結婚後、ぶり返してきた感情

私は約１０年間付き合った彼と昨年の11月に入籍いたしました。
結婚に伴い転職したのですが、お互いの仕事が忙しくなったのをきっかけに、
また当時のように情緒不安定になってしまっています。

当時というのは２、３年ほど前、彼の３年間に渡る浮気が発覚した時のことです。
私が彼に付いていたキスマークを見つけ、携帯を見ての発覚でした。
相手にも本気になっていた彼は、私か彼女かを選ぶ事が出来ず、
一時期、別れ話にまで関係が悪化しました。しかし彼と別れることはできませんでした。
その後、発覚から半年以上かかって苦悩の末に彼が私を選び、浮気相手とは別れ（その場面は見ていません。彼から聞いただけです）私も彼を許し、
納得して彼と一緒になる決断をしたはずでした。
彼のことを時間と共に許せて、信頼もある程度回復していると自分自身では思っていました。
正直、当時の出来事の記憶がおぼろげにしかありません。

なのに最近では、彼の帰りが遅かったり、音信不通になると、どうしようもなく情緒不安定になり、
彼がもう二度と帰ってこなかったらどうしようかという恐怖にかられます。
浮気相手と会っている時は何日間も音信不通で帰ってこなかったので。
気が付けば、また彼女と、あるいは他の誰かと浮気をしているのではないかと疑心暗鬼になり、
過去の事を持ち出して、どうして連絡くらいくれないのと彼を責めてしまっている私が居ます。

現在セックスレスでもあり、それでも言い争いが耐えません。
私が誘う側です。彼は淡白です。それも辛いです。

最近では、彼を今でも許せていないし信頼できないのに、夫婦でいる意味はあるのだろうかとか、
この結婚は間違いだったのか？自分も彼も苦しめ、不幸にしているのでは？とすら思い始めています。
実際、浮気歴がある彼と一緒になるなんて馬鹿？分かってて結婚したんだろう、自業自得だと厳しい言葉も言われています。

それでも彼と一緒に居たいです。彼と幸せになりたいです。
厳しい言葉でも構いません。何かアドバイスをいただけませんでしょうか。

読ませていただいて、私が感じたことなのですが、お互いに何かすれ違い、もしくは
勘違いがあるように感じます。
また、これもお二人ともだと思いますが、今は二人で幸せになる未来が描けていない
のではないかと感じます。

ゆかにゃーさんには、絶えず恐れがあります。
見捨てられたらどうしよう、浮気してたらどうしよう、嫌われたらどうしよう等々。
そうすると、不安を感じることについてはいっぱい考えるんですよね。
しかし、この状態になってしまうと、幸せになっている自分とか、幸せな家庭を築い
ている自分などは、全く想像ができなくなってしまうわけです。

では、ここで質問ですが、想像できることと、想像していないこと、どちらが現実に
起きたら怖いでしょう？

普通に考えれば、幸せになれる方がいいと思いますよね。
ところが、心というのは、幸せかどうかではなく、不安から遠ざかる方を無意識に選
択する傾向があるんですよね。

そうすると、いろいろ想像している不幸せと、なりたいとは思っていてもあまり想像
していない幸せと、どちらを選ぶでしょう？
おそらくゆかにゃーさんは、無意識に「不幸せな自分」を選んでいる可能性がありま
す。

なぜなら、想像できないことが起こることが、人は一番怖いからです。

しかし、実際にはこれらの考え方は「不安、恐れ」という感情からきていることであっ
て、本来のゆかにゃーさんのあるべき状態ではないと私は感じます。

今のゆかにゃーさんは、「怖いという感情を怖がっている」状態ではないかと感じま
す。

そして、現実では不安であることをご主人にうまく伝えられず、相手に誤解を与えて
しまい、結果「幸せからはほど遠い自分」になってしまっているのではないかと私は
感じます。

おそらく、ゆかにゃーさんもご主人も、どこかで「愛されている」自信がないのでしょ
うね。
愛されている自信がないから、もっと愛してほしいと要求する。でもたくさん愛され
ていても、愛されていると実感できないから不安はもっと強くなり、もっと愛してほ
しいと求めてしまう。
こんなことを繰り返しているのかもしれません。

問題のポイントは、「愛されていることに自信が持てない」ゆかにゃーさんがいて、
「自分の愛に価値がないと感じている」ご主人がいて、そこでお互いすれ違い、誤解
を生んで、問題が生じているような、そんな感じがします。

現実的には、根本的にコミュニケーションが不足しているように感じます。
それは、「自分の感情を素直に伝える」というコミュニケーションです。

不安なら不安で「私は今不安なんです。あなたは私を愛してくれているのはわかりま
すが、自分が愛されている自信がなくて不安を感じます」と。本音中の本音をちゃん
と素直に伝えれば、コミュニケーションは勘違いされることなく、相手に伝わります。

私を愛しているのなら、これくらいできて当たり前、なんて考えていたとしたら、そ
れこそご主人は勘違いをしてしまうわけです。

もし、ご夫婦の関係をよりよい方向に持っていきたいと強く願われるのであれば、二
つしていただきたいことがあります。

ひとつは、コミュニケーションをもっと多く取ることです。
それは話し合うことではなく、「感情のコミュニケーション」を多く取ってほしいわ
けです。
「今私はこう感じている」
と、自分の感情を素直に表現する時間を取っていただきたいんですよね。
そのためには、自分の感情を知ることが必要になります。
これは、自分の心をよく理解することが大切です。
もっと自分を知ることに興味を持つことが大切かもしれません。

二つ目は、ゆかにゃーさんの創りたい幸せな未来がどのようなものか、そしてご主人
が創りたい仕合せな未来がどのようなものか、これはよく語り合う必要があります。
現状では、ゆかにゃーさんもご主人も、自分が創りたい幸せな未来とはほど遠い状態
にあるように感じます。
それは、お互いの描く未来がどのようなものか、よくわからないから不安を感じるの
ではないかと私は感じます。
その不安について、お互い理解し合うことは、とても大切ではないかと感じます。

あと、気をつけていただきたいことは、自分の不安ばかりを感じているようですが、
ご主人にも不安な感情があることはお気づきでしょうか？
もしご主人にしてほしいことがあるなら、まずゆかにゃーさんがご主人にしてあげて
ください。
そして、先にご主人の持っている不安を取り除いてあげてください。

心理学の基本法則に「やったことはかえってくる」というのがあります。
してほしいことを相手にしてあげると、すぐではなくても必ず自分にかえってきます。
怒りをぶつければ相手から怒りがかえってきますし、優しさを与えれば、時間はかかっ
ても相手から優しさがかえってきます。
してほしいことをしてもらうだけではなく、してほしいことをしてあげてください。

ご主人が一番望んでいる未来は、愛している人が笑顔で仕合せであることです。
まずはゆかにゃーさんが笑顔で幸せな自分を彼に見せてあげないと、この状態を打開
するのはかなりしんどいかもしれません。

だめでもともと、という気分で、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

ゆかにゃーさんの未来が幸せでいっぱいになる、その参考に少しでもなることができ
れば幸いです。

ありがとうございました。

中原謙一