“タイガー・タイプ”の女性たち

こんにちは、平です。

女性の読者からよく、「私は怒りん坊で、なにかというと彼に当たっちゃうんです‥‥」というご相談をいただきます。

もちろん、男性の中にも彼女や奥さんにすぐに怒鳴り散らしてしまう‥などという人はいますが、怒りん坊といえる人は相対的に女性のほうに多いようです。

その原因の一つといえるのが、“エレクトラ・コンプレックス”です。
これは、自我が発達する3歳ぐらいの女の子が「自分は、男の子が持っているものを持っていない」と気づくことからスタートするコンプレックスです。わかりやすくは、“おちんちんがない症候群”といってもいいかもしれません。

3つぐらいの無邪気な女の子ですから、おちんちんがないということで、男の子に比べて自分はなにかソンしているような気分にとらわれてしまいます。
すると、「いいなぁ、男の子は‥‥」とか「おちんちん持ってる男の子のくせに‥‥」など、うらやみからくる怒りのようなものが出てきやすくなってしまうのです。

つまり、女性たちの「あんた、男の子でしょ! おちんちんついてるんでしょ!」という言葉の裏側には、「あたしなんか、欲しくたって、ついてないんだから!」という思いがついているようなのです。
「神様が差別して、私にはいいものをくれなかった」‥‥、そんなかんじでしょうか?

もう一つ、女性の中でも“タイガー・タイプ”といわれる人たちは、怒りをあらわすことが多いといえます。
情熱的な恋愛を求めるあまり、怒りを伴った激しいコミュニケーションが多くなるのです。名前の通り、これはトラ型の恋愛といってもいいかもしれません。トラはネコ科の動物ですが、みなさんはネコの求愛のパターンをご存じでしょうか?

まず、メスネコがオスを求めて低い声で鳴きはじめます。その声を聞いたオスネコが寄ってくるわけですが、近くにやってくるやいなや、メスネコはそのオスにケンカを仕掛けます。それにビビってしまうオスネコは相手にされず、叩きのめされます。
反対に、「なんだよ、おまえ」というぐらいの強い勢いで向かってくるオスネコがいると、メスネコは「まあ、ステキ」とばかりにその強いオスネコの求愛を受け容れるというわけです。

このタイガー・タイプの女性は自己嫌悪が強く、「どうせ男性は私を選ばない」と思っていることが多いようです。が、じつは深層心理では、「こんな私を強く愛してもらいたい」という強い欲求をもっています。
女性である自分が男性にケンカを売ったり、男性のことを否定したとしても、そんなこと、ものともせずに愛し抜いてくれる強さを男性に求めているわけです。

よりわかりやすく理解していただくとしたら、夫婦や恋人どうしで大ゲンカして、なかなおりしたあとのセックスがどれぐらい情熱的になるかということを思い出していただくといいかもしれません。
つまり、情熱的な恋を求める一環として、ケンカが存在するわけです。
タイガー・タイプの女性にとって、ケンカは前戯のようなものともいえるのです。

タイガー・タイプの女性は、口が悪かったり、ボーイッシュであったりと、女性らしくない場合がとても多いようです。しかし、それとは裏腹に、内面はものすごく従順で、一人の男性を心より愛したいという思いが強いようです。
また、寂しがり屋、恥ずかしがり屋が多く、パーティや飲み会などが大好きという特徴もあるようです。

そんな彼女の表面的なことにだまされず、その心の中にある自己嫌悪と寂しさを見抜き、力強く愛してくれる男性があらわれると、タイガー・タイプの女性はとっても魅力的に変身していくことが多いようですよ。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

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神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。