「好きな人にたまたま奥さんがいた・・・」そんな不倫の隠れた深層心理をご紹介!
「好きになった人にたまたま奥さんがいた」
そんなセリフもありますが、不倫にはまってしまうと心の中には細かい痛みがたくさんついてしまうようです。
旦那の浮気に悩む奥様のご相談がとても多い中で、逆に不倫に悩む女性をカウンセリングすることも比較的多いんですね。
今回はそんな不倫にはまってしまう女性をターゲットにしたお話です。
男性の読者の方は、お父さんをお母さんに置き換えるなどしながら読んでくださいね。
不倫をしていると、どうしても待つ姿勢がついてしまうと思うんですね。
連絡もこちらから自由に取れないケースがほとんどでしょうし。
だから、寂しくても、辛くても、我慢する癖がどこかしら身に付いてしまうのかもしれません。
感情的になると寂しかったり不満が出てきて苦しいので、自然と頭(思考)と心(感情)も分離してしまいがちなところもあるようです。
それから、不倫はイケナイこと、と思ってしまう分だけ、なかなか友達にもオープンに相談できない場合が多いでしょうし、家族には尚のこと言いにくいですよね。
そうすると一人で抱え込んでしまうために、どんどん我慢がたまって、心が内にこもるようになってしまいます。
カウンセリングでも「根本さんに初めて話すことができました」とおっしゃる方が本当に多いんですね。
逆に言えば、それくらい秘めざるを得ないものかもしれません。
それに、好きだと思うから、ついつい我慢してしまうものの、奥さんや家族との関係、仕事でのポジション、そんな部分を守りながら私と付き合ったりするわけですから、むかついたり、惨めだったり、嫉妬したり、寂しかったり、そんな強いネガティブな感情が沸きあがってきて苦しくなってしまうことも多いでしょう。
その一方でどこかしらに罪の意識(罪悪感)があって、自分は幸せになれないような、そんな気持ちも出てくることもあるかもしれません。
でも、誰に聞いてもらうでもなく、今の自分の気持ちに素直になることが、何より大切なことでもあります。
ちょっとした勇気が要りますけどね。
●不倫のその後
また、不倫が終わった後には、その感情が分離してしまった分だけ、心が取り残されてしまうことが少なくないですね。
だから、いつまでもずるずると引きずったり、しんどい気持ちばかりを感じたり、それをネタに彼を責めてしまい、自己嫌悪に陥ったり、精神的にとてもしんどい状態になります。
頭では、もう終わったことと思っていたとしても、心がついて来ていないと、なかなか受け入れられるものではないですよね。
そして、心がすっきりとせず、色んな感情がまだまだ蠢いていたとしたら、ますます、別れを受け入れることは難しくなってしまうでしょう。
それはちょうど以前ご紹介した「遠距離恋愛の秘訣」(*)に似た状態のようなものです。
例えば、我慢する癖、彼に会えなくても元気に過ごせる休日など、普通の恋愛に戻れないブロックを心の中に作ってしまうことが多いですね。
●不倫にはまる心理
狙ってるわけじゃないんだけど、いつも不倫をしてしまうパターンを持つ人がいます。
同世代には頼りなさを感じてしまったり、子どもっぽく感じて魅力的に映らなかったり、なんてことがあるようで。
そんな不倫にはまってしまう方の心の中を見ていくと、お父さんとの関係に行きつくことが少なくありません。
もちろん、自分としては全然意識はないんですけどね。
例えば、先日お会いした女性は、いつも年上の男性ばかりを好きになり、その多くが不倫になってしまうことを悩んでいらっしゃいました。
お話を伺っていくと、小さい頃からお父さんが仕事に忙しく、週末もほとんど構ってもらえないまま成長し、大人になっていったようです。
反面お母さんとはとても仲が良かったんだけど、お父さんがすごく遠い存在だったんですよね。
そうすると、彼女の心の中ではいつもお父さんの持つ温かさや包容力、頼り甲斐などの要素が欲しいのに手に入られない・・・という状態が当たり前のものになってしまっていたようです。
だから、彼女の話を聞いて、こうお伝えしたんですね。
「自分を守ってくれる存在をいつも探しているんじゃないでしょうか?」と。
彼女は、一瞬ハッとして、「確かにそうかもしれないです」と答えてくれました。
