迷惑な実母

私の母は私が嫌っている人にはとても優しく、私の好きな人には冷たく接します。
私がいつも気にかけている従妹がいるのですが、彼女の行動を笑うような態度を取ったりして、いつも当惑します。母にとっても血の繋がりがあるのにどうしてそんなことが出来るのか不思議でなりません。
私の従妹は雰囲気が柔らかく、人を不快にするようなこと（少なくとも目上の伯母に対して）はしないと思います。

そうかと思えば、私の嫌いな人が私に電話をかけてきた時にとても愛想良くしたり、家に来たら物をあげたりします。
私の気持ちと母の行動はあべこべで、私の大切に思う関係を何度ぶち壊しにされたか、それを考えると思考が煮えくり返ります。

母に「私はあの人のことを嫌いだから親切にしないで」と言えば、私が嫌っていることを直接本人に言ってしまいそうで言えません。

いつも自分の領域を邪魔されている気がします。
私の郵便物を勝手に開けたり、捨てたり、そのことを問い詰めてもシラをきるばかりで話になりません。

こんな母に対してどう接していけばよいか教えてください。
父も母と似たような人で、人の持ち物を勝手に捨てたりするので迷惑しています。

私にも、みささんのお話と近い経験がありますので、とてもつらいだろうなあとお察しします。
それでも、敢えてお伝えするとしたら、まず、こんな風にとらえてみていただきたいなあと思うのです。

心理学を活かして、お母さんとの関係を楽にしていくために、ちょっと納得がいかないかもしれませんが、起こっていること全てを、みささんの心の中で起きていることとして、見ていただけますでしょうか？

お話の内容を読ませていただくと、「自分の領域を邪魔されている気がします」と書いてくださったように、みささんとお母さんとの距離が、窮屈なほどに近いように感じられます。
いかがですか？

このことを、みささんの心の中で起きていることだとして見ると、みささんの心の中では、お母さんがみささんのすぐそばにいて、自由が利かないほどになっているのかもしれません。

お母さんの行動が、まるでみささんの心の中を動き回っているかのように感じられたりしませんか？
あるいは、自分自身の気持ちや意思を自由に持てない、表せないというような感覚がありませんか？

そんなふうに、心理的に自由が利かないと困るので、なんとか心理的な距離を離そうとしてこられたのではありませんか？

でも、離れてしまうのも、なんだか不安だったり、寂しかったりして、なかなかうまく距離をとれずに苦しんで来られたという感じがありませんか？

この「なんとか離れよう」とする心のはたらきが、もしかしたら「お母さんの行動とあべこべ」の気持ちを抱かれることにつながっているのではないかな？とも感じました。

適度な距離をとりたくて、お願いしたい時でも、すぐそばに感じる相手に離れてもらうためには、相当強く訴えないと無理だというような気がしませんか？

そこで、ご提案なのですが・・・

まず、みささんご自身が、一人の人間として”自分を大切に”なさってほしいなと思います。
できるだけ、自分は自分よ。自分らしさを大切にしよう！
と思い続けてほしいのです。

お母さんと距離をとるために”反発して”、というような動機ではないほうがよいと思います。
私がそうしたいから。
こんな感じが好きだから。
こんなふうにしているのが私には自然だから。
というような動機で、自分らしくしていると、無理がなく、だんだん楽になっていくかもしれませんよ。

それをイメージで表現しますと、
「自分の領域」を、みささん自身の意志の力で、みささんにとって十分大きくふくらませ、居心地をよくし、もし必要だったらその周りを見えない壁で囲んでしっかりと守るような感じでしょうか。

自分はこうしたい、こうありたいというのを、いつも大切に、しっかりと感じているようにして、望まない影響力を引き受けないようにする、というのがお勧めです。

人はそれができないから悩むのですよね。
でも、人には、自分自身の意志の力で、心のはたらきを変化させる力もあると思いますよ。

そのためには、実際の生活の中では、一時的にでもお母さんとの接触を避けた方がいいこともあるかもしれません。
まず、みささんの心の中が、しっかりと自分自身の場所、落ち着く場所、であると感じられるようにすることを、優先されることをお勧めします。

避けられない関わりの場面で、具体的にどうしたらよいのか？と、今後迷われることもあると思います。そんなときには、ぜひまたカウンセリングをご活用ください。

みささんが、自分らしさを十分感じ、自由に、楽しく、日々を過ごされますよう、応援しています。
ご相談、ありがとうございました。