蝶の羽ばたきだけでいい

突然ですが、みなさんは”バタフライ効果”という言葉を聞いた事があるでしょうか?
「ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを起こす」
「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」
「アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる」
「風が吹けば桶屋が儲かる」
「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」
(・・・最後の2つには「蝶」すら出てきませんが。)

バタフライ効果を大まかに意訳しますと
『わずかな変化の差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いを
もたらす』
という事です。

実際に蝶がただ羽ばたくだけでその空気の振動が遠い地域に達する頃に気象に影響を及ぼすほどになるのか?は疑問ではありますが、
水面に投げられた小石で出来る波紋が徐々に広がるのと同じように、小さな変化が大きな結果をもたらすというのは、とってもお得です。
実際、私達が自分自身を変えていこう!としたり、今までの自分のパターンを壊していこう!と言う時にもこのバタフライ効果が適用されます。

よくカウンセリングの中でこういう質問をされます。

「・・・私って変われますか?」
「実際にはどんな事から取り組めばいいですか?」
「何年くらい修行すればいいですか?」
こう質問される時、多くの方の頭にはこんな意識があるのです。
「私が変わるには、今までと全く違う新しい私にならなくてはダメだ!」
「気合を入れて、とことん取り組まなければダメだ!」
「ちょっとやそっとじゃ変われないから数年単位で禁欲的にやらないとダメだ!」

その前向きさはとても素晴らしいかも知れませんが、ちょっと力が入りすぎているのです。
そしてものすごく大きな事をしないと行けないように感じていらっ
しゃる場合が多いです。
中にはそれを想像しただけで大変すぎると感じ疲れてしまい「・・・私には無理だ」と絶望されてしまう方もいらっしゃるほどです。

・自分を正当に評価できない人は、まず1日どんな小さな事でもいいので1つ自分の頑張った所を見つけてみましょう。
・人生がマンネリ化しているように思える人は、通勤・通学路を少し変えてみる事から始めましょう。

こうして私が提案する方法はあっさりとみなさんの期待を裏切るようで
「そんな事でいいんですか?」と拍子抜けさせてしまったり、
「そんな事くらいで何が変わるんですか!?」と逆に怒られてしまうほどです(笑)
しかし、私は自信を持って言うのです。
「それでいいんです!それだでいいんです!!!」と。

壮大な計画を立てると、私達はその果てしなく遠いゴールを想像するだけでも萎えてしまいます。
最初からハイペースで飛ばしてしまうと、頑張ったわりに変化を実感できるまでに時差があるので燃えつきてしまいます。
変化は、まるで印税のように手元で実感できるまでに時間がかかるものなのです(といっても実際に印税を手にした事はありませんが・・・。)

ダイエットでも禁煙でも、急激に取り組めばその分リバウンドが大きいですよね?
私達が自分自身を変化する場合も、それは同じ事なのです。
蝶のあの小さな羽根の羽ばたきだけでいいのです。
それが積み重なり、あなたの人生にトルネードを起こします。

今、あなたができる「はばたき」は何でしょうか?

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。