辛い記憶で悩んでいます

相談者名
途方に暮れています
一年半ぐらい前に、仕事中心ではあったが、理想の夫、父親を絵に描いたような夫の不倫が子供に発覚されました。夫は女と別れ、私に何度も何度も謝罪して、二人ともすぐやり直すことに決めました。何回かの修羅場があったものの、話し合いを重ねて、二人の努力、特に夫の優しさと私に対する気遣いのお陰で、今は新婚当時よりも親密な夫婦関係になりました。

しかし、私はいまだにふっとしたことで、嫌なことを思い出します。例えば、夫と旅行中素敵なホテルに泊まった時も、急に夫が別の女とホテルでどんなことをしていたかなどを想像したりします。日常の些細なことでも、ふっと辛い記憶が甦ります。それで苦しくなったり、悲しくなったり、落ち込んだりします。

ネットでいろんな記述を読んでいると、辛い気持ちは溜め込まないで、その都度夫に伝えて、理解してもらって、その思いが夫に対する怒りに変わることを防ぐべきだと主張する方もいれば、いいや、それは自分の中で処理するべきで、夫に伝えると夫が責められていると感じることになり、無益だと言う方もいます。

私はどういうふうに辛い記憶を解消すればいいですか?

何度も電話カウンセリングを利用しようと思ったことがありますが、予約制なので、自分が一番必要な時にカウンセラーとお話できないではないかと思い、躊躇っています。

カウンセラー
大谷常緑
途方に暮れていますさん、こんにちは。初めまして。
ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお願いします。
さて、ご相談を拝見しました。
ふっとした事で嫌な気持ちを思い出してしまうのはとても辛いことですね。
途方に暮れていますさんは、その事を感じたくないし、感じる自分も嫌という気
持ちをお持ちであることが、文面からよく伝わってきます。

これを感じなくする為の、いくつかの方法をお話ししたいと思います。
出来ることからで結構ですので、チャレンジしてみられてはと思います。
(1)そう感じる自分を先ずは受け容れる
私たちが感じることは、頭ではいくら感じないでおこうと思っていても感じてし
まいます。
「そう感じるのだから仕方がない」という事ですね。
そして、そう感じてしまう自分を責める事によって、更に辛い状況に追い込んで
しまうのです。
従って、そう感じる自分を受け容れること、許すことによって、更に辛い状況を
生み出すことが無くなります。
現在お持ちの様々な判断基準、観念、自分のルールなどを乗り越える(手放す)
必要がありますが、先ずはそう感じる自分を受け容れてみませんか?
(2)感じた感情は吐き出す
ご相談の中でも触れられているように、感情は溜めれば溜めるほどしんどくなり
ます。
そして自分の中で様々な障害を起こしたり、爆発して人との関係性が悪くなった
り百害あって一理無しです。
ネガティブな感情は吐き出しただけで、実は随分と楽になるものです。ぜひ、こ
まめに吐き出されてはいかがかと思います。
吐き出す相手ですが、ご主人に吐き出して良い場合、吐き出しては良くない場合、
ご主人に話した方が良い場合があります。どのような場合がどれに該当するかは、
現在の状況やご主人の性格により個別ケースで考えていく必要があります。また、
ご主人に話す場合にもその伝え方というものがあります。
どの方法がいいのかは、もう少し事情をお伺いした上で私どものカウンセラーに
お任せいただければよろしいかと思います。
そういう意味でも、ぜひ、先ずはカウンセラーとお話しされてはいかがかと思い
ます。
“何度も電話カウンセリングを利用しようと思ったことがありますが、予約制な
ので、自分が一番必要な時にカウンセラーとお話できないではないかと思い、躊
躇っています。”
との事ですが、先ずは一度ご相談されてみられてはと思います。その上で、様々
なカウンセラーとお話しをされてみて、ご自分と合う特定のカウンセラーを見つ
けお話しを継続されてはいかがかと思います。
また、感情を吐き出す場面では、特に特定のカウンセラーでなくとも「話を聞い
てください」とおっしゃっていただければ、カウンセラーはそのように対応させ
ていただきます。
先ずは、感情を溜めない方策を進められてはと思います。
(3)自分と向き合う
現在、ご主人との関係で途方に暮れていますさんの心の中で起こっている問題は、
実は途方に暮れていますさんの心の中にある問題なのです。
こう書いてしまうと、ご主人の問題は無くて自分だけの問題のように感じられる
かもしれませんが、そういう意味で言っている訳ではありません。
私たちがある出来事に対してどう感じるかというのは、人により様々です。
例えば、同じジェットコースターに乗ることを「楽しい」と感じる人もいれば、
「怖い」と感じる人もいますね。ジェットコースターに乗ってr体験することは
同じ事なのですが、どう感じるかは人により様々なのです。
そして、ここが重要なのですが、そう感じるのがいいとか、悪いとかではなくて、
そう感じるには訳があるという事なのです。
その「訳」と向き合っていくと、殆どの場合、誤解であったり、その誤解から生
じた自信の無さや恨み辛みといったものが原因として出てきます。
この誤解が解ければ、そう感じる「訳」が無くなるので、嫌な感情を感じなくて
済むようになるのです。
ただ、ご自分一人でこれを行うことは難しく、ナビゲーターとしてカウンセラー
をお使いになることをお薦めします。

カウンセリングでは、「問題は、自分が癒し切れていない部分を癒すために起こ
る」と考えます。問題は百害あって一利無しと思われるかも知れませんが、そう
ではないのですね。
問題を使って自分の心の癒しを進められ、問題を抱えないようにするレッスンで
もある訳です。
これを機会として捉えと言っては余り心よく思われないかも知れませんが、是非、
本来お持ちの優しさやご自分の大きな愛を受け容れられればと思います。

回答がお役に立てば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。