのビジョン】

ここで、ビジネスマンにとってのビジョンの大切さについてもう少し考えてみましょう。
ビジネスに関わるならば、なおさら大事というところです。

私はビジネスも大いなるチャレンジだと思うのです。
当然、うまくいくときもあれば、失敗もある。
それだけではありません。そこにはたくさんの人とのコミュニケーションもある。
お互いの心のぶつかり合いがあります。
そんな中で、迷い、悩み、苦しむことも当然あると思います。
心のアップダウンはとても忙しく、自分をうまく制御できない時もでてきます。
そんな中を生きるために、生き抜くために、
自らの進むべき道を明るく照らしてくれるビジョンが必要であるように思うのです。

ビジョンがあることで、リスクをとりやすくなる。
ビジョンがあることで、自分らしさに戻ることができる。
ビジョンがあることで、自分を責めすぎなくて済む。
ビジョンがあることで、前に進みやすくなる。

実は、私たちは迷い、悩み、苦しむ、弱いものであるということが大前提なのかもしれません。
弱い私たちだからこそ、生き抜くためにビジョンを必要としている、明るく道を照らし、
力強く導いてくれる伴走者が必要なのではないかと思うのです。
真の心とつながったビジョンという伴走者に私たちは守られ、先導されるように思うのです。

ビジネスパーソンにとって、守りにも攻めにもなる、それがビジョンだと私は思うのです。

【ビジョンの誕生に向けた心の準備】

さあ、みなさん、改めて自らのビジョンについて思いを巡らしてみてほしいと思います。

カウンセリングをしていて思うのは、実は、問題が生じる時、壁にぶつかり動けない時、どうにもならない時、
そんな時こそ、ビジョンの誕生の時が訪れているようにも思います。

自分のビジョンは何だろう、どんなビジョンにしたいだろう、まずは頭で考えてみるのもいいと思います。
きっと、その先に心の反応があるように思います。
自分の心にしっくりきた時、腑に落ちたと思える時、それがビジョンを自分の心が受けとった時であり、
ビジョンの誕生なんだと思うとお伝えしました。

ということは、心が動いているという状態、心の準備がビジョンの誕生のポイントになるように思います。

私自身のことを振り返るに、心理学を学び、心のトレーニングをしていく中で、固くなっていた心が柔らかくなってきたことや自己の肯定感が高まってきたことが、ビジョンの誕生を大きくサポートしているように思えるのです。
そのタイミングで、私の心の準備ができたというふうに思うのです。

言い換えるならば、心の準備が完了した時にビジョンの方から自分にやってくるものなのかもしれません。

【最後に】

ビジョンは私たちの伴走者。
ビジョンと伴にビジネス社会を生きる!
今こそ、ビジョンの誕生の時、ビジョンを受けとる時!
そして、ポイントは心の準備。

何十年も前から、実はもうすでにやってきていた私の「おもしろおかしく」のように、
あなたのビジョンはあなたの心のどこかで、伴走者としての出番を待っているのかもしれませんよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

山田の土日のカウンセリングもお待ちしております。
あたなのビジョンの誕生、ビジョンを受けとることをサポートします。
私も手伝ってもらうことで、ビジョンを受けとる準備が完了し、ビジョンの誕生の時となったように思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1967年広島県呉市生まれ。早稲田大学法学部卒。家族は妻と小学生の息子3人。 恋愛、婚活、夫婦、家族、職場等、対人関係全般が得意。 臨月で子を亡くした喪失体験が人生に大きく影響し、18年勤めた会社を退職、心理学を学び直し2010年プロカウンセラーに。現在はサラリーマンとのWワークを推進中。