こんにちは、平です。
以前から、たびたびリクエストをいただきながら、いまだ取り上げたことのなかったテーマの一つに“遠距離恋愛”があります。
今週と来週の2週にわたって、この遠距離恋愛についてお話ししていきましょう。
遠距離恋愛といっても、さまざまなケースがあります。
東京と大阪など、一般的にイメージするような遠距離恋愛もあれば、千葉県の端と湘南あたりの、「遠いのか近いのかよくわからないけど、いちおう遠距離に入るかしら」というものもあります。
また、NYと東京など、「距離はすごく離れているけれど、通信環境は整っている」というようなケースもあるでしょう。
さらに、これは実際に聞いた話なのですが、「彼が海外青年協力隊で南米に行っていて‥‥」というケースもありました。
派遣先の地域は国際電話が通じないとのことで、彼は2週間に1度、それなりの町に食料の買い出しに出かけ、そのとき、わざわざホテルに泊まり、そこでようやく彼女に電話やメールをしてきてくれるのだということでした。
遠距離恋愛というと、「会いたいときに会えない、そんな恋愛、私にはムリ!」という人がいる一方で、「なかなか会えないからこそ、会えたときがたまらなくうれしい。もう、燃えちゃって‥‥!」などという人もいます。
こればかりはタイプによるわけです。
また、遠距離恋愛の経験者に聞くと、「はじめはよかったけど、だんだん連絡が減っていって、自然消滅しちゃった」というケースは一般的に多いようです。
しかし、なかには、「2年も3年も遠距離恋愛を続けた末に結ばれた」というケースもあります。
そして、みなさんからいただくご相談はというと、当然ながら、「遠距離恋愛を成功させたい」というものであるわけです。
そこで、今回は、遠距離恋愛を経験した人たちの例から、うまくいくヒケツのようなものをご紹介したいと思います。
もちろん、ご紹介するケース以外にも、成功のヒケツは多数ありますから、ここにあてはまらないからといってあきらめないでくださいね。
さて、遠距離恋愛が成功する人たちにいちばん多いのが、しょっちゅう会えないがゆえに、あなたが「理想化したとおりの、やさしくて素晴らしい彼や彼女」というイメージが、あなたの中でずーっと続いているというものです。
恋愛初期、私たちはパートナーに自分の理想をかぶせます。そして、いわば「恋に恋している」とでもいうような具合に、おたがいにおたがいのことを美化し、ロマンスをつくっていきます。
当然のことながら、しょっちゅう会っていると、だんだん、いやなところも目につくようになっていくわけです。
ところが、しょっちゅうは会えない遠距離恋愛だと、このロマンスが長続きしやすいようなのです。
というお話をすると、「じゃ、結婚していっしょに住むようになったら、バレるじゃん」と思われるかもしれませんが、理想化しすぎたイメージは、思いのほか長続きしたりもするようです。
なぜならば、「相手がものすごく素晴らしい人だ」という思い込みがあると、「その素晴らしい人と、いっしょに住めるようになった」と感じられるようなのです。だから、相手をより深く愛したり、たくさんサービスしたりもできるようになるのですね。
愛された側もまた、「やはり、私の理想通り、私を一生懸命愛してくれる素晴らしい人だ」と感じ、相手のことをますます愛するという相乗効果が生まれるようなのです。
別の側面から見ていくと、遠距離恋愛がうまくいく人は、「一人の時間を大事にする」、「自分の世界をもっていて、恋愛以外でも自分の心を満たすことができる」という人が多いようです。
つまり、「たえずパートナーとべったりと過ごさなくても大丈夫」という人は遠距離恋愛がうまくいきやすいということであり、逆に、「パートナーといつもべったりしていないと満たされない」という人は遠距離恋愛は成立しにくいといえます。
そして、前者のようなタイプは、自分の時間や趣味を楽しみ、仕事も大事にし、かつ、パートナーとも少ない時間で濃く愛しあうというパターンを好みます。
けっして、遠距離恋愛で会う時間が短いから、なんとかボロを出さずに続けていけるというわけではなく、その短い時間の使い方が違うということですね。
また、通常、恋愛においてのいちばんの願いは、手が届くところにパートナーがいてほしいというものです。
そして、ふつうは会えることがあたりまえで、「それより、どう愛してくれるかが大事なのよ」ということになりがちですが、遠距離恋愛の場合、会えること自体が喜びであり、それよりレベルの高い要求はなかなか出てこないという傾向もあるようです。
「彼や彼女のそばにられるだけで幸せ」と感じられるのだとしたら、ケンカだってなかなか起こらないと思いませんか?
次週はさらに、遠距離恋愛のおいしいところをいっぱい紹介しちゃいます。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!