執着を手放して自由になろう!(2)~どうして手放さないといけないの?~

執着も苦しいのですが、それを手放すプロセスは好きなものを諦めなければいけないような、大切なものを忘れなければいけないような痛みを想像させます。

でも、本当にそうなのでしょうか?今回は執着を手放す本来の目的について考えていきたいと思います。
それは苦しみから自分や彼を解放してあげること、また、自分と彼を自由にしてあげること。どちらも愛の行為で、それぞれが幸せな道に進むための偉大な選択なのです。

前回はどうして執着してしまうのか?執着心ってそんなに悪い事なのか?を見つめてみました。
今回はさらに一歩進んで、どうして手放しが必要なのかを考えていきます。

●どうして手放さなければならないの?~その目的を再確認~

カウンセリングやワークショップを受けたり、うちのホームページをよく読んでいくと、どうやら失恋をしたら「手放し」というものをしなければいけないようだ・・・ということに気付きます。
そして、時には「手放すと欲しいものが手に入ります!」という記事も目にしたりして、彼とやり直したい、よりを戻したい私としては、「じゃあ、手放せば彼が戻ってくるかも」という期待が生まれます。

そうすると、「彼とよりを戻すために、執着を手放す」という目的が成り立ってしまうんです。
でも、どうでしょう?
確かにその気持ちは理解できますが、そんなあなたの気持ちを知った彼はどういう思いを抱くのでしょうか?

「嬉しいなあー、やっぱり君じゃなきゃダメだよ」
と思ってくれるでしょうか?それとも、
「うわー、なんかまた重たいなあ・・・。それじゃあダメだよ」
と思ってしまうでしょうか?

たぶん、そうした下心はものの見事に見抜かれてしまうのではないかと思います。

だから、「彼の幸せのために、私の幸せのために、執着を手放す」という目的に変えていくんです。

もう少し具体的に、私達が執着を手放すことをお勧めするのは次の理由があるからなんですね。

一つ目は、執着している状態は、私も彼も幸せではなく、苦しんでいます。その苦しみからお互いを解放してあげるためです。

今の状況で辛いのは私一人ではありません。傍目にそうは見えなくても、彼は“加害者”な分だけ傷ついているんですね。

そして、お互いが苦しんでいると、私にとっても、彼にとっても、お互いが「自分を苦しませる人」として認識してしまうようになります。
「楽しい人、幸せになれる人」などのポジティブなイメージがなければ、なかなか元に戻るのも、その人との幸せな人生を想像するのも難しくなると思うんですね。
だから、彼や自分が幸せになるために、手放すのです。

二つ目は、執着している状態には自由がないから。自由が無いという事は選択できない状態なんです。

選択できない状態というのは、とても窮屈で、圧迫感がありますよね?
例えば、レストランのメニューが一つしかなかったとしたら、どんなに美味しくても、やがては足が遠のくでしょう。
選べない、というのは私達にとっては、すごく辛いことなんです。

そういう状態で一緒にいたとしても、「自分の意志でこの人と一緒にいる」という実感ではなく、「逃げられないからここにいる」という言わば“鳥かごの中の鳥”状態になってしまうんです。
それでは彼はもちろん、あなたも「愛されてる」という実感は生まれなくなりますし、愛しているような気にはなりません。

もちろん、物理的に傍にいればいい、というわけではありませんよね?
体は離れていても、愛されてること、愛し合っていることが大事ですよね?
だとしたら、お互いに(自分も、彼も)愛し合える環境を作ることが大切ではないでしょうか?
そのプロセスを「手放し」と呼んでもいいのかもしれません。

>>>「執着を手放して自由になろう!(3)~手放しとは何?~」に続く。

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