こんにちは平です。
仕事柄、いろいろな人と出会いますが、どうも、社長さんと呼ばれる人の奥さまには、クリエイティブな人や、スピリチュアルなことが大好きという人が多いようです。
基本的に、社長さんと呼ばれる人はとても忙しい場合が多いものです。
平日は夜遅くまで会社で働いており、週末には接待ゴルフや各種のおつきあいがあるので、なかなか家でゆっくり過ごすこともできません。
奥さまにとって、そんなだんなさまは、それこそ恋愛中や結婚当初はたのもしく感じられたものでしょう。経済的に豊かであることも大きな魅力だったはずです。
が、だんだん、「自分はほうっておかれてる」と感じるようになるわけです。
必然的に自分自身も自立することが求められるようになったりしますから、その経緯で悩まれる方は少なくありません。
そして、その結果、占いやスピリチュアルなことに凝るようになったり、はたまた、心について学びたいと、私どものセミナーなどに来られたりする人がどうも多いようなのです。
それなりの会社の社長さんは、やはり社長をしているだけあり、男性的な魅力が十二分にあって、リーダーシップもとれるので、なにかと女性にモテるようです。
すると、奥さまの心の中では、「こんな私でいいのかしら?」という不安が大きくなったりすることもあるわけです。
「部下や取引先の中には、自分よりずっと美しく、魅力的な女性もいるんじゃないか? そういう人たちのほうがいいと思ったりするんじゃないか?」などと嫉妬が起こったり、葛藤したりしてしまうのですね。
そうなってくると、だんなさまとケンカすることも多くなります。
ご主人がどれだけ誠実な人であったとしても、自分に自信がない度合いだけ疑い深くなりがちです。すると、「そんな自分は、魅力のないイヤな女」という思いもどんどん大きくなり、ネガティブなスパイラルへと入ってしまうこともあります。
このとき、多くの奥さまは、「あのようなすばらしい男性(だんなさまのことですが)が選んだ女性が私なのだ」ということを自覚されていません。
それどころか、「こんな私を選ぶなんて、まったく見る目がない。こんなんじゃ、きっと、そのうち、会社もつぶれてしまう」というぐらいの自己嫌悪をもっている人がとても多いようなのです。
話を戻すと、こうしたコンプレックスがきっかけとなり、多くの社長夫人は自分の道を探すがごとく、精神世界や真理探究の道へと入っていくことが多いようなのです。
そして、後日、そうした学びがご主人の会社で生かされるケースも少なくないようです。社内のコミュニケーションをスムーズにしたり、社員のメンタルヘルスに気を配ったりと、まるで会社の潤滑油のような存在になっていかれるわけです。
私どもでは法人のみなさまにメンタルヘルス関連のサービスをご提供することもあるのですが、そんなときはその窓口を担当されたりもします。で、やけに心理的なことにお詳しいのでうかがってみると、前述のような経緯をお話くださったりするのです。
自分自身がコンプレックスを克服した経験をもつ奥さまは、社員が「以前の私と同じようなコンプレックスをもっている」ということを上手に見抜きます。
世の中にはカリスマ社長と呼ばれる人がいて、その社長がいたがこそ、会社は成功しているわけですが、その社長の多くは自分がカリスマだとは思っていません。
自分ができることは、みんなもきっとできるだろうと思っているんですね。もちろん、そんなわけないのですが。
そうした会社には必ずといっていいほど、社長の奥さま役とでもいうような社員がいるのですが、その社員が社長の奥さまと同じようなコンプレックスを抱いていることは多いようです。
つまり、その社員の気持ちを理解できる唯一の人こそ、社長の奥さまというわけです。
さらに、社長に向かって、社員はなかなか言いたいことも言えないわけですが、その中で、社長に向かって文句が言える唯一の人もまた、この奥さんだったりするわけです。
そして、社長夫妻のパートナーシップがうまくいくと、会社内外の対人関係のパターンもうまくいくようです。
ここまでいきついたとしたら、かつて自己嫌悪に悩んだ奥さまも、自分はご主人やご主人の会社に役立っていることを実感できますか
ら、自分の価値や存在理由を受け取ることができます。
コンプレックスを乗り越えると、ラクで自由になれるのかもしれませんね。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!