セルフセラピー入門1「悩みを解決できる自分になる」

自分で自分を癒すことができたとしたら・・・とても楽に元気に過ごせますね。

そんなものの見方・考え方をご紹介します。

もしあなたが今、恋や仕事、対人関係などに問題(悩み)を抱えているとしたら、こう考えてみはいかがでしょうか?
「なぜ、今これが必要なんだろう?」と。
「なぜ、今の自分はこの苦しみを必要としているのだろう?」と。

その答えはすぐにはやってこないもの。

「愛することを学ぶため」
「忍耐を学ぶため」
「自分を変えるため」
「謙虚になるため」
「より強くなるため」
「自分を信じるため」

そんなところに答え(その問題の目的)があると考えてみることも、僕たちはできるんです。

●問題とは?

問題とは自分が乗り越えられるものしかやってこない、と思ってみてください。
小学生には小学生の、中学生には中学生の問題集があるように、今の自分にぴったりあった問題がその時々で与えられているようなものかもしれません。
ならば、今ある悩みは何らかの方法で乗り越えて行くことができるものです。
でも、もう一つのポイントがあります。

ただし、今の自分ではそれを乗り越えることができない。
何か新しい方法や見方を学ぶ必要がある、ということ。

だって自分でできることならば、それは悩みにも問題にもならないはずだから・・・。
今まで1人で頑張ってきたのであれば、誰かの助けを受け取りながら乗り越えることが求められているのかもしれません。
今まで誰かに頼ってばかりだったとしたら、今度は1人で頑張ってみる番かもしれません。

今回の講座ではそんな新しい方法・見方の一つとして「なぜ、その問題が必要なんだろう?」を紹介します。

●問題解決を妨げるもの

エゴと呼ばれる心の痛み(トラウマ)が一番邪魔します。
何かにチャレンジしようとするあなたのすぐ側で
「お前には無理だよ」
「やるだけ無駄、無駄」
「今までうまくいったことないのに、今度もうまくいくわけないやろ?」
「お前にはそんな才能ないって、はよ、諦めたら?」
なんて言葉を浴びせ掛けてくるものです。
その言葉に負けてしまうとせっかくのチャンスも逃してしまいます。

それから誰かのせいにしてしまうことは人間の儚さも表しますが、問題解決という意味では大きな妨げになります。
「こんなになったのは父親のせいだ」
「彼のせいでなんでこんなに苦しまなければならないの?」
「うまくいかないのは会社の運営方針が間違ってるからだ」
「そもそも、日本という国が悪い」
誰かのせいにしていると、その人が自分の問題を解決すべきだと依存的になってしまいますから、なかなか物事は変わりません。

他にも色々ありますが、まずはこの2点。
あなたが問題を解決していく上でぜひ注意して欲しいことです。

●目的・意味を探る

あなたが今結婚したいのになかなかできない・・・という状況にあるとしましょう。
そこでこう考えてみてください。
仮にそれを望んでいると思ってるとしたら・・・?
結婚なんてしたくないとしたら?
「まさか・・・」
「そんなことないもん・・・」
と思わずに、仮に・・・ですから、考えてみてくださいね???

ある人はこんな風に答えてくれました。

「うちの両親、ずっとケンカばっかりだったんですよ。それにお母さんがずっとお父さんの悪口ばかり言う人で・・・。結婚はしたいけど、あんな夫婦になるんならイヤだな・・・って感じてます」
「結婚したい、というよりも、結婚しなきゃって感じの方が強いかもしれないです。周りもどんどん結婚していくし、自分も取りたててしたいことって見つからないし。だから、一応結婚したい!と言ってるんだけど、正直なところは分からないのかな・・・。」
「恋愛するといつも辛くなってしまうんですよね。だから、結婚したいと思うけれど、そこまでの恋愛がうまくいく自信がないんですよね」

お金持ちになりたいって思う人も多いですね。
もし、今お金持ちじゃないなあ、と思ってるとしたら、なぜ、お金持ちになりたくないんだろう?って考えてみましょう。

「お金があると性格が悪くなるっていうか、そういう人多いと思うんですよね。それに色んな人がお金をせびりにくるような気がして、断ったら嫌われそうだし」
「お金持ちになるってことは、なんか死ぬほど働かなきゃ駄目って気がするんですよね。楽しいことも全部我慢して。それなら、適当に稼いで適当に遊んだ方がいいのかもって思ってるかな」

じゃあ、次はもっと具体的にあなたの今ある問題を見つめてみましょう。

なかなか彼が連絡くれない、という方。
どうして彼に連絡してきてほしくないんだろう?と考えてみてください。

「最近、彼が私のこと嫌いになったんじゃないかな?って思ってしまうんです。だから、会ったりするとますます嫌われちゃうような気がしてるのかもしれないです。」
「いつも彼に迷惑かけてるのかもしれないです。しつこく電話しちゃうし、メールの返事がないだけでパニックになったり。だから、自分に罰を与えてるのかもしれないです」
「彼が連絡くれないと不安で寂しくて仕方なくなるんです。でも、そんな寂しさや不安っていつも私の心のどこかにあるような気がしています。慣れ親しんだ感覚ってこういうことなのかな?」

