親の言動と自分自身のやる気低下

相談者名
ドラゴン椿
こんにちは。私は高校生ですが
親が勉強しろとうるさくて困っています。
携帯電話がほしいと親にお願いしても「学校の成績で30番以内になったら」としか言い、物で釣って勉強させようとします。
さらに、「30番より下の人は皆ハナクソ」「便利になりたかったら勉強しろ」「手も不器用運動も苦手なお前が学歴なくしてどこが雇ってくれる」
「30番以内に入っておけばつぶしがきくからとりあえず入れ」
などの暴言もみられます。
さらに、進学の話の際も「有名な大学はお前にはムリだ。だけど無名な大学は『おたくのおこさんどこの大学に行ったの?』と訊かれたとき恥ずかしいからやめろ」などと言っておきながら「志望校を早く決めろ」と矛盾した言動を続けざまに言われております。
また私はラジオ投稿が趣味なのですがそれもムリヤリやめさせようとします。大学で英語をやりたいといっても「就職がない。役に立たない。
つぶしがきく経済や商学部にしなさい」と勉強以外についてもうるさく何を言っても反対されます。

・・・いくら親心とはいえこうした言動は行き過ぎですし許せません。
反論したらした分だけ暴言が帰ってきていやになります。
勉強する気など起こるはずもありません。現に成績は下がっています。
勉強はする気しないし携帯電話はなくて不便だしどうしようもありません。

どうしたらいいでしょうか?

カウンセラー
大谷常緑
ドラゴン椿さん
こんにちは。はじめまして。ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお
願いします。

さて、ご相談を拝見して、親御さんの様々な言動に気持ちを乱されるドラゴン椿
さんの辛い気持ちがとても伝わってきました。
自分の事を信頼してもらっていない感覚、考えを押しつけられている感じ、全て
を否定されている感じは、とても辛い事ですね。
“いくら親心とはいえこうした言動は行き過ぎですし許せません。”と言いたくな
る気持ちはとてもよくわかります。

さて、ドラゴン椿さんがこのように感じるのはとてもよくわかるのですが、そん
な気持ちをずっと感じていたら、ドラゴン椿さん自身の毎日の生活が全く面白く
ないし、携帯電話も手に入りそうにないですね。
ドラゴン椿さんにとってメリットは何もないどころか、デメリットばかりという
状態が継続してしまいます。

ここは、ドラゴン椿さんの選択なのですが、親御さんとの関係を先ずは改善する
かどうか、はっきりと決意されてみてはと思います。これが先ず第1番目に重要
です。
もちろん、改善なんかしたくないという結論でも結構です。ただ、この場合、残
念ながら状況は変わりません。

さて、ドラゴン椿さんが関係を改善されると決意されたとして、ではどうすれば
親御さんとの関係が改善されるかをお話しさせていただきたいと思います。

先ずは、親御さんを一人の人間として認める事です。これは、親御さんを許す事
にもつながり、ドラゴン椿さんが偉大な自分を受け入れる事でもあります。
私達は、親に対して「こうあって欲しい」という期待を持っています。子供の頃
から「親は絶対」という気持ちで接してきたので、この気持ちが残っているので
すね。「親が上の筈だ、私は下の筈だ」と勝手にポジションを決めてしまいます。
でも、親とて一人の人間なのです。神様ではないのです。
だから、親御さんが生きてこられた中で役に立ったと思われる観念ややり方を押
しつけてきたりもします。
ドラゴン椿さんが書かれているように、よくわかっておられるように、ドラゴン
椿さんに言っておられる事は、親心なのですね。
親御さんはドラゴン椿さんに幸せになって欲しいと思って言っておられるのです。
ドラゴン椿さんに苦しい人生を歩んで欲しくないと思って言っておられるのです。
この点を先ずはしっかりと受け止めてください。
次に先にも書きましたが、親を一人の人間として捉えた時、親御さんのやり方や
言い方、とっても不器用ですよね。そんな言い方ややり方をしたら、勉強しよう
と思っていてもやりたく無くなってしまうのが普通ですよね。
でも、親御さんはそんな言い方ややり方しかできないのです。
そして、おそらく親御さんはそんなやり方や考え方で人生を送ってこられたので
はないでしょうか?
そんな不器用な親御さんを感じ、許してあげられるといいですね。
許す事・・・何か自分が負けてしまうような感覚になるかもしれません。
でも真実はそうではありません。
許す事は、親ですら許せる偉大な自分を受け入れる事なのです。親のために許す
のではなく、自分自身の偉大さを受け入れるために許すのです。

今までは、ドラゴン椿さんがただ反発していたので、親御さんはご自身を否定さ
れた感覚になって、火が燃え上がっていました。
しかし、偉大な自分を受け入れると、ドラゴン椿さんの醸し出す雰囲気、エネル
ギーはとても柔らかい感じになってきます。
親御さんから見て、ドラゴン椿さんの態度が何か変わったな、という感じになり
ます。
ドラゴン椿さんからの「好意」を感じるのですね。
人間は、好意を抱いていると感じている人に対して、好意を抱きます。
親御さんのドラゴン椿さんに対する態度も自然と柔らかくなってきます。

最後に、ドラゴン椿さんの一番気になっている事、「携帯電話を買ってもらう」
事への執着を手放してみてください。
「それは絶対に嫌!」
と思われるかも知れませんが、ここに執着している限り、携帯電話を手に入れる
のはとても困難になります。親御さんとの確執も残ってしまいます。
携帯電話への執着を手放したとき、少し時間がかかるかもしれませんが、携帯電
話を手に出来る可能性が飛躍的に高まります。
人の心理というのは反対に動きます。ドラゴン椿さんも経験されているように、
「勉強をしろ」と言われたら逆にしたくなくなりますね。
「携帯電話買って!」とこだわり、言い続けると、「買ってやろう」という気に
はなかなかなりにくいものです。

以上、回答が参考になれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。