相談者名 | れいこ |
結婚2年目、嘔吐が止まらない主人のことです。 主人は9月の足の骨折以来、塞ぎ込みがちになり、理由を聞いても、怒って話してくれませんでした。 また、処方薬を飲んでいるにもかかわらず、ここ2-3週間毎日嘔吐を繰り返していたので、昨日胃カメラの検査を受けてみたらと話をしたものの、怒って反対され「嘔吐はあんたのせいだから一人にしてくれ、あんたが出ていかないなら僕が出ていく、出ていかないなら病院にも行かない」と言われてしまい、昨日私は家を出ました。離婚や別居の話は骨折後から度々言われていましたが、一緒にご飯も食べ、お風呂に入り、一つのベッドで寝ていて追い出されることはありませんでした。手を握られることも、抱き合うこともありました。 骨折後大変な思いをしていた主人に、私が心ないことを言ってしまったことが、主人を苦しめているようです。骨折のことに関連して会社で嫌な目にあったという彼の愚痴を、私はきちんと受け止めてあげられませんでした。「弱っている人に対して責めることを言う人は、僕の家族には居ない、そんな人には助けを求めない、悩みを話さない」とずっと繰り返していました。何度も何度も謝りましたが、許してもらえませんでした。 昨日家を出る間際、主人は泣いていました。「今日は遅いから、明日の朝や明日仕事から帰った後に、実家に帰れば良いじゃないか」、預かっていた主人名義の通帳を返したら「なんで、すぐ離婚するつもりなの」、一人にしてくれと騒いでいた人とは思えないほど、悲しい寂しいと泣いていました。最後はそんな彼を抱いて励ましてから家を出ました。 家出後、SNSで「ごめんなさい本当にごめんなさい。僕が弱くなければ良かったね。」と連絡がありました。自ら私を拒絶しているのに、なぜ彼は謝ったのでしょう。落ち込んでいる彼を傷つけてしまった私が悪いのです。 | |
カウンセラー | 三枝みき |
れいこさん、こんにちは。初めまして。 今回、れいこさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。 どうぞよろしくお願い致します。 れいこさんは今、ご主人との関係について悩んでいらっしゃるのですね。 さて、ではまず最初は、この疑問にお答えしたいと思います。 >自ら私を拒絶しているのに、なぜ彼は謝ったのでしょう。 「拒絶」しているのに「謝った」、というのは普通に考えれば矛盾しているように思えることと思います。 じつはご主人の「拒絶」は、れいこさんが嫌だからとか、れいこさんに怒っているから、ではありません。 心理学では自分が悪いと思う気持ちを「罪悪感」と言いますが、「罪悪感」を強く感じて自分を責めている場合に、よくこういうことが起こります。 例えばご主人の場合、すべてをれいこさんのせいにして責めてはいますが、本心では「全部自分の所為だ」と自分を責めすぎていて、あまりにそれが辛すぎてしまったがために、ついれいこさんに攻撃の矛先が向いてしまったということなんです。 でも、自分を責めていようが、相手を責めていようが、結局のところ、その人がとても大きな「罪悪感」を持っていることに変わりはありません。 それに、心理学では「攻撃は助けを求める声」という言葉があります。 そして実際、れいこさんは出来る限りのことをして、ご主人を助けて来られましたよね。 今、れいこさんはご主人に「心無いことを言って苦しめてしまった」とか、傷ついているご主人を「受け止めてあげられなかった」と感じていらっしゃるようですが、私はれいこさんはずっと、ご自身に出来る以上のことを頑張って来られたと思いますよ。 だからこそ、ご主人がれいこさんが家を出る間際に泣いて引き留めたり、謝って来たり、ということがあったのでしょうね。 なぜなら、人は自分に「罪悪感」を感じさせるものから距離を取りたくなります。 ただ、自分を変えることは自分で出来ますが、他人を変えることはどうやっても出来ませんので、れいこさんはれいこさんで、まずはご自分の持っている「罪悪感」を少しずつでも手放していくことに取り組んでみられるといいと思います。 どういうことかというと、私にも経験があるのですが、大切な家族が苦しんでいるのを見るのはとても辛いものです。 だとするなら、そのときれいこさんはご自身に出来る精いっぱいのことを頑張っていたんですよね。 そしてもうひとつは、ご主人のために頑張って来られた自分、ここまで夫を愛している自分を認めてあげる、労ってあげることです。 そして最後にもう一つ大切なことがあります。 心配してしまう、ということは、相手を信頼することが出来ない、ということです。 本当は、人が人を助けることは出来ません。 ご主人が元気になって、生き生きと仕事をし、妻であるれいこさんを支え、守り、愛してくれる存在になってくれることを信頼する。 どんなパートナーシップを愛するご主人と築いていきたいですか? そんな風に、ご自身とご主人の未来を描いてみてください。 以上、いくつかのご提案をさせて頂きましたが、よくわからないとか、やってみたけどうまく行かないなどということもあると思います。 長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。 この回答が少しでも、れいこさんのお役に立てれば幸いです。 一日も早く、れいこさんのご主人がお元気になって、お二人がしあわせに暮らしていけますよう、心からお祈りしていますね。 三枝 みき |