バランスの法則2~ポジティブとネガティブの心理学~

すごく嬉しいことがあってそれを彼氏に伝えたら、それまでニコニコしていた彼が急に不機嫌になった・・・なんてこと、経験されたことありませんか?

二人の関係性に潜む光と影の問題にフォーカスします。 。

すごく嬉しいことがあってそれを彼氏に伝えたら、それまでニコニコしていた彼が急に不機嫌になった・・・なんてこと、経験されたことありませんか?
お互いにポジティブになってハッピーになれたらいいのに、バランスを取りたがるパートナーシップにおいては、一方がポジティブになると、他方がネガティブになることがよくあります。
それでせっかくの楽しい時間がつまらないケンカに発展してしまうことだってあるでしょう。

今回はそんなポジティブとネガティブのバランスについて考えてみたいと思います。

●ポジティブとネガティブ

あなたのパートナーが成功していくのを見るのはどんな気持ちがするでしょうか?
素直に喜べるでしょうか?
それとも、まるで自分が取り残されてしまうような不安に駆られたり、成功すればするほど見捨てられるような怖れを抱くでしょうか?

あなたがパートナーの愛情を受け取れなかったり、盲目的に相手を信じてしまっていたり、特別意識が強かったりすると、相手のポジティブさに不安を感じて、その気ははなくてもネガティブな気持ちに襲われるようになってしまいます。

実はこういう不安や怖れは誰の心の中にもあるもので、本当は嬉しいことで、喜んであげなきゃと思うのに、どんどん気分が冴えなくなっていきます。
それは別にあなたが意地悪だから、というわけではないのですが、ついネガティブな気持ちに引っ張られて自己否定してしまうことも少なくありませんね。

これは男女関係だけに起こるわけではなく、例えば仲のいい友達の結婚が決まり、お祝いしてあげたいのに気分が乗らない場合や、同期入社で一緒に頑張ってきた仲間が先に昇進した場合などに感じられることがあるでしょう。

そこで自分を責めてしまうのは、それはエゴの罠なので、引っかからないように注意深く自分を見つめてあげることが大切です。
ここでネガティブな感情に振り回されると、大切にしたい関係であればあるほど傷つけてしまいがちですね。
これは無価値感や罪悪感から生まれる自己嫌悪が、自分自身をおとしめようとする罠なのです。

●光のあるところに影あり

光がある場所では、影も自然と生まれます。
光の濃い空間では、必然的に影も濃くなります。
人間関係においても、誰かの成功が自分の存在に暗い影を感じさせたり、その逆が生まれたりします。
あなたが輝いている時にはパートナーが影のように見えます。
またあなたが沈んでいるときにはパートナーが眩しく感じます。

これは自然の摂理と同様のもので、決して責められるべきものではありません。
誰もが少なからず自己嫌悪を抱えているわけですから、そのつもりはなくても自分がネガティブ側に立って嫉妬してしまうことも無理のないことなのです。

特にパートナーに愛されたい気持ちは誰も持っていますよね。
だから、パートナーの成功が自分の中の自信の無さを際立たせてしまい、ダメだと思いながらも、嫌な奴だと思いながらも、ネガティブになってしまうことだってあるんです。
そして、そこで自分を責め始めると引きこもって出て来れなくなったり、嫉妬心から相手を引き摺り下ろそうとしたり、また、相手の成功を邪魔するような行動に出てしまったりします。
でも、それも人間ならば仕方のないこと・・・くらいに割り切ってしまっても構いません。(でも、開き直るのも問題ですが・・・)

大切なのはそんな自分を責めるのではなく、その気持ち、感情を謙虚に受け入れてあげることです。
そして、自分自身をさらに見つめなおし、より深いレベルで心を解放してあげる姿勢であり、もう一度自分が望むこと、本当に大切にしたいことを改めて見つめ、嫉妬や競争を手放す選択をしてみることなのです。

●ポジティブ側の心理

逆に自分が成功していくにつれ、パートナーがネガティブモードになっていく場合もあります。
そこでパートナーを失いたくないために、ブレーキを踏むように自分の成長スピードを弱めたり、あまりその成功を受け取らないように、喜ばないようにしてしまう場合もあります。

