お願い事をする時は、お願い事をする理由をつけてあげると、頼みをきいてくれやすくなるんです。
今回は、以前ご紹介させてもらったコミュニケーション上手になる方法のシリ
-ズの第2弾です。
以前に、ご紹介させてもらったコミュニケーション上手になる方法にも書かせ
ていただいたんですが、パートナーシップ間で起こる問題の多くは、
コミュニケーションに関する問題が原因になることが多いんですね。
ということは、・・・
逆を考えれば、コミュニケーション上手になる=パートナーシップ上手になる
と考えられます。
そう思っていただいてさしつかえないと思います。
パートナーシップだけでなく、コミュニケーションのスキルはありとあらゆる
対人関係で役にたつものになると思います。
今回も、そんなコミュニケーションに関してのテーマを扱っていきたいと思い
ます。
● なぜ? ●
十分伝わるだろうと思って言ったこと、良かれと思って言ったことのつもりが、
言葉足らずになっており、誤解を引き起こすことがあるようです。
例えば、ある奥さんが夕食に、ご主人の好物の肉じゃがを作ってあげようと
思ったとしましょう。
ご主人を喜ばせてあげたいという善意からの思いです。
作ろうと思い冷蔵庫をあけると、材料のたまねぎが無い・・・
『しまった、買い忘れたわー。あっ!そうだ』
「あなた、後で煙草を買いに行くんでしょ?」
「うん、行くよ」
「帰り道の途中のお店で玉ねぎを買ってきてくれない?」
「え~」
ご主人はなにか不満をもたれたようです。
奥さんが肉じゃがを作ってあげようというのは善意だったはず。
でも、その善意が伝わらなかったのかもしれませんね。
もったいないことです。
もったいないどころか、このシュチュエーションのご主人は、
ご主人の心の中で勝手に別の解釈をしているのかもしれません。
「俺のこと都合のいいように使おうとしてるんだろう」
「俺はお手伝いじゃないんだぞ」
「あいつは、俺のこと馬鹿にしてる」
「俺のこと大切に思ってないんだ」
こんな解釈をしているのかもしれません。
そして感情的になってるかもしれません。
このシュチュエーションのご主人は、奥さんがご主人を“喜ばしたかった”
という理由からお願いごとをしたということを理解できなかったので、
ご主人の心の中で勝手に別の解釈をしたのかもしれませんね。
でも、この肉じゃがの話のような誤解って、僕たち結構することあると
思いません?
勝手に自分の心の中で解釈をして、腹をたてたり、悲しい気持ちになったり、
感情的になることってあるんじゃないでしょうか?
相手に悲しい思いなどをさせてしまうのは、させてしまう方も嫌なものです。
ましてや、善意から言ったことが誤解されてるとしたらなおさらですね。
“なぜそんなことを言っているのか”という理由を説明してあげると、
この誤解を生むことが、ぐんと大幅に減ります。
例えば、
「あなたの大好きな肉じゃがを作りたいから、たばこのついでに買ってきて」
「あなたに喜んでもらいたいから、肉じゃがを作ろうと思うの・・・」
というように、何の為にお願いをしているのか“理由”を教えてあげると
今回のような誤解は生まれなかったかもしれませんね。
● 理由を言いそびれる訳 ●
「あなたに喜んでもらいたいから、肉じゃがを作ろうと思うの・・・」
あなたに喜んでもらいたいから・・・・
こんなちょっとしたことを伝えそびれることから、大きな誤解を産むことが
あるのですが、なぜ僕たちは伝えそびれるんでしょうね?
伝えそびれる訳を考えると・・・・
・心のどこかで、善意が伝わっている“つもり”になっている。
・これだけしてあげるんだから、これぐらいはしてよね、という心理が働いて
しまい、気遣いを見落としてしまう。
・伝えなくても行動(肉じゃがを作る)を見れば気持ちが伝わると思っている。
・伝えるのがめんどう。
・伝えるのが恥ずかしい。
こんな具合に幾つか考えられると思います。
中でも、恥ずかしさから、コミュニケーション不足になるケースは、
カウンセリングの現場でも多く見られます。
僕は、そんな時にワンポイントアドバイスとして、恥ずかしさを乗り越える為
の考え方をいくつか提案させてもらうことがあります。
その考え方の一つなんですが、
“自分の恥ずかしさより、もっと大切なものがある”という考え方
自分の恥ずかしさより、パートナーの気持ちだったり、パートナーを愛する
ことだったりの方を大切にしてみましょうよという考え方です。
人は大切な人の為なら勇気をだすことができますから。
こういう風に考えても、恥ずかしいものは恥ずかしいですが、
恥ずかしさを乗り越える勇気をだす、きっかけの言葉として使われると
いいんじゃないかと思います。
● ちょっとしたテクニック~カチッサー効果~ ●
ちょっとしたコミュニケーションのテクニック的なお話です。
「帰り道の途中のお店で玉ねぎを買ってきてくれない?」
というように、ただお願いするよりも、
「あなたの大好きな肉じゃがを作りたいから、たばこのついでに買ってきて」
「あなたに喜んでもらいたいから、肉じゃがを作ろうと思うの・・・」
“○○だから・・・”、“○○なので・・・”
と理由をつけて物事をお願いすると、お願いごとを受け入れてくれやすくなり
ます。
これは、心理学の言葉でいうカチッサー効果というものです。
例えば、このカッチサー効果を使うと・・・
「今、台所が大変なので、たばこのついで玉ねぎを買ってきてくれる?」
こんな理由になっているようで、なっていないような、よく考えたら意味が
わからないような理由でも、正当な頼みごととして受け取ってしまうことも
あるようです。(笑)
でも、感情的な誤解を招きやすいかもしれませんから、
「あなたに喜んでもらいたいから、肉じゃがを作ろうと思うの・・・」
の方がわかりやすくて良いとは思いますが・・・(笑)
“○○だから・・・”、“○○なので・・・”
と理由を教えてあげるだけで、お願いを受けいれてくれやすくなるんですから、
理由を教えてあげて損はありませんね。