男嫌いのセックス依存

相談者名
もーやー
こんばんわ。

私は男性に嫌悪感があります。
理由は多分男兄弟で育ったせいだと思います。
兄と弟がいてずっとコンプレックスに感じていました。
男性には負けたくない。だけど優しくしてほしいと
いつも矛盾した気持ちを持っていて、
負けたくない気持ちから工業大学に進学しました。
何かの間違いで彼氏ができるかもしれないと思っていましたが、
結局「好きになったら負けだ」という思いがあって恋愛も出来ませんでした。
恋愛話にはあまり共感できなかったので女友達もほとんどいませんでした。

でも20代である人とセックスしました。
相手には彼女がいました。
私も今思えば好きではなかったと思います。
その時は職場の人間関係でいっぱいいっぱいで
味方がほしくて仕方がなくて相手のことを好きだと思うようにしていた気がします。
でも人肌はこんなにあたたかいのかと涙が出るくらい嬉しかったです。

でも男性には相変わらず嫌悪感があります。
イライラします。
でもまぁいいかなと思うような人と二人きりになると
セックスしたくなります。
セックスというより抱きしめて欲しくてしょうがなくなります。

そんな風に感じてしまう自分が気持ち悪くて、
家族にも職場の人にも申し訳なく思ってしまいます。
せめて男性への嫌悪感がなくしたいんですけど
どうしたらいいのでしょうか。

カウンセラー
池尾昌紀
池尾昌紀と申します。
ご相談ありがとうございます。

カウンセリングの中では、「男性への嫌悪感」についてのご相談を伺うことがあります。

そんな時にお話させていただくことが多いのが、以下のお話です。

女性の方が持たれる、男性への嫌悪感というのは、普通に考えると「男性に対して嫌な感じがする」ということです。
ところが、心理的に見ていった場合、「男性に対して」感じるのではなく、「自分に対して」感じている場合があります。

どういくことかと言いますと、男性への嫌悪感の後ろにあるのは、自分の中にある女性らしさを嫌悪しているという場合があるのですね。

もう少し具体的にお話させていただきたいと思います。

男性が近くにいるとと、自分の中にある女性らしさの部分が反応します。
これはどんな女性でも、自然に起こる反応です。
この反応によって感じる女性らしさを自分が嫌っているとしたら、男性そのものではなく、反応して感じる女性らしさを感じるのが嫌に思います。
ところが、表面的には、「男性が近くにいる=嫌な気持ちになる」と感じるために、男性を嫌悪して感じる、という構造になります。

もちろんケースバイケースで、一概には言えないのですが、男性を嫌悪している感情を整理していくと、自分の中の女性らしさを嫌悪しているところに行き着くことがあるのですね。

もしそうだとしたら、どうして自分の中の女性らしさを嫌ったり、否定したりしてしまったのでしょう。

ここにあるのは、「女性らしさに価値がない」という思いのようです。
そして、それは、一概には言えませんが、生い立ちにその理由がある場合があります。

例えば、幼い頃から厳しく育てられて、ほめられなかった。
ほめられるのは、勉強ができたり、スポーツができたりすることだった。
女の子として、かわいらしさや繊細さをほめてもらえなかった、とします。
すると、女の子なのに、女性らしさはほめてもらえない、ことになります。

あるいは、男尊女卑という考え方が家庭だったり周囲だったりにあったりすると、女性であることに価値を持てなくなってしまいます。

また、母親がとても苦労をしたり、家族のために犠牲をしてきていたり。
それを見ている娘としては、「女は苦労するものだ」と思ってしまったり。

これらは、あくまで例ですが、こうした背景があったりすると、「自分が女性であること」がだめなように感じてしまうことがあります。

そうすると、女性であることを嫌ってしまったり、否定してしまったりする感覚を身につけてしまうことがあるのですね。

ご相談いただきました、もーやーさんの場合に、もしこのような心理が当てはまるとしたなら、その心のルーツは、ご自身で書いてくださっているように、育った家族が兄弟との競争、という環境だったのかもしれません。

男性に負けたくない、という気持ちは、男性に価値をみる環境だったのかもしれません。
すると、「女性の価値」を感じにくくなってしまいます。

でも、ご自身は女性なので、ここで「負けたくない」けれど「優しくしてほしい」という矛盾が起こりやすくなってくると考えられそうです。

「男性に負けたくない」から男性と対等になろうと努力する気持ち
実際には女性であるという思い

この二つがギャップとなって、心の中で衝突してしまうと、自分の中の「女性らしさ」をどう扱っていいのかわからなくなってしまいます。

これは「女性なのに女性らしくふるまえない」あるいは「女性なのに女性であってはいけない」感覚と表現できるかもしれません。
すると、心が好きと感じる男性に対しては、「女性らしさ」を出せなくなってしまうことがあります。
なぜなら、自分の本当の心を見られてたら嫌われる、と感じてしまうからのようなのですね。

ところが、心がどうでもいい、と思う男性なら、どう思われてもいいや、と感じるために、かえって「女性らしい部分」を見せられることができてしまう、という矛盾が起こったりします。

では、この苦しい部分をどうしていったらいいのでしょう。

まず、どうして自分が自らの女性らしさを嫌ったり、否定したりするようになってしまったのだろう?という、問いをご自身にしていってみてください。
自らの心のルーツを解き明かしていくことで、この気持ちが楽になることがあります。

人の心というのは、「わからない」という感覚が苦しみをもたらすと言うことがあります。
ですから、「わからない何か」の正体がわかっただけでも、とても楽になれたりします。

また、「わからない」というのは、過去の感じることをやめてしまったり、感じないようにふたをしていた感情(=これを未完了の感情といったりします)であることが多いので、これを感じるだけで、消化されてなくなる、と表現したりします。

大切なのは、もーやーさんは、「女性らしさ」を生まれた時から持っている女性である、ということなのです。
でも、環境だったり、いろいろな理由から「女性らしさ」を閉じ込めなくてはいけなかった、ということなのです。

この暗示のようなものを、もう外していいのだ、と自らにいってあげることをしてみてください。
なぜなら、それは誤解であり、真実は魅力あふれる女性らしい女性だからです。

それを実感していくために、こんなことを試してみていただけないでしょうか。

苦しくなった時には「私は悪くない」と心の中で何度もつぶやいてみてください。
また、夜寝る前などに「私は愛される価値がある」と唱えてから寝てみることにチャレンジしてみてください。

心は繰り返し真実を伝え続けることで、その真実の方向へ向かっていくことができます。

あなたには全く罪はありません。
なのに、あなたは自分を責め、そして、家族や職場の人に申し訳ないと感じておられます。
これは、自分に罪があるから、自分は嫌われる存在なんだ、という自己嫌悪や罪悪感からきています。
だからこそ、大切な人から自らを遠ざけるという思いです。

あなたが本当に罪深く、悪人であったのなら、こんなことをしようと思うでしょうか。
私は全く逆だと思います。
これを「優しい心」そして「愛にあふれる心」以外に表現できるでしょうか。

これが、
あなたが悪くない証拠であり、
あなたが誰からも嫌悪される必要のない証拠であり、
あなたに罪はない証拠であり、
そして、あなたが誰からも愛される価値がある証拠であると私は思います。

どうか、自分を嫌悪する必要がないことを感じてあげてください。
あなたは愛されるにふさわしい方なのです。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。