預言者故郷に容れられず

こんにちは 平です。

私は日本全国いろいろなところに行き、いろいろな人と会い、そして、さまざまなご相談についてのカウンセリングを行っています。

その中でよく思うのが、責任感や使命感にあふれ、自分がしたいことよりもだれかを優先して生きる人というのは、どこに行ってもいるものだなぁということです。

それは、たとえば、家のために、地域のために、自分を押し殺して生きている人たちのことで、このタイプは男性にも女性にもいます。

これが悪いことだと決めつけるつもりはありませんが、自分らしさを抑えたり、がまんしたりの度が過ぎると、どうしてもストレスがたまります。

すると、あなたはいつもイライラし、それが募ると人に当たってしまうこともあるのではないでしょうか。そうだとしたら、あなたのやり方はもう限界にきているのかもしれません。

地方では、東京や大阪といった大都会のように多彩な仕事があるという状況ではありません。

高校を出ても地元企業にはほとんど就職先がないので、クラスの女子のほとんどがキャバクラに勤めているという話は、じつは不況下の日本には意外とあるのです。

そんな人のカウンセリングを行うときは、しばしば、「勇気をもって、東京や大阪にでてみられてはどうですか?」とアドバイスします。

が、そのタイプの人々は“変化”を非常に恐れます。「こんな私のような田舎者が‥‥」とか「大都会で私なんかが生きていけるかどうか‥‥」などと思ってしまうのです。

すると、私は問うわけです。「では、あなたは地元で楽しく生きているのですか?」、と。

もちろん、もう生きられないぐらいストレスフルな状況になっていたからこそ、カウンセリングを受けにこられたわけです。

とくに地方の人がカウンセリングを受けにこられる場合、必ず「たいしたことはないのですが‥‥」とか「こんなことでカウンセリングを受けるのはどうかと思うのですが‥‥」とおっしゃいます。

が、ほとんどの場合、その人にとっては、もう、生きるか死ぬかぐらいのストレス状態にあるのです。

そして、そんな人たちがよく言うのが、「私ばっかり、そんなわがままな生き方をすることはできません」とか「みんな、がまんして生きているのに、私だけ‥‥」といったことです。

責任感が強く、協調性も高いので、どうしても、自分を押し込め、犠牲をしようという傾向が強くなってしまうようなのです。

このタイプの人が実際に大都会に出てみたとき、心から実感するのが“自由”です。

大都会には人があまりにも多く、あなたを知る人はほとんどいません。

“社会の目”、“人の目”から解放され、自分のしたいことに集中できるという大きな喜びと充実感を感じることが多いようなのです。

それは海外旅行に行ったときに私たちが感じる解放感とも通じるかもしれませんね。

そして、それによってあなたは過去のしがらみからも解放されます。「みんなといっしょであらねば‥‥」という呪縛が解けて、はじめて「自分らしく」という生き方を始めるきっかけになるようです。

ここまでくると、あなたの心はウキウキとしはじめます。表情もイキイキとしてきますから、あなたの魅力も上がり、急にモテるようになったり、やってみたい仕事がいろいろと出てきたりして、人生も激変しはじめることがよくあります。

「みんなと同じようにしていなくては」というあなたから、「自分らしく生きたい」と思うあなたへ。そこにはステキな変化が訪れるようですよ。

 

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。