過去の完了できてない感情を投影してしまうことがあります。
あなたが今の人間関係でネガティブな感情を感じる時、それはもしかしたら過去の完了できていない感情の投影が働いてしまっているかもしれません。もし完了できていない感情が影響していたのだとしたら、それに気づくことが解決の第一歩目になることでしょう。
回は自分の感じ方や考え方を他人に投影して物事を色々判断することが多々あるという内容でした。
しかし投影してしまうのはそれだけではなく過去の完了できてない感情を投影してしまうことがあります。
カウンセリングでよくあるような話として・・・
彼女は習い事をしている人で、友だちも多い人。
その為、彼が彼女に「来週くらいに映画にいかない?」と誘ったところ彼女からは「来週は通っているカウンセリングの養成講座にいく予定なの。もうすぐカウンセラーになりたいという夢がかないそうだから今は詰めて通いたいの。ごめんね。再来週くらいに」との返事。
このように時々習い事だったり、友達の約束が入っていたりで彼との都合が合わないことがあったりする。
すると彼は
「僕より習いごとのほうが大事なんだ・・・」
「僕より友達との予定が多い・・・」
と落ち込むタイプ。
そんな状況を改善したいといして彼がカウンセリングにこられる。
このようなケースがあります。
彼女に習い事を辞めさす。
友だちづきあいを禁ずる。
そのような形の解決手段もあるかもしれませんが、現実的にはそのような解決手段をとるのは難しいので自分の感じ方を変えようという話になっていきます。
同じようなシチュエーションで「僕より習いごとのほうが大事なのだ・・・」と感じる人もいれば「彼女の夢が叶いそうでよかったなぁ」と感じる人もいます。
同じシチュエーションで人様々な感じ方の違いがある中でなぜ「僕より習いごとのほうが大事なのだ・・・」という捉え方になってしまうのだろう?ということをカウンセリングしていくと過去の完了できてない感情を投影していたということが見えてきます。
例えば、こんな感じ・・・
子どもの頃お母さんが「お兄ちゃんだから妹に譲ってあげなさい」と言うのを聞いて子ども心で『お母さんは僕より妹のほうが大事なのだ』と思ってしまい、傷ついたとします。
それは誤解だったとしてもその時の『お母さんは僕より妹のほうが大事なのだ』という傷ついた感情が心のどこかに残っていると、これを彼女に投影するということがおこります。
お母さんのポジションに彼女がはいり、
妹のポジションに習い事とか友達がはいります。
そして愛する人(当時はお母さん、今は彼女)は僕より大事な何か(当時は妹、今は習い事や友達)があるという投影が始まるのです。
カウンセリングで過去にあったお母さんとの関係で傷ついた感情が完了しておらず彼女に投影していたのだねということがわかってきます。
その為、カウンセリングで過去の傷ついた思いを癒やすということに取り組んでいきます。
するとどうなるかというと・・・
この投影がなくなるので感じ方が変わってきます。
愛する人は僕より大事な何かがあるという捉え方がなくなり、彼女が習い事があるので再来週ぐらいにと言うと「了解~。頑張ってね。じゃぁ再来週に~」と軽く捉えられるようになったりするのです。
このように過去の完了できていない感情を投影することがあります。
過去の完了できていない感情を投影してたんだなぁと気づくだけでも物事の捉え方を修正できることがあります。
先ほどの例えを使わせていただくとこんな感じで・・・
「お母さんと妹との関係を投影しているので、僕は彼女が自分より習い事が大事なのだと感じがちになっているのだ。僕がそう判断しているだけなのだ」と捉え直せると物事の捉え方を修正できます。
このように私たちは過去の完了できていない感情を投影することがあります。
そしてカウンセリングなどで癒やしていくと投影がおきなくなるので感じ方が変わっていきます。
あなたが今の人間関係でネガティブな感情を感じる時、それはもしかしたら過去の完了できていない感情の投影が働いてしまっているかもしれません。
もし完了できていない感情が影響していたのだとしたら、それに気づくことが解決の第一歩目になることでしょう。
>>>『投影(4)~良い投影を起こす~』へ続く