自分にはお父さんがいないような感覚でいたために、その気持ちを補完する目的で、恋愛を使ってそのお父さんの要素を求めていたみたいです。
だから、彼女にとっては、彼と一緒にいるときは本当に甘えてばかりいたんです。
そして、まるでお父さんに甘えるように無邪気な小さな女の子になっていたこともあったそうです。
だから、彼女には、お父さんを身近に感じられるような、お父さんに近づいていけるような、そんなセッションをしていきました。
無感覚だった彼女の表情がみるみる曇り、大粒の涙を流しながらお父さんとの繋がりを感じられたシーンは今も印象的に僕の脳裏に焼き付いています。
また、ある女性の例を紹介しましょう。
彼女は20代後半の魅力的な女性だったのですが、ご自身が「セックス依存症なのでは?」という気持ちをいつも持ち合わせていたんです。
会社や仕事の付き合いで知り合った男性についつい体を許してしまうんです。
そして、決まってそれは年上の、妻子のある男性が多いんです。
でも、その後、定期的に付き合うわけでもなく、一夜限りだったり、彼から誘われたときにホテルへ行くだけの関係がほとんどでした。
「確かにセックスがうまいから、という理由もあるような気がします。同世代の男性とは全然違いますから。でも、セックスがしたいから、というわけじゃないような気がするんです。」
彼女はまるで、罪を告白するような表情で過去の体験をお話してくださいました。
とても強い罪悪感が彼女を支配しているのが見て取れます。
そこで、彼女と一緒にその“何か”を探していきました。
その話の中で、彼女のお父さんは出張族で、幼い頃はほとんど家を空けていたことが分かってきました。
彼女、お父さんに抱っこされたことがほとんどないんですね。
それで、イメージを使ったセラピーの中で、お父さんを身近に感じて親密感を感じられる、そんな感覚を作り出すセッションをしていきました。
そして、僕は彼女にこうお聞きしたんです。
「このお父さんに抱っこされてる、って感覚、いつも味わっている感覚に近くありませんか?」と。
「私、男性とエッチした後、すごく甘えたくなって、ぎゅっとしがみ付いてしまうんです。それを優しく抱きしめてくれたときにものすごく嬉しくて、泣いてしまうこともあるんです。もしかしたら、その感覚なのかもしれません」
彼女は、まるでお父さんにお風呂に入れてもらった後のような、そんな深い親密感や繋がりを年上の男性とのセックスによって手に入れようとしていたようです。
不倫にはまってしまう全ての女性に共通するわけではないのですが、多くは「この恋は一時限りのもの。本当の幸せは彼以外の誰かと作りたいもの。でも、なぜか惹かれてしまう」という気持ちを心の中に秘めているようです。
そんな「なぜか?」という部分を癒していくと、少々時間はかかっても自然と不倫を手放して、より素敵な恋愛を手に入れることができるようです。
●あなたの心をチェックしてみましょう。
不倫にはまってしまう裏側には、お父さんとの関係で満たされなかった気持ちを埋め合わせようとする心理があることが分かってきました。
もちろん、お父さんに満たされないから全員が不倫にはまるわけではなく、巡り合わせや何かの縁が影響していることが多くありますね。
普通の恋愛でも、お父さんからもらえなかった要素を彼に求めてしまう場合も数多くありますから、あなたの恋愛パターンを見ていくにはちょうどいいエクササイズを紹介しましょう。
1.あなたのお父さんを思い浮かべて見ましょう。
特に小さい頃のお父さんとの関係を思い出しながら。
2.そのお父さんにもらえなかった要素があるとしたら何かを考えてみましょう。
例えば、優しさや愛情、包容力、力強さ、安心感など。
3.その要素をどんな風に満たしてきたか?
あるいは今も満たされずに残っているかをチェックしてみてください。
4.お父さんがあなたにしてくれて嬉しかったことを探してみましょう。
5.お父さんへ感謝の言葉と共に、その嬉しかったことを伝えて見ましょう。
これはお父さんを思い浮かべながらやってみるだけでも効果的です。
あまり考え込むとドツボにはまってしまいますから、心理テストを解くように、直感を信じてやってみてくださいね。
あなたが素敵な恋を見つけられますように。