受け取り上手を目指そう2~自分が迷惑をかけてると思う時~

受け取ること=与えることといわれます。

自分が迷惑をかけてるなぁ・・・と思う時、そんな時こそ受け取ることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

自己嫌悪や罪悪感が強い人は、まるで自分が他の人にとって迷惑な存在だと
感じることがあります。
人に迷惑をかけていると感じると、私たちは嫌な気分になります。
このような気分は基本的に、私たちはあまり感じたくないものです。

また、自立的な人は他人に迷惑をかけるのが、特に大嫌いという傾向があります。

そうすると、迷惑をかける自分は、愛する人や友人のそばにいない方がいいと
でもいうように、愛する人や友人から少し距離を取りたくなる気持ちが出てき
ます。
なぜならば、愛する人たちに、迷惑をかけていると思うからです。

この気持ちが強い人の中には、そんな自分なんて消えてしまった方がいいと
まで思う人もいます。

愛する人たちに迷惑をかけたくないというのは、思いやりの心を持っている
証拠でもあります。

愛する人たちを苦しませたくない、しんどい目にあわせたくない、疲れさせ
たくないという思いから、
愛する人たちの負担にならないように、迷惑にならないように、重荷にならな
いように、距離を取りたくなるのです。

愛する人たちの迷惑にならないようにという思いやりから、距離をとろうとろ
うとするのですが、相手側(愛する人達側)にとっては、その行為が迷惑に感
じたり、苦しみに感じたりします。

なぜならば、相手側にとっては、愛しても愛しても、受け取ってもらえない
ように感じるからです。
これは苦しいことです。

● 自分が迷惑をかけてると思うとき ●

もしも、こんなシチュエーションがあったとしたら・・・
と思って考えてみてくださいね。

あなたが落ち込んでいる時に、励ましてくれたり、応援してくれたり、相談に
のってくれる、やさしい人(パートナー、友人、親兄弟)がいると思ってみて
ください。

そして、あなたがお仕事で失敗をしてしまったり、対人関係がうまくいかな
いなどで、へこんでしまった時に、そのやさしい人があなたの話を聞いてく
れるんです。

毎回毎回、懇切丁寧に、その優しい人があなたの話に付き合ってくれていると
思ってみてくださいね。

その優しい人のおかげで、あなたは毎回励まされ、元気になっていると思って
みてくださいね。

もしも、あなたが、その優しい人がしてくれることに申し訳なさを感じて、
「ごめんなー、いつも同じことばかりグチグチ言ってごめんなー
迷惑かけててたら言うのやめるから・・・・」
と言ったら相手は、どんな感じがするでしょうか?

「そんなに気にするなよー」とか、
「迷惑なんて思ってないよー」とか、
相手は言ってくれるかもしれませんね。

こういってくれると嬉しいですね。
その場は、迷惑かけているという気持ちは収まるかもしれませんね。
しかし、時間がたつと再び「ごめんなー」という気持ちが出てくる時がありま
す。自分のことを迷惑な存在と心のどこかで信頼していると、そうなります。

「あんたは、やさしいから付き合ってくれるけど、本当迷惑なんじゃないの?」
「あまり、電話しないほうがいじゃないの?」
「あなたの周りから、消えた方がいいかも・・・」
と、何度も何度も言っていると相手をどんな感じがするでしょうか?

たぶん、うんざりします。
うっとうしく感じ始めるかもしれません。

それは、あなた自身がうっとうしい存在という訳ではなく、
「ごめんねー」「迷惑なんじゃないの?」「消えた方がいいかも?」と言われ
ることが、うっとうしくなるのです。

なぜならば、愛しても愛しても、その気持ちを受け取ってもらえないからです。
相手が時間と労力を使って話を聞いてくれるのは、あなたの力になりたいと
いう思いがあるからですよね。
その思いを、受け取ってもらえないばかりか「迷惑なんでしょう?」とばかり
言われたとしたら、悲しい思いがしてしまうと思いません?

● 受け取ること ●

このシチュエーションで大切なのは、

「ごめんなー、いつも同じことばかりグチグチ言ってごめんなー
迷惑かけててたら言うのやめるから・・・・」

と言うのではなく、
「ありがとう」という言葉。
相手の思いを、受け取ることが大切です。

自分のことを迷惑な存在だと思いすぎている時は、
意識が自分の中にばかり向かい、(自分の自己嫌悪、罪悪感、等を見ている)
相手が、どんな思いで接してくれているのかを見落としがちになってしまいま
す。

自分のことを迷惑な存在だと思いすぎている時は、
相手がどんな思いで相談にのってくれているのか?
相手がどんな思いで応援してくれているのか?
相手がどんな思いで時間を割いてくれてるのか?
ちょっと考えてみることが必要なのかもしれません。

たぶん、あなたのことが大切だからこそ、時間や労力を使ってくれているの
ではないでしょうか?
そんな、気持ちを見てあげることが大事なんでしょうね。

例えば、あなたが落ち込んでしまった時、
友達が、ファミレスであなたの話しを聞いてくれたり、励ましてくれたりと、
あなたに付き合ってくれたとします。
しかも、夜から朝になるまでつき合ってくれたとしましょう。

「つき合わせて、ごめんな~」ではなく、
「つき合ってくれてありがとう。話を聞いてくれる人がいて嬉しかった。」
なんて、感謝をして相手の好意を受け取ることができれば、
その友達の夜から朝になるまでかけた時間が全部報われるんでしょうね。
友達はとってもうれしい思いになると思います。

受け取ること=与えること
とも言われます。
相手の気持ちを受け取ることで、相手には嬉しい気持ち、役に立ったという
気持ち、与えられたという気持ち、愛せたという気持ち、いろんな気持ちを
相手に与えることができます。

受け取るということは、それだけすごいことなのです。

迷惑かけちゃってるな~、足手まといなっちゃってるな~
人間ですからそう思うことはあります。
それは、あなたが相手を気遣っている証拠だと思います。
あなたが思いやりがある証拠だと思います。

カウンセリグで、受け取り上手になる為のトレーニングや、
受け取れない要因になる心理を取り省いていくということを目的として、
カウンセリングをしていくことがあります。

実際に、そのカウンセリング時に、相手を気遣ってあげるあまり、
相手を思いやるあまり、自分は迷惑をかけちゃってるな~と思っている人と、
お話する機会が多々あります。
僕は、それは、あなたに優しい心の持ち主の証拠だと思いますよ。
と伝えさせてもらっています。

しかし、時には、自分に意識を向けるのではなく、(迷惑かけちゃってるな~、
足手まといなっちゃってるな~、等)相手の好意に意識を向けてあげることが
大切です。

そして、相手の好意に気付けたら、その好意を受け取ることにチャレンジして
みましょう。
受け取ることができたら、それは、相手にとてもすごいことをしてあげられたと
思っていいと思います。

よかったら、受け取ることにチャレンジしてみてくださいね。
チャレンジをし続けることで受け取り上手になっていけますから。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。