お金に執着してしまう

相談者名
みかん
私はお金に執着してしまい、自分でもケチだなぁといやになってしまいます。
例えば、何か習い事を始めようとするとすぐお金がどれくらいかかるのかを考えてしまい、なかなか行動に移せません。
友達とご飯を食べるときも安いところを探したり、その店で安いメニューを頼んだりしてしまいます。
友達や家族にもケチだと思われていると思うといやになります。
お金に執着しすぎると人生を十分に楽しめてないような気がします。
どうしたらいいでしょうか?
カウンセラー
大谷常緑
みかんさん
はじめまして。こんにちは。
ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお願いします。

さて、ご相談を拝見して、みかんさんには大きく2つの選択があると思いました。
先ずは1つ目の選択です。
ご自分では”ケチ”と少し自嘲気味の表現を使われていますが、今の状態を楽しむという方法です。”ケチ”の表現を変えれば、節約家なのですね。お金を使わない事が必ずしも悪い事ではありません。寧ろ、お金を大事に使いたいという思いがそこにあれば、人から何と言われようと、何と思われようと、みかんさんの自由なのです。
例えばチラシを見て、何キロも離れたスーパーにまで出かけて1円でも安い品物を手に入れる事を楽しみにしている主婦の方もいらっしゃいます。テレビでは、1ヶ月に1万円で生活してみようなどという番組もありますね。そんな姿を見てみかんさんは「ケチ」と思えるでしょうか?私などは寧ろ「凄いなぁ」と感心してしまいます。要は、お金を使わない事が趣味であったり、挑戦であったりして楽しめるならば、お金を使わない事もOKなのです。お金を使わない事を漠然とするのではなく、みかんさんが何か目的を持つ事ができるならば、それは「凄い」に変わ
る可能性もありますね。
次に2つ目の選択ですが、結論を先に言うと、みかんさんが自分に自信を持つ事です。
みかんさんは、どうしてお金を使わない、そしてそれを責めておられるのかと考えると、いくつかの可能性があります。
先ず1つの例は、もし仮に、みかんさんが普通にお金を使うようになってしまったら、みかんさんはどんな風にお金を使うと思われますか?心のどこかで、「一杯一杯使ってしまう」という怖れはないでしょうか?お金を使わないようにしておかなければ、「たが」が外れて沢山のお金を使ってしまうようになると心のどこかで思っておられるのかも知れません。そうすると、心のどこかでそんな自分に対するブレーキをかける必要がありますね。何事もそうなのですが、人間は「そうなるのではないか」という怖れを持つと、そうならないためにその反対の行動をしま
す。「そうなるのではないか」という怖れが強ければ強いほど、反対の行動も極端になるのですね。この「一杯一杯お金を使ってしまう自分」を心のどこかでみかんさんが感じておられるならば、使うお金を計画的に決めて、それを有効に全て使うようにしてみてください。友達の食事の時、自分の買い物、何でも結構です。そして、その金額を少しずつ増やしていってみてください。きっと、「一杯一杯お金を使う自分」にはなり得ない事がわかると思います。
2つ目の例は、みかんさんはどこかで自分には十分なお金が入ってこないのではないかという不安をお持ちではないでしょうか?もし仮に、砂漠で独りぼっちになり、さていつ人と出会えるか、オアシスに辿り着くかわからない状況になったとします。そして手にはペットボトルに僅かな水しかない。誰でも、このペットボトルの水を大切に飲みますよね。なぜならば、次に水を補給できるのがいつかわからないからです。喉がからからであっても、できるだけそれを我慢して、飲まないようにしますよね。この「水」を「お金」に、「状況」を今みかんさんの心の中に
ある「自分の現在から未来」に置き換えてみます。そうすると、お金が使いたくても使えなくなりますよね。みかんさんの心の中では、「生きるに必要なお金が手に入らない私」を感じている事になります。将来に自信がない私ですよね。
果たして本当にそうでしょうか?
ご自分の置かれた状況や、冷静にこれからの事を考えてみてください。みかんさんの心の中に、ダークストーリーを作り上げる私がいる事に気がつかれるのではないかと思います。いいか悪いかは別にして、そういうパターンをお持ちなのです。これから先の事は誰にもわかりません。しかし、どこかで悪いストーリーを描いてしまい、それに怖れをなしているだけなのです。このような気持ちがみかんさんの中にあるとしたら、あれこれと考えることを止める事と、判断をしない事をお薦めします。この、考える癖は、起こりもしない事から自分を守ろうとする意識で
す。考え始めたら「また、癖が出た」と思ってください。それを意識し、考えない事を習慣付ける事が、判断をしない事にもつながり、人生の目的の一つである「今を楽しむ」に繋がっていくと思います。
第3の例は、みかんさんの心の中に、「自分には価値がない」という思いが潜んではいないでしょうか?自分の価値が低いと感じると、そんな価値のない私がそれだけお金を使う事はできない、という感じになります。これも、自信のない私ですね。
この詳しい内容は、ホームページの心理学講座「Lecture.280 自分のためにもっと楽しくお金を使いたい」に最近書きましたので、そちらを参考になさってください。
さて、自分に自信をつける事で状況を改善できる例を3例ほど取り上げましたが、他にも異なった理由が考えられますので、一度、電話カウンセリングを受けられる事をお薦めします。
自分のために、楽しくお金が使えるようになるといいですね。
回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。