相談者名
ラルフ
人間とは、こうもすぐに衰えるものなのか・・・?

2か月前まで、あんなに元気だった父が倒れて、
本日3月15日に、他界しました。77歳でした。

思えば親不孝な息子でした。
なんでも父に頼りっきりでした。
自分でもふがいないと思います。
これまで父がしていてくれた家の資産の管理などを、
これからは私がしなければならず、父のありがたみを、
今更になって、ひどく痛感しています。
家のことは、全て父にまかせっきりでした。
その管理を、これからは、私がしなくてはならず、
今、覚えることが多くて、四苦八苦している毎日です。
ですが、体質があわないのか、どうしても覚えられません。
非常に、悪戦苦闘しています。
正直、逃げ出したいです。
確定申告なども、やっていけるか不安です。
脱税とかで、つかまらないかと危惧しています。
(杞憂のまちがいではありません。)
ですが、家の資産の管理を覚えるようにならないと、
路頭に迷ってしまいますし、生きていけなくなる可能性もあります。
世の中には、信用できない人も多いので、資産を騙しとられる恐れもあります。
気が弱い性格なので、脅迫されて、脅し取られる可能性もあります。
ですが、その資産の管理のことがどうしても覚えられません。
これから生きていけるのかが、正直不安でなりません。
これから先、いいように利用されるのでしょうか?

なまじ資産があったために、夢を見ることも許されなかった・・・
見ても叶えることが許されなかった・・・
周りからは絶えず、妬みややっかみの眼で見られてきた・・・
笑い者になってきた。
教師にまで、白い目で見られてきた・・・
人間という生き物の醜さを、常に感じて生きてきました。

本当はこんな狭い世界に縮こまりたくありません。
もっと広い世界に羽ばたいてみたいのが、本音です。
自分でも、なんとかしないといけないとは思うのですが、
今の精神状態では、現状維持が精一杯です。

父が安からに霊界にいけるか不安です。

カウンセラー
中原謙一
ラルフさん、初めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。お父様が亡くなられたこと、お悔やみ申し上げます。

読ませていただいて私が感じたことなのですが、現状でラルフさんには、大きく三つの選択肢があると私は感じます。

一つは、現実的な対応。
二つ目は、心理面からの対応。
三つ目は、両面からの対応です。

現実的な対応としましては、やらなければいけないことがラルフさんにとって大きなストレスとなっているように感じますので、まずはその部分に対して対応をとることと考えます。

やらなければいけないことは、読まれる限りでは資産管理に関してのようですが、ここで二つのポイントがあります。

一つは、父親と同じことを自分がなしなければいけないと思っていること。
もう一つは、初めからうまくいかないと自分自身を決めつけていることです。

ラルフさんは父親とイコールではありませんから、父親と同じことをする必要はないでしょう。
昔誰かに「同じことをしろ」と言われたことがある簡素入れませんが、ラルフさんにはラルフさんにあったやり方があるでしょうから、自分に合うやり方でできることをすればいいと感じます。

もしやりたくないのであれば、できる限りやらない方法を模索してもいいでしょう。
お話を聞く限りでは、お父様が残された遺産はかなりなものと感じられます。
それだけの遺産をお父様が誰の力も借りずに管理していたとは思えませんし、確定申告もすべて一人でやっていたとは到底思えません。
おそらく、税理士などの専門機関にお願いをされていた可能性がありますし、それだけの資産があれば、財産管理を誰かに頼んでいた可能性もあります。

まずは今後の資産について、それらの人と話し合ってみることは必要でしょう。

人が信じられないのであればそれでもかまいません。
やりたくないのであれば、信じる信じないではなく、仕事をさせてあげてください。

もしそれでも「でも」という言葉がラルフさんから出るようであれば、財産をすべてお金に換えたり、財産をすべて放棄するという選択もあります。

財産があるために夢を見ることができなかった、叶えることができなかったと嘆くくらいであれば、今度はその財産を使って自分の夢を叶えてみるという選択肢だってあるでしょう。
そう思えないのであれば、財産を理由にして夢を追い続けなかった自分への言い訳にしているようにとられてしまいます。

財産を放棄すれば、脅されたり、脱税でつかまったり、資産で悩むこともなくなりますから、ラルフさんの問題はほとんど解消されます。
私個人としてはお勧めはしませんけどね。

お父様が残してくれたものをどうするのか、それを決めるのは亡くなった方でも親族でもなく、相続するラルフさん自身です。
荷が重いと思うのであれば、背負わないことです。
手放したくないのであれば、人を使うことです。

心理面からアプローチしていきますと、そもそもラルフさんは、自分とお父様を比較して、「自分は父親のように離れない、できない。」「父親を超えることなんて無理」と、絶えずお父様と自分を比較して、お父様より劣っている、できていない自分を探しているように感じます。
自分と父親を比較する、というのは、男性であれば人生の中で必ずすることですから、それ自体が問題ではありません。

問題なのは、自分と父親とを比較して、「かなわない、できない」理由にしてしまうことです。
それだけ、ラルフさんはお父様から精神的に、もしかしたら肉体的にも圧力を受けていたのかもしれませんし、お父様の期待に応えようと必死に頑張ってきて、期待に応えられなかった自分を見限ってしまったのかもしれません。

同時に、ラルフさんの気持ちを分かってもらえなかった、こんなものがあるから自分は幸せではないんだと、お父様のような権威を感じる存在、この場合は資産が当てはまりますが、これに対して強い怒りをお持ちのように感じます。

現状のラルフさんの苦しみ、憤り、絶望、あきらめ、恐怖など、ネガティブな感情のすべてに、この「権威に対する怒り」がかかわっているように感じます。

話は変わりますが、ちょっと考えてみてください。
人は死ぬときに、何を持っていくことができるでしょう。

答えは「わからない」です。
なぜなら、私は死んだことがないので、何が持っていけるかを知らないからです。
でも、持っていけないものならある程度わかります。

お父様は亡くなられた時、資産を持っていかずに残して行ってくださったわけです。
これは、ラルフさんを不幸にするために残して行ったのでしょうか?

たぶん違うと私は思います。

一般的な親であれば、子の幸せを願わない親はいません。
だとしたら、もしかしたらお父様は、ラルフさんの幸せのために、ラルフさんが自分の死後困ったりしないように残してくださったのかもしれません。
ただ、それがラルフさんが望んだものとは違っていただけ、かもしれませんよね。

このやり方でよかったのかどうか、答えは正直なところ分かりません。
そして、ラルフさんの希望していたものではないものをお父様は残されていったのかもしれません。
それでも、自分の望んだ形ではなかったにせよ、もしかしたらラルフさん、あなたはお父様から愛されていたのかもしれませんね。

お父様を安らかに眠られてあげたいのであれば、やり方にこだわらずラルフさん自身が幸せになれば、お父様もラルフさんをお認めになるでしょう。

ただたんに、「幸せになるやり方」が、お父様と違っただけですからね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

やりたくないことを見るのではなくて、今自分ができることを見据えて、自分の人生を自分らしく歩んでいってください。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。