こんにちは、平です。
女性からのご相談で意外と多いのが、浮気性の彼に関することです。
タイプとしては、「そこそこカッコよくて、ちゃんとした仕事についていて、わりとモテるほう」の男性であることが多いようです。
「つきあうようになって半年ぐらい経ったころから、しょっちゅう“仕事が忙しい”と言うようになってきて」、そして以前お話した下記のような展開に・・・。
○平準司の「恋愛心理学講座」Lecture.14:勇気をもって
なにがどう忙しいのかがよくわからなくて、どう考えてもあやしいわけです。
で、ケータイメールなどをこっそりチェックしてみると、案の定、新しい女がいたり、合コン活動に精を出していることがわかったり‥‥。
このような状況下で非常によくあるのが、「二人の間が、だんだんセックスレスになってきた」ということです。
たとえば、「彼と同棲しているのだけど、最近、すっかりセックスが減ってきた」というようなケースもあります。
で、調べてみると、やはりほかに彼女がいることが判明したりするのですが、さらによく調べてみると、それは彼にとっては、「パターン化していることだった」とわかったりする場合もあります。
パターン化?
私の知っているA子さんのパターンで説明しましょう。
A子さんは彼と出会い、つきあい始めたわけですが、3カ月目ぐらいからだんだんセックスが減りはじめ、6カ月目にはほぼセックスレス状態になってしまいました。
で、「おかしい」と思っていたところ、どうやら彼にはB子さんという新しい彼女ができていたわけです。
しかし、なんと、彼はB子さんとも3カ月目ぐらいからはどんどんセックスレスになっていき、別れ、さらにC子さん、D子さん‥‥と次々に新しい彼女をつくっては、3カ月目ぐらいからセックスレスになり別れるという、まったく同じパターンを繰り返していたのです。
で、彼としては、「いろいろな女性とつきあってもどうせ別れるなら、とりあえず、いちばん俺の面倒を見てくれるA子とはこのままつきあっておこう」というかんじだったようなのです。
彼のこのパターンをつくっているのは、彼の中にある自己概念にほかなりません。女性というかセックスを、まるでアダルトビデオかエッチな本のように捉えているために、しばらくすると飽きてしまうわけです。
“未知への欲求”などといいますが、まだセックスのない男女関係では、おたがいに「この人は、どんなセックスをするのだろう?」とか「この人は、どんな体をしているのだろう?」などと欲求をかきたてられます。
ところが、この彼の場合、その未知のものを知ってしまったことで興味が薄れてしまうんですね。
これは、パートナーやセックスを「モノあつかい」しているときによく起こる現象です。オモチャと同じように、「知ってしまった」と思うことで、飽きてしまうのです。
このとき、彼は「この女はこういう人だ」などと判断し、決めつけすっかり知ってしまったような気になっているのですが、人間というのはそんなに単純なものでしょうか?
じつはもっと複雑で、奥行きが深く、多面性をもっていますよね。
あなたがパートナーにどうアクセスするかによって、パートナーから返ってくる反応も違ったりするわけです。
が、あなたのアクセス方法がワンパターンになりがちだと、当然、パートナーの反応も同じようなものになってしまいます。
そして、マンネリが襲ってくるわけです。
では、彼のような人はなぜ、パートナーのことを知った気になって、早めに見切りをつけようとするのでしょうか。
その答えは、このタイプの人たちには、“恐がり”の人が多いからといえそうです。
私たちは、未知なものには、知りたいという欲求を感じる一方で、わからないがゆえの“不安”もかきたてられます。だから、その不安から逃れるために、「わかったことにしたい」のです。
しかし、ものごとを早々に判断してしまうと、それはとてもつまらないものになってしまいます。
セックスや男女関係でいえば、「所詮、セックスなんてものは‥‥」とか、「男って、結局、○○だよね」というように‥‥。
食べるということでいえば、「なにを食っても、腹がふくれればいい」という人もいれば、「食にはとことんこだわる」という人もいるし、「やっぱり、どんな場所で、だれと食べるかが大事だよね」という人もいます。
それはとても多様であり、「こういうものだ」、「こうであらねば」と決めつけられるものではありません。
男女関係にしても、つまらないものにしてしまうか、奥行きの深いものにするかは、その人の見方や関わり方しだいで変わってきます。
つまり、深ーい関わりをもつことを避けようとする「恐がりの人たち」は、浮気性となる確率が高い」と、ある意味、いえるのかもしれませんね。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!