なかなか答えは出てこないんですけど、これは自分を客観視するトレーニングにもなります。
そして、この気付きがブレークスルーを生み出すことも多くあります。

このヒントになるのはそのときどんな気持ちになるか?ということ。
問題はある側面ではそんな感情が作り出すともいえますから、ここは注目ポイントです。

例えば、子どもが言うことを聞かないってお母さん。
どうして子どもに言うこと聞いて欲しくないんだろう?って考えてみましょう。

すぐに答えが浮かばなければ、子どもが言うことを聞いてくれないときにどんな気持ちになるかを思い浮かべて見てください。

「私ってダメな母親だからな・・・。やっぱり言うこと聞いてくれないって悲しくなるわ」
だとしたら、ダメな母親であることを感じたくて子どもに言うことを聞いて欲しくないのかもしれません。

え?そんなあほな・・・と思われるでしょう?

そこに乗り越えるべき今の課題が与えられているのです。

●課題を見つける

こんな風に自分なりの答えが出てきたら、それが今の悩みの目的(=課題)だと思ってみてください。

子どもが言うことを聞いてくれないのは、ダメな母親であることを証明するためだったとしたら、自分でも満足できるくらい素敵なお母さんになることが求められているのかもしれません。

「彼に嫌われるのが怖くて、彼に連絡させないのでは?」ならば、今度はどうしてそんなに怖いんだろう?って思ってみることもできますね。

昔の彼にひどく傷つけられた自分がいるのかもしれません。
これがトラウマになってしまっているのでしょう。
だとしたら、そのトラウマを癒すことが次の目標になりますね。

「結婚してもケンカばっかりだったから、結婚できないのでは?」と思ったのなら、ご両親の関係を見直したり、彼らを許していくことで、結婚への観念を変えていくこともできるでしょう。

自分の人生ですから、自分で選択することができるはず。
だとしたら、色々な痛みを癒したり、観念を変えて行くことだってできるはず。
そこに悩みを解決できる自分になるチャンスが芽生えます。

●問題解決にチャレンジする

今まで許せなかったものを許そうとしたり、隠れていた痛みを癒していこうと決意することは、それだけで大きな一歩になります。
もちろん、すぐにできるものばかりとは言えませんし、むしろ、時間をかけてじっくり取り組んで行くことも多いようです。

そんなに時間がかかるんなら、意味ないわ・・・と思ってしまうと小手先のHowToばかりを追ってしまうようになりますね。
HowToは今日はいいけど、明日はわからない、という綱渡り的人生を生み出してしまいます。

だから、取り組んで行く、チャレンジする姿勢が大切なんです。
なぜかというと、その姿があなたの新しい魅力を引き出してくれるから。

自分を変えようっていうのは怖いものです。
問題はあろうとも、慣れ親しんだ今の自分に愛着があるのかもしれません。
それだけに、変わろうと決意のは、すごく勇気と覚悟が必要です。
でも、その分、変わろうと決意するだけで既にあなたは変化したといえるのです。

●1年後、どんな自分になっていたいでしょう?

この変化をする決意というのは、いわば種まきのようなもの。
種をまいてすぐに花が咲くわけではないし、逆に1年経って急に芽が出て花が咲くわけではありませんよね。
常に少しずつ変化し、あるとき芽が出て、茎が伸び、つぼみになって、花を咲かせます。
そして、その後に収穫の時を迎えます。
草花にもその時々の魅力(芽が出たら可愛い、茎が太くなって逞しい感じがする、花は美しい、実は美味しそう)がありますね。

でも、水をやりつづけなければその芽も枯れてしまいます。
だから、チャレンジしつづけることがとっても大切。
諦めたらすぐに枯れてしまいます。
でも、水をやり続けることは大変かもしれないけれど、慣れてしまえば作業自体はそれほど大したことではありませんよね。
それも同じで、難しいことをしていく必要はありません。

誰かを許してあげよう、というのは大きな目標です。
これはいわば「実」のようなもの。
そのためのいくつかのステップが必要かもしれません。
でも、まずは「許せるようになりたいな」「恐れを乗り越えられるようになりたいな」という気持ち、そして、「許せるようになろう」「恐れを乗り越えよう」という決意(種まき)がその一歩です。

それだけで、心は勝手にその方向に進んで行きます。
ここが僕たちの心のすごいところ。

でも、そこで考え出してしまうと訳がわからなくなります。
「許しってなんですか?」
「恐れをどう乗り越えるんですか?」
そんな質問もよく頂きます。

もちろん、そのための具体的な方法はいくつもありますが、まずは決めてみることから。
考えるよりも、ただ「許せるようになろう」と決めてみてください。
(こういうときに考えてしまうのは、実は変化することへの恐れからだったりします)

心は自分がどうであれ、勝手に成長していきたがるものです。
後はあなたがどの方向に舵を向けようか?
それを決めてあげてください。
そうすると自然と流れがやってきます。

1年後、今よりもっと輝いている自分になるために、まずは今の問題にチャレンジしていきましょう。

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