頂いたリクエスト「自暴自棄の心理」を元に今回の講座を、ご紹介いたします。
自暴自棄になった時は、やけになっています。
でも、後からくる自己嫌悪が苦しい・・・。そんな自暴自棄についての解説と対策をご紹介します。
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後で自己嫌悪すると分かっていて、自分を陥れるような行動を繰り返してしまう
のは、なぜなのでしょうか?
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心理学講座に、このようなリクエストをいただきました。
ありがとうございました。
今回は、このテーマを取り上げていきたいと思います。
●自分はもうダメだーと思うとき●
自暴自棄になっている時って、しんどいです。
絶望感や、失敗感や、未来がない、不安、自分は見捨てられているなどの、
嫌な感じを受けます。本当にしんどいですね。
自分は、もうダメだーと思い自暴自棄になると、
そのことを証明するかのごとく、「ほら、私ってダメでしょう」と思わせ
るような行動をとります。
それは、なぜかというと、心は内と(心で感じていること)、外の状況を一致
させたいという欲求があるからです。
心の世界が『自分はもうダメだ』という世界になっていると、
外の状況を内と一致させる為、自分を損なったり、投げ出すような行動をとって、
内と外を一致させようとするのです。
自暴自棄になった時には、“心は内と外を一致させようとさせたい欲求が働く”
ということを思い出して、気持ちは自暴自棄なれど、自分の身を滅ぼすような
行動をとることには、ストップをかけてみようと意識してみてください。
そう意識するだけでも、自暴自棄的な行動を抑制する力になるでしょうから。
●「バカ、バカ、バカ、私のバカ~!」と自分を罰する為の自暴自棄●
罪悪感があると、自分を陥れるような行動をすることが、しばしば見られます。
罪悪感があると、悪いことをした自分は、罰せられるものだという心理が働い
て、自分に罰を与えます。
そうすると、潜在的に自分を罰するような状況を引き起こそうとしてしま
います。
「バカ、バカ、バカ、私のバカ~!」と、自分を罰することができる状態
を作るのに、自暴自棄的な行動をとってしまうわけです。
もちろん頭では自分を罰したいとか、いじめたいとかは思ってないんです
よ。自分を罰して、自己嫌悪に陥るのは、しんどいですから。
罪悪感という感情が潜在的に引き起こしてしまうんです。
罪悪感という感情は怖いですねー。
ですから、罪悪感がある時は、自分を許すことを心がけてくださいね。
●自分を大切にする意識を磨こう●
後で自己嫌悪をしてしまうということが分かっているのに、
自暴自棄的な行動を止められないというのは、別の角度から見ると、
自己嫌悪で嫌な気分になると予想できるのに、その未来の自分を見捨てている
と言えます。
自分を見捨てているわけですから、自分を大切に扱う気持ちが弱いと言えます。
自分のことを大切にできる気持ちが強いと、
自己嫌悪に陥ると想像した時に、その行動をとらないようにしようとします。
自暴自棄的な行動をとることのストッパーになるのです。
自分のことを大切にする気持ちが弱いと思う人は、日頃から自分のことを大切
にしようと意識しておくといいでしょう。
そうすると、自分のことを大切に扱う力が磨かれていきます。
そして、いざという時にストッパを機能させらるでしょう。
また、「○○ちゃん、そんなに自分を責めないで。見てて痛々しい・・・」
という具合に、人のことは大切に思えるのですが、自分には平気で、人から
見たら痛々しいことをしている人がいます。
人のことは大切にできるのですが、自分のことを大切にできないタイプの人です。
そういうタイプの人は、自分を大切に扱うことを日頃のテーマとすると同時に、
誰かの為に自分を大切にしてみようと思ってみてください。
このタイプの人は、誰かの為となると、力を発揮できる才能を持っていますか
ら、そう思うことで、自分を大切にする意欲を強く持てます。
例えば、『私が自分のことを大切にできてないと恋人が悲しむな・・・』
という具合に、誰かの為に自分を大切に扱おうとしてみるのです。
●自暴自棄的な行動をとってしまった時は、自分を理解する時間をとること●
「また、やけ酒してして、ゴミ捨て場で寝てしまったー。最悪・・・」
「私って、出会った人と、誰とでもHして最低」
自暴自棄的な行動をとった時は、こんな風に自分を責めることがあります。
でも、そんな時は少し立ち止まって、なぜそんな行動をとらざる終えなかった
かを考えてみていただきたいんです。
そこには、そんな行動をとってしまうくらいに絶望を感じている自分、
不安を感じている自分、苦しんでいる自分、などなどが見えてくるかと思います。
自暴自棄にならなければベストだったのかもしれないですが、
それほど苦しんでいた自分を理解して、受け入れるような時間をとってみて
いただきたいのです。
そんな自分を理解して、受け入れることができた時は、
自己嫌悪をせずに、自分のことを許して、自分のことを大切に思えることでしょうから。