こんにちは、平です。
女性の読者の中には、「ボーイフレンドがなぜかいつも年下の男の子になってしまう」という人もいらっしゃることでしょう。
これは、男性の立場からすると、「彼女がなぜかいつも年上の女性なんだ」となったりするわけです。
実際、世の中には“熟女好き”といわれる男性がたくさんいて、“熟女ブーム”などという言葉もあるぐらいの昨今ですが、では、熟女のいったいどこがいいのでしょう?
心理的に見ると、日本人の女性は男性に寛容さと誠実さを求めることが多いようです。
一方、多くの男性は女性にやさしさを求めます。
成長のプロセスの中で、男性はたえず自分とだれか、または、自分となにかを比較し、劣等感を感じ続けているといわれています。
そんなストレスをもっているがゆえに、自分を肯定し、やさしく包んでくれるだれかを求めているといえるわけです。
年上好きの男性の共通パターンがあるとするならば、同世代や年下の女性から、“ダメ出し”を受けることが多いということがあげられるかもしれません。
彼女たちからいつも「しっかりするように」、「リーダーシップをとるように」と求められるのですが、もう一つうまくいかず、「あなたはダメな人」などと責められることが多いわけです。
そして、そんなあなたのことを、年上の女性は、かばったり、サポートしてくれたりすることが多いのですね。
それは、ちょっぴりやさしいおかあさんを投影することでもあり、とても居心地がよいようなのです。
そして、このような年上の女性と一度おつきあいをすると、その女性の包容力ややさしさが、彼にとっての“女性の基準”となってしまうのです。
ですから、同世代や年下の女性とつきあったときに、例のダメ出しを受けたときにも、「あの人なら、こんな言い方はせず、ああ言ってくれるだろう」などと、やさしさが際立って感じられることが多いわけです。
また、この年上の女性のもつ包容力ややさしさに飢えているということは、逆に返せば、彼自身になにかと問題が多く、劣等感を感じやすいタイプといえるわけです。
このようなタイプと年上の女性は意外と相性が良く、昔、流行った『だめんず・うぉ~か~』というマンガにも描かれていたように、パターン化もしがちです。
もちろん、すべてがそうであるわけではないのですが、このタイプの男性に非常に多いのが、男性社会ではあまりうまくいっていなかったり、成功していなかったりするケースです。
その反動であるかのように、彼女の前ではちょっぴりエラそうだったり、ガンコであったりします。
所属している男性社会で居場所やポジションを見つけることができにくい度合いだけ、自分の存在理由を男女関係でもとうとするわけです。ちなみに、これは、わがままなタイプの女性にも共通していて、深層心理を同じようなコンプレックスが支配していることが多いようです。
女性から見ると、いろいろなことができないダメ男でも、甘えたり、かわいくしている間はいいのですが、だんだんエラそうになり、あなたのことにダメ出ししてくるようになったりすると、腹が立ってきます。
しかし、このとき、彼を理解するためのいちばんのポイントは、このようなダメ出しを彼自身、とてもたくさん受けてきたということです。そして、その強い劣等感をあなたにも感じさせることにより、自分という存在を理解してもらおうということを無意識的にしてしまっているということです。
男女関係というのはたいてい、このような構図で成り立っていますので、彼ばかりがいやなヤツとはかぎりませんが、「もう、いいかげんにしてよ」と女性側の堪忍袋が切れたときにこの関係は終わります。
これにより、彼の劣等感はまた大きくなり、それをまた包んでくれる年上の女性を求めての旅が続きます。この旅は、永遠に続くのかもしれませんね。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!