力量不足を痛感してます。

相談者名
司馬懿
 はじめまして、高校の教員をやっております。仕事がうまくいかず、生徒から嫌がられ、悩んでメールさせて頂きました。今年度赴任した学校は学力的に底辺校で、小規模校です。担当学年は1クラス15人の2クラスです。落着きがなく4月から授業が大変でした。今は習熟度に分け、もう1人の先生に協力を仰ぎ、低層を持ってもらい、その先生のおかげで授業もクラスも落ち着いてきました。
ただ、自分自身の授業は講義一辺倒になりやすく、近頃は担当している上位層の方で授業の厭戦気分が蔓延しており、へこんでおります。また、担当クラスの生徒は習熟度で低層の方に多数いるため、その人たちとの接点は朝のHRと掃除時間くらいです。その掃除時間も少人数(5人)でやっており、そのうち、数人が他の班の人とすぐ話したり、ゴミ捨てに行って帰ってきて後は何も手伝わず、残りの1,2人が最後までやるような状況に私は叱ってばかり、注意してばかりの毎日になっております。
また週末課題を出して、やってこなかった生徒に、催促の回数も知らず知らずの間に多くなっていると思います。ガムをかむ生徒に対しても「早く飲み込むか捨てるかどっちかにしなさい。」とこれまたやっきになってしまいます。
自分が今、入力していて授業、掃除、課題など何にしても生徒にとっては面白くないだろうと思いはしているのですが・・・。叱ることが多く,注意をしてばかりでほめることが少なかったこともあるかと思いますが,指示を聞かない生徒が多くなりました。そんな生徒達に部活の調子や世間話など話かけても
さぁという反応しかありませんし、自分を嫌っている生徒は露骨に自分を見ただけで逃げ隠れます。結構、きついもんがありますね。
自信がなくなり,教科指導も生徒指導も,自分が揺らいでばかりいます。なめられていると感じます。今朝の整容指導でも生徒の勝手な態度に、この野郎と思います。また,生来、口は達者でないので、何かの生徒指導でも、うまく言葉が出てこず、指導できないときが多くあります。
生徒の視線や言動を気にしている弱気な自分もいます。気にしてしまいます。自分がいろいろな面で努力するしかないとわかっているのですが、心の持ちようを教えて頂ければと思います。お手数かけますが、どうぞよろしくお願いいたします。敬具
カウンセラー
大谷常緑
司馬懿さん、こんにちは。
初めまして。
ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

ご相談を拝見して、とても大変な思いをされているなぁと思いました。
特にこの時期の生徒さんは多感で、反抗期もありますから接し方が難しいですね。

先ず、一番大切なことは司馬懿さんが自分を見るのではなく、生徒さんを見てあげるという事かと思います。
確かに、掃除をさぼったり、あるいは教室でガムを噛んでいるのはルールを守るという側面では望ましい事ではないかも知れません。
また、課題をやってこないというのも望ましい事ではないかもしれません。
しかし、生徒さん達がそのような行動をとるには、心理学的に考えて何かわけがあるからなのです。
更に言えば、私たち人間が取っている行動は、全てその内面を映し出した「自己表現」です。
生徒さん達がなぜそのような自己表現をしているのかを理解しながら接してあげると、いいのではないかと思います。
自分の痛みに入らず、生徒さんを見る、人を見るとはこのような事なのです。
そうすると、生徒さん達の事を考えようとされている司馬懿さんならば、生徒さんの事がよくわかり、生徒さんの目線で接することができるのではないでしょうか。

一方、司馬懿さんの心についてですが、必要以上にご自分を責めてはおられないでしょうか?
一般的に、私たちは人に優しく、自分に厳しい扱いをします。
例えば、司馬懿さんが何か失敗をされたときに自分に言う言葉と、同じ失敗をお友達がされたときに言う言葉を比べてみてください。
自分には「何やってんだ!」というような叱咤する言葉を投げかけられるのに対し、お友達には「何とかなるよ」「人間は失敗して成長する生物だよ」などの優しい言葉を言われるのではないでしょうか?
どれほど自分をぞんざいに扱っているかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
このように自分を扱っていると、へこんでしまいます。そして、それが繰り返されることによってどんどん自信が無くなっていきます。
自信が無くなると、心に余裕が無くなり、深刻さが増してますます辛くなっていきます。
このネガティブループから抜け出す為には、自分を大切に扱う事、自分を責めない事です。
「責めない」というと、反省もしないと受け止められがちですが、そうではありません。
反省するところは反省をした方がいいのですが、そこに「よい」とか「悪い」という裁きを加えないという意味です。
私たちは反省というと、自己罰とつなげてしまいがちですが、罰は成長をもたらしません。
もう少し客観的視線でご自身の事を捉えられ、改善するところは改善をすると決められてそれを実行されてはいかがかと思います。

以上、回答がお役にたてれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。