こんにちは、平です。
草食系男子と呼ばれる人たちがいますが、どうもこの種の男性には“自己完結”することが非常に多いという印象があります。
だから、人と関わっていても、そのときどきの状況を受け容れたり、反応したりすることが苦手という場合が多いようなのです。
草食系男子には、自分独自のパターンをもっていて、バーチャルな世界に生きている人も少なくありません。
好きな音楽を聴き、好きなゲームをして、好きなDVDを見て‥‥と、一人の時間をうまく費やすのは上手なのですが、その一人の空間の中にだれかが入ってくると、途端にリズムが崩れ、疲れてしまったりするようです。
そこには、繊細で、やさしく、人一倍気をつかうというパターンがあるのかもしれませんが、やはり、バーチャルではない、「生身の人々と交流し、感情を通わせることがあまり得意でない」というのが大きな理由といえそうです。
草食系男子は、セックスにも淡泊で、ガツガツすることがないというイメージがあります。
といっても、それもセックスそのものへの欲求が少ないということではなく、セックスしながら、「彼女と感情のキャッチボールをするのが下手だから」といったほうがよいかもしれません。
草食系男子の多くは自分の感情を表現することが上手ではなく、感情を抑圧することが多いようです。
“ツッパリ”や“ヤンキー”はいまから15年ほど前に絶滅したといわれ、彼らが勢力をもっていた時代は“自己主張”が男性たちにとっての大きなテーマでした。自分をどれだけ表現できるかが、大事な問題だったわけです。
温厚で穏やかな人柄というのも素晴らしいものですが、しかし、いったいなにがあって、その種の男性たちは、メダカとともに絶滅してしまったのでしょう?
うちの受講生の一人で、風俗店を経営している男性はこう嘆きました。
「昔のように若い子が風俗に来ないんです。おじさんばっかりですよ」。
彼の言うとおり、まったく変な話だと思います。
その背景にあるのが、感情を表現したり、分かちあったりということが、最近の若い人の間では希薄になっているということなのかもしれません。
喜怒哀楽という4つの感情を感じることが、どうも、あまりないようなのです。
「熱く語る」とか「号泣する」という言葉も、もう少ししたら死語になってしまうのでしょうか?
いわゆる「昭和の青春ドラマ」にでてくる主人公の男性は、深く感動したり、火のように怒ったりしながら、しょっちゅう熱い涙を流していたものでした。
ところが、最近の若い世代は、自己主張せずともやさしいパパやママが気持ちを察し、いろいろなものを与えてくれたせいでしょうか、「伝えて理解してもらう」というよりも、「なぜ、わかってもらえないのかが理解できない」というパターンになる場合が多いようです。
とくに日本人は単一民族で、だれもが同じような常識をもっているので、「言わずともわかる」というのがあたりまえになっていますから、「はっきり主張しないかぎり伝わらない」という異文化とのコミュニケーションは難度が高いといえそうです。
こうして考えてみると、いまどきの男性に求められている要素とは「好きなものは好きとはっきり主張すること」なのでしょう。しかも、「感情表現が豊かにできる」としたら、どんな人でもかなりの確率で「モテる男」になれるようです。
現代女性が自分の個性をどんどん主張している一方、男性陣はどんどん受身になっています。
「僕の好きなものは、きみが好きなもの」とその主体が失われていくと、女性陣からは、「やさしいだけの頼りない男」と思われてしまいかねません。
だから、男性のみなさん、あなたに必要なのは、もう一度、自分の感情とつながるということです。
そうして、情熱的な愛情を、女性のみなさんに届けようではありませんか。
女性のみなさんは、そんなあなたをきっと待っているのです。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!