自己嫌悪の部分を否定して切り離して、別の新しい要素を自分の外側から調達するという形で自分を変えていこうとすると、やればやるほど苦しくなってうまくいかなくなってしまいます。
それでは、自分を変化・成長させることで問題をクリアしていこうとする時に、自分の何をどう変えていけばいいのか? という部分をご紹介いたします。
前回までは、自己嫌悪の部分を否定して切り離して、別の新しい要素を自分の外側から調達するという形で自分を変えていこうとすると、やればやるほど苦しくなってうまくいかなくなるというのをご紹介しました。
それでは、自分を変化・成長させることで問題をクリアしていこうとする時に、自分の何をどう変えていけばいいのでしょうか?
何をどう変えればいいの!?
「彼に依存的になり過ぎていたために彼とうまくいかなくなって、彼が他の女の子のところに行きそうになっている」という問題から自分を変えようとする時、自分のどの部分をどのように変えていけばいいのでしょうか?
自分の中の「依存し過ぎる部分」を変えようとするのですが、その部分を変えようとする前に、まずは、自分の心の中を覗いてみて、その時に、自分がこの部分に対してどのように感じていたり、この部分をどのように扱っているのか?というのをチェックしてみましょう。
どこかで、その部分を嫌っていたり、責めていたりする部分がありませんか?
そして、自分の中にその部分があることを許せないような気持ちがあったりしませんか?
そうした気持ちからその部分を変えていこうとすると、依存心をボコボコに攻撃して息の根を止めることで、その部分を無くそうとします。
そのやり方を使うと、一番傷つくのは、他の誰でもない自分自身なんですよね。
その依存心もまた、自分の一部分ですから。
建設的に自分を変えるためのチャレンジというのは、依存心に総攻撃をかけて壊滅させることではなく、自分の中に依存心があることを許して受け入れるチャレンジとなります。
自分を変えて問題をクリアするために本当に必要な変化というのは、依存心を無くすという変化ではなく、自分の中の依存心を責めなくなるという変化なのです。
それは言い換えると、「このままではダメだから変わらなきゃ」という自分から、「このままの自分でもいいんだ」と、変わる必要がないと思える自分に変わる変化と言えるでしょう。
自分の中に依存心があることを許して受け入れてあげることができると、依存心が無くなったわけではないのですが、それで自分を責めて苦しむことがなくなります。
これだけでもずいぶん心は軽くなるんですよ。
このように、自分を変化・成長させていくのには、自己受容、自己承認できる部分を増やしていく方向での変化へのチャレンジというのが鍵になります。
「自分を変えていくには、自分が変わらなくてもいいことに気づいて受け入れる」というのは、禅問答のような答えになってしまいますが、これが変化の基礎であり、成長のスタート地点になります。
>>>『自分を変えたい(4)~自己受容・自己承認へのアプローチ~』に続く