こんにちは、平です。
「男は度胸、女は愛嬌」ということわざがありますが、なぜ、「女は愛嬌」なんでしょうか? きょうは心理学的な側面からこの言葉を解釈し
てみましょう。
私たち男性は、子ども時代からずっとガマンにガマンを重ね、強がって生きていているようです。「男のくせに泣くな」とか「男のくせに弱音
を吐くな」とか、とにかく、がまんを強いられることが多いものです。
人間、がまんにがまんを重ね、さらにがまんしていくと、だんだん怒りがたまっていくものです。
つらいとか悲しいとか感情にはさまざまなものがありますが、それらを上手に発散させてあげられないとき、そのたまった感情を押さえる壁のような役割を果たす感情がこの怒りだといわれています。
男性は無表情になったり、感情表現があまりできなかったりすることも多いものですが、それは、ためこみすぎた怒りを隠そうとしているからだともいわれています。
つまり、男性はいつも怒っており、不機嫌なわけです。
そして、自分が怒って不機嫌であるがゆえに、男性はいつも上機嫌で、愛嬌があって、笑顔がかわいい女性を求めます。
人は自分にないものをもっている人に惹かれるという魅力の力学ゆえ、そうなるわけです。
不機嫌な人、つまり、怒りを内に秘め、がまんしている人は、自分のまわりに不機嫌な人や怒りをもっている人がいると、「自分のせいではないか?」と思ってしまいます。
反対に、自分のまわりに機嫌よくしている人がいれば、それだけで、「自分の不機嫌が伝染していない」と安心することができます。
あなたが風邪をひき、ゴホゴホと咳をしているとき、まわりのだれかが咳をしはじめたりすると、「自分の風邪が伝染ったのではないか?」と思い、いたたまれない気持ちになりますよね。
これと同じようなものかもしれません。不機嫌な人がいなければ、「自分のせいで、なにかが起こったりしていない」と思うことができるのです。
視点を変えていえば、あなたが男性であれ、女性であれ、いつも上機嫌であれば、あなたの周りにいる多くの人は、「そこに自分がいていい」、「自分の居場所がある」と感じることができるのです。
もっといえば、あなたの機嫌がいいだけで、「自分という存在が、人の喜びになっているのではないか‥‥。少なくとも、人の苦しみにはなっていないようだ」と感じられるのです。
つまり、人の機嫌をとろうとビクビクしながら接しているよりも、自分が上機嫌でいられるようにする、つまり、自分の感情に責任をもつだけで、あなたのまわりにものすごく好影響を与えることができるのです。
これができる人は“ムードメーカー”と呼ばれます。そして、自分自身のことはもちろん、自分のチームにも影響をおよぼし、チームの全員にとって不可欠な人となります。
想像していただきたいのですが、家族の中に一人でも不機嫌な人がいたとしたら、その家族全員が楽しさを感じることができません。
世の中でいちばん罪なことは、あるいは、不機嫌にしていることなのかもしれませんね。
そして、世の中でいちばん素晴らしいのは、あなたが上機嫌であることといってもいいかもしれません。
また、いつも上機嫌でいられる人であるということは、ちょっとやそっとのことでは傷つかない人であるという見方もできます。
それは、あなたが人生の中でふれあう人やもののすべてを喜びの存在として見ているということです。人はそのように自分を見てくれる人を求めているのかもしれませんね。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!