「好きかどうかわからない」と言うあなたのために

こんにちは、平です。

恋愛についてのご相談をうかがっているとき、「自分はどんなタイプの人が好きなのかがよくわかりません」とおっしゃる方がよくいらっしゃいます。人によっては、「彼のことをほんとうに好きなのかどうかがわかりません」という場合もあります。

あなたが彼のことを好きかどうか‥‥、これは、あなた以外にはわからないことといえますが、こんなふうに感じる人は、ふだんから、「自分はなにか間違っているのではないか?」という恐れをもっている場合が非常に多いといえるようです。

自分の感覚や感情に自信がもてなくなると、人生におけるすべてのことに疑いをもたねばならなくなってしまいます。

すると、恋愛についても、「自分はほんとうに愛されているのか?」とか、逆に「自分は彼をほんとうに愛しているんだろうか?」などと確信がもてなくなってしまうというわけです。

「彼にほんとうに愛されているのか?」という疑いをもっているとき、あなたは当然、彼のことを、100パーセント愛しているとはいえない状態ですよね?

だって、「ほんとうに私のことを愛しているの?」と疑いの目で見ている彼のことを、「きゃー、疑わせてくれて、ありがとう! 大好き!」とは人は思いませんからね。

ふつうは、「ほんとうに、私のことを愛してくれているんだわ」と感じてこそ、「あなたを愛するわ」と人は思うものなのです。

このちょっとした疑いを端緒に、二人の関係は休息に冷めはじめます。

あなたが彼を愛していない度合いだけ、彼に愛されているとも感じられなくなります。

やがて、二人の心は冷え切ってしまうわけですが、そんなとき、「いつも、なぜか、おつきあいが長続きしない」とか「いいなと思っても、すぐ飽きてしまうんです。私は冷めやすい女なんでしょうか?」といった悩みが生まれてくることが多いようです。

では、「彼のことがほんとうに好き!」と、心から感じられるようになるにはどうすればよいのでしょうか?

効果的な方法の一つが、あなたの心に「楽しい」と感じる経験をさせてあげることです。

私は昔、サラリーマンだったころ、“歌って踊れる銀行員”として一世を風靡した時代があったのですが、これでいろいろ芸達者なのです。

たまに、スクールの受講生などとカラオケに行ったときなども、一人でいろいろなことをして、遊び、楽しみます。

要は、楽しいことが大好きなのです。

楽しいことのほとんどは、とてもおバカで、しょうもないことばかりです。

でも、「楽しい」という感情は、人の心にものすごく強く作用します。

笑いや喜び、そして、親密感などを連れてきますから、人はこの感情にものすごく惹きつけられるのです。

この不況下、東京ディズニーランドは一人勝ちしていますが、なぜ、みんなが東京ディズニーランドに行きたくなるのかといえば、「楽しい」からにほかならないでしょう。

とても混んでいて、たった一つのアトラクションに乗るのに2時間も待ったりします。が、「楽しい」ということがすべてに優先すると、待つことすら問題ではなくなるわけです。

私は、自分自身に自信のもてない人、自分の感覚や感情に自身のない人にはいつもこんなふうに言います。

「楽しい仲間といっしょに過ごしてください。楽しい時間をできるだけたくさんもってください」。

日々、楽しいことを選択するようにしていると、ある日、ふと、「私、去年のいまごろよりも、人生が楽しくなったかも」、「笑っているときが増えたかも」と感じられるかもしれません。

そして、そんなプロセスの中で、あなたはきっと、自分の感覚や感情、そして、自分自身に自信をもてるようになっていくのです。

「いいの。私がおいしいと感じるものは、おいしいの」
「ほっといて。私が好きでやっているんだから♪」

こんなふうに思えるようになったなら、「私がいま感じている“好き”は、日本の一般基準で考えても正しい“好き”なんだろうか?」などと考えることもありません。

わがままなタイプの人ほど、自分の“好き”にも自信があるようですよ。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。