例えば、あなたがすごく面白い仕事をしていて毎日ワクワクしている状態だとします。
でも、あなたのパートナーはいつも自分の仕事に不満を感じて愚痴をこぼしてます。
そうするとあなたがパートナーを失いたくなければ、相手に仕事の話は自然と持ち掛けないようになるでしょう。
自分の話をすれば相手が気分を悪くするだろうし、相手の愚痴を聴くのも今は水を差されるように感じるからです。

でも、そうすると自分の楽しい思いや夢、喜びを分かち合う事ができなくなるので、自然と相手との間に距離を感じ始めます。
それが不仲の原因になることもありますし、他の人に目移りする要因にもなるでしょう。
そうするとまるで自分の成功が、相手との関係性を悪化させるように見えてしまったりします。
これは本当に自分で自分の足を引っ張ることになりますし、それをパートナーのせいにしてしまうことだってあります。
せっかく成功を手に入れようとしているのにすごくもったいないことですよね。

●パートナーは自分の鏡

そこではパートナーは自分の鏡であることを思い出す必要があります。
パートナーがネガティブになってしまっているとしたら、あなたの心の中にあるネガティブな要素を解決するチャンスがやってきているのです。
それはあなたがいい状態であることを十分に受け取り、心にたくさんの余裕を作り、そこにネガティブなパートナーを受け入れてあげることで実現できます。

自分の成功はパートナーの成功であることを相手の意識に合わせてコミュニケーションしていくことで、より大きなサポート受け取り、お互いに成長していくことができるでしょう。

もし、ここでネガティブなパートナーを切ってしまうことは、あなたの中の怖れや不安を抑圧することになってしまいます。
その抑圧は後でより大きな問題としてやってくるようになります。
あなたが光だとしたら、パートナーが担ってくれている影の部分をきちんと明るく照らしてあげることが求められているのです。

●相互依存の関係性を築くために

パートナーシップはどちらかが成功すれば、二人でその喜びを受け取ることができ、そして承認されるメリットがあります。
多くの成功者が自分ひとりではなく、周りのサポート、とりわけパートナーのサポートに感謝するシーンは様々な場面で目にした事があると思います。
つまり、パートナーシップというのは成功の確率を単純に見ても倍にできる関係なのです。

でも、自分の中の競争心や嫉妬心に捉われてしまうと、その確率を半減させてしまうことになります。
競争を手放し、乗り越えることで、相手の成功がまるで自分自身の成功のように受け取れ、また、自分の成功も相手のサポートの賜物として受け取ることができるようになります。

そうすると更にその絆は深まりますから、更に次のステップに進み、より大きな成功を手に入れることができるようになっていきます。
これが相互依存といい、パートナーシップの最大の魅力になります。

もしあなたに今パートナーがいるのであれば、その成功を心から願い、今自分がしてあげられるサポートは何かを考えてみましょう。
そして、できる範囲でそれを与えてみることが今のチャレンジになるでしょう。
そこではネガティブになっている相手の心を否定することなく受け入れ、許すことが求められています。
また、あなたの心に競争心が隠れていると、ここでそのチャレンジを邪魔させるかもしれません。
でも、“お互い”の幸せや成功のためにベストを尽くすことが大切です。
そう、あなたにとっては“二人で”という意識がとても求められるのです。

また、一方であなたの成功のためにパートナーがどのようなサポートを今現在与えてくれているのかを改めて受け取ってみましょう。
ここであなたがポジティブの立場にいれば、つい足を引っ張られているような錯覚に陥りますし、あなたがネガティブなモードならば自分のことは見てもらえないような、あるいは自分ひとりで頑張っているような誤解をしてしまいます。
そうしたフィルターをできるだけ排除し、謙虚な気持ちで見つめてあげることが大切です。
パートナーが与えてくれるものを素直に受け取ろうと思ってみてください。
すぐに見つからなくても、信じられなくても、しばらく根気よく見てあげてくださいね。

ポジティブとネガティブの関係は、パートナーシップでは必ず付いて回る問題で、自然な関係性の中で生まれるものです。
その罠に引っかかって関係性を壊してしまうのではなく、その意味するところをきちんと受け止め、更なるステップアップのために活用していくことが求められています。
より良い関係性を手に入れるために、ぜひ生かしてみてください!

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