相談者名 | いずみ |
私は昔から泣き虫でよく母に「なんで泣くの!」とよく怒られていました。 今は、何とか笑顔を保っていますが喧嘩をすると自分でもわかるくらい無表情になります。それが原因でまた「なんですぐにふてくされるん」と言われます。 イライラした口調で私には話すのに、父には笑顔で話しています。 そのたびに独りぼっちなんだなーと思ってしまいます。 愛されていると思うのに、なぜか寂しくなったりします。 私の考えすぎでしょうか。 | |
カウンセラー | 三島桃子 |
いずみさん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろ しくお願いいたします。 お母さんとうまくいかない、というのは、人間つらいものですよね。それぐらい「お母さん」という存在は大きいのだと思います。 すっきりした気持ちでお母さんと向き合えるようになると、いずみさんの人生そのものが変わってきますから、今回ご相談いただいたことはいずみさんにとって大きな転機になるかもしれません。 さて、では本題に入っていこうと思います。 人にはそれぞれ性質がありますよね。 猪突猛進タイプ 私たちは、子どもの頃は未熟で、コントロールの仕方もよくわからないので、自分の性質をそのままバーンと出してしまいます。 子供本人にとってはそれが当たり前のことで、周りにどういう印象を与えるか、ということはわからないんですね。 私の場合、子どもの時に、母から何度か怖ーい顔で、「あなたはやさしくない」と言われました。それで、「人にやさしくしないといけない」とすごく気を使うようになり、窮屈な思いをしたので、「あんなことを言ったお母さんはひどい」とずっと思っていました。 でも、多分私は本当に思いやりがあまりない、やさしくない子どもだったのです。 母が怖い顔で「あなたはやさしくない」と言ってくれたおかげで人に気遣いするようになり、友達とはうまくやっていけたのだと、心理の勉強をしてわかるようになりました。 改めて考えると、母がああ言ってくれなかったら、私は多分周りとうまくやっていけなかっただろうと思います。そのことに納得がいくと、母とすっきりした気持ちで向き合えるようになり、関係がよくなりました。 いずみさんの場合で考えると、おそらくいずみさんは実際泣き虫な子どもだったのでしょうね。それがあまりに行きすぎていたから、お母さんは「泣き虫すぎるよ」ということを教えてくれて、いずみさんも「泣きすぎてはいけないんだな」と思い、あまり泣かないようになったのでしょう。 でも、こういう時、小さい子どもは心から納得しているわけではないんですね。 お母さんが怖い顔するから言うことをきいた。でも、わけわかんない。プンプン!!! って怒っていたりするんです。 そして、どこかお母さんに対しての態度が悪くなるんですね。自分で意識していなくても、「お母さんは泣き虫の私をそのまま受け入れてくれなかったじゃないの」ってお母さんを責める気持ちが日々の態度ににじみ出ていたりするのです。 (実はお母さんは、もともとはそのままのいずみさんを受け入れてくれていたのだと思います。1歳2歳の頃は、「あらあら、泣き虫さんね、よしよし」ってしてくれていても、幼稚園に行く頃になると、赤ちゃん時代のように泣き虫OKにしておくわけにもいかなくなってくるのです。何よりも本人のために) そうすると、お母さんの方も嫌な気持ちになり、イライラした口調になるんですね。 実は、いずみさん自身がお母さんに対してイライラした口調で話しているのだと思いますよ。一度自分を観察してみてください。 私たちは親に対して甘えがあり、態度がけっこう悪かったりします。でも親が同じことをすると、「ひどい」って思ったりします。 そのことに気付くと、独りぼっちなのではなく、むしろ、ずっと態度のよくない自分を受け入れてくれているお母さんの姿が見えてくると思います。 いずみさんがお母さんに対してとっている態度を、もし他人にしたとしたら、って考えてみると、ピンとくるのではないかと思います。 私は「やさしくない」と母に言われましたが、「やさしくない」というのは「周りに同調せず、自分の道を行くタイプ」でもあったりします。周りの反応を気にしない、というところがあるんですね。 これは才能でもあります。仕事で「他の人と違うことをする」ということができたりするんです。 いずみさんの「泣き虫」も、実は才能です。おそらく私とは逆で「かまってほしい」というタイプで、人と関わることに能力があると思います。 ただ、こういった才能も幼い子ども時代には上手に使えず、むしろ周りとうまくいかないような使い方をしてしまうので、親は「しつけ」という形で、一旦枠にはめてくれるのです。 これからはその枠を外し、才能を発揮していけばいいんですね。 私には、これから輝いていくいずみさんが見えるような気がします。 もし、読んだだけではよくわからない、とか、わかるけど具体的にどうしたらいいのかわからない、というようなことがあれば、お気軽にカウンセリングをご利用ください。 ご相談ありがとうございました。 三島桃子 |