寝ているときに叫ぶ父が心配で

相談者名
なおみ
はじめまして、父のことで相談があります。
私の父は、寝ている時に何か叫んでいるのです。以前は、「姉さん、姉さん」と叫んでいました。
おそらく、父の姉のことだと思いますが、
その人は、すでに亡くなっています。

最近は、「そんなバカなことがあるか」と叫んでいます。
とても大きな声なので、近所中に聞こえていると思います。
また、叫びたくない時(母の姉が泊まりがけで来ている時など)
は、叫びません。

「おーい、おーい」と言っている時もあって、
母が、「何?」と聞いたら、「何でもない」と言っています。
私も、寝ているのか、起きていて呼んでいるのか、分からない時があります。

父の性格は、真面目だと思います。そして、親孝行だと思います。
ただ、母や、母の兄弟は、父のことを「今の家族よりも、父の両親、兄弟の方が
大事みたいだね」と言っています。

そして、父は、自分のことを完璧だと思っていると思います。
そして、世の中に考え方は、一つしかないと思っています。
正しいことは、たった一つだと思い込んでいるのです。

少しでも、自分のことを否定されると、とても、反撃しています。
相手の口を封じてしまうので、みんな父から離れていきます。
少しでも批判されると、その人が言葉をあらためるまで、
その人と仲良く出来ません。家族ですら、そういう状態です。

しかし、私から見れば、父の趣味は、相手を批判することです。
批判することで、自分の力を試している、
または、自分の権限を見せつけているのでしょうか。

父は、一対一でしか話すことができません。
一番、居心地のいいはずの、父の親戚と集まる時も、
父は、一対一でしか、話すことができません。

ただ、自分の意見を押し付けるのです。
みんな、父のことをよく分かっているので、
もちろん反対意見は言いません。

父は、昔うつ病でした。
医師に診断されたわけではありませんが…。
精神病院に対する差別は、とても強いものがあります。

私が、「精神病院に行きたい」と言った時も猛反対でした。
何度も、説明したのですが、父の意見は変わらず、
反対されたままに、通院を始めました。

そのため、父は今も、私とは、口をききません。
私の主治医から、患者の父として、話を聞きたいと言われ、
父に何度も話しましたが、父は、絶対に行きませんでした。

私はただ、父のことが心配です。どうしたら、いいでしょうか。

カウンセラー
根本裕幸(退会)
なおみさん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございました。お父さんのことを本当に心配してらっしゃるようで素直に頭が下がる思いです。
なおみさんはお父さん思いの優しい娘さんですね。
ですから、お父さんの心が少しでも安らいでいくように僕も応援させて下さい。

> 私の父は、寝ている時に何か叫んでいるのです。

これはお父さんが眠っている時、と思って差し支えないでしょうか?
何か夢を見ているようでもありますね。
なおみさんはどんな夢だと思いますか?
楽しい夢、悲しい夢、恐ろしい夢、色々あると思います。

その叫び方、声のトーンから、そのときのお父さんの「本音」を察することができると思います。

いくつか一般論を紹介しますね。
夢を見ている時(眠っている時)は僕たちの心の活動時間です。
夢分析って聞いたことありませんか?
僕も好きで必要に応じて使っているのですが、夢は僕たちが気付かない潜在意識や無意識の状態を克明に伝えてくれるものですので、心理分析やセラピーにはとても役立つ情報を与えてくれるものです。

ですから、日常生活では生真面目で一本気な人でも、心の中で葛藤していたとしたら、そんな夢を見ます。
特に意識レベルで抑圧している気持ち(恐れ、惨めさ、悲しみ、寂しさ等々)があって、その抑圧が強ければ強いほど、強烈な夢を見ることがあります。
例えば、恐れを抑圧しているとものすごく怖い夢を見たりします。

> 以前は、「姉さん、姉さん」と叫んでいました。

もし、これが呼びかけるような口調であったとしたら・・・。
何かお父さんはお姉さんを亡くされたことをすごくショックでいらっしゃるのではないでしょうか。
それを恐れ、また、何かにお姉さんを奪われた感じで追いかけていらしたのかもしれません

> 最近は、「そんなバカなことがあるか」と叫んでいます。

怒っているような感じでしょうか。
もしそうなら、お父さんは誰かに裏切られたような痛い思いを感じてらっしゃるのかもしれませんね。

> 父の性格は、真面目だと思います。そして、親孝行だと思います。
> そして、父は、自分のことを完璧だと思っていると思います。
> そして、世の中に考え方は、一つしかないと思っています。
> 正しいことは、たった一つだと思い込んでいるのです。

なるほど・・・。
なおみさんから見て、お父さんは窮屈で、しんどい生き方を選んでいるような感じはしますでしょうか?
なおみさんが書いてくださったメッセージどおりに見れば、抑圧している気持ちがたくさんありそうですね。
とても厳しい世界で生きていらっしゃるような気がします。
その分、夢もまた強烈な場合が多いように思いますよ。

> しかし、私から見れば、父の趣味は、相手を批判することです。
> 批判することで、自分の力を試している、
> または、自分の権限を見せつけているのでしょうか。

そうですね。心理学的には「力の証明」って言います。
でも、本当に力があるとお父さんは思ってらっしゃるのでしょうか。
本当に力がある人ってそれを誇示する必要がありませんよね。
そんなことしなくても十分回りに伝わりますから。
ということは、お父さんの心の中には強い不安と自信の無さがあるのかもしれませんね。

> 精神病院に対する差別は、とても強いものがあります。

ということは、何かお父さんはそれを恐れてらっしゃるのかもしれませんね。
もしかしたら、自分の精神を保つことで精一杯なのかもしれません。

> 私はただ、父のことが心配です。どうしたら、いいでしょうか。

優しい気持ちを持ってらっしゃいますね。
なおみさん自身はもう大丈夫なのでしょうか?

今回は主にお父さんの心境を僕なりに考えて伝えさせていただきました。
僕のメッセージは参考にしてもらえたら嬉しいけれど、なおみさんなりにそんなお父さんの心の内を察してあげるのはいかがでしょうか?
もちろん、今も十分されているとは思いますが、新しい見方、新しい考え方を取り入れてみる必要があるかもしれません。

例えば、ここで紹介したように「お父さん、実はもういっぱいいっぱいで、心の余裕がないんだ」と思われたとしたら、そういう目でお父さんを見てあげてください。
ほんのちょっとのことかもしれないけれど、その思いが徐々になおみさんのお父さんへの態度を変えていってくれます。
その態度のちょっとした変化が、これまたお父さんの態度を少しずつ変えて行くことになります。
これは少々気の長いご提案かもしれませんが、自分のことを大切にしつつ、家族を思いつつ、お父さんに接していくことが一番かな・・・と思います。

頑張って下さいね。
もし必要であれば、また僕を使ってみて下さい。

それでは。

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