自分らしく生きることにこだわると死にたくなる

相談者名
nina
30歳前後の独身です。
数年前心の病気になり、入院経験もあります。仕事も不景気で解雇されました。
精神科にかかったりカウンセリングをするようになって、今まで自分がいかに「自分らしく生きる」ということからかけ離れていたかを思い知り、情けなさのどん底に居ます。
というのも、その時好きな人や両親に良く思われたいとか、喜んでほしいとか、仲の悪い家庭から逃げたいとか、そういう気持ちだけで進路や人生の指針を決めてしまい、自我がまったくありませんでした。
今となっては自分が何が好きで、何がしたくて、どうしたらいいのか全く分かりません。もちろん、自分探しなんてしてないで、目の前にある小さい「できること」からこつこつ始めたらいいんだ、なんていう常套句みたいなことも当然良く分かります。
でも、入院前は何を食べていいのかも分からず食べ物がのどを通らない状態で、そうはいっても、人間は他の動物とは違って、ただ食べるために働けばいいというわけにはいかない部分もあると思います。私は転職が多いのですが、やはり合わない仕事のときのほうが力が発揮できないし精神的にも参ってしまうことは経験済みです。
自我が脆弱な私が自分らしく生きるのを望むこと自体、無謀な話なのかもしれませんが、自分は少しでも(あるか分かりませんが)特性を生かして、人のために自分を与えて、充実して生きられるようになるのだろうか、そんなことを考えると不安で、無駄に生きているなら早く死んでしまったほうがいいと思ってしまいます。
ここ5年くらいずっと泣きっぱなしで辛いです。昔から楽しむこともリラックスすることも分かりません。
楽しさや嬉しさへの感覚がいまひとつ鈍いから何をやっていても充実していないのだとしたら、なおさら恥ずかしくて死んだほうがマシです。
もしかしてこういうのも人生でしょうか?人生を全うしたい(成功したい)と思ってること自体間違いですか?
マイナスに考える時間がもったいないのに、ついマイナスに引き擦られます。いつも、「急がないといつか死んでしまうのに」と思ってしまいます。
カウンセラー
近藤あきとし
ninaさん はじめまして。近藤あきとしと申します。
今回はご相談をお寄せくださいまして、ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

ずいぶん長い間、自分自身を見逃してしまっていらしたようですね。
ninaさんのこれまで送ってきた人生は、本来のninaさん自身の人生から
ずっと遠く離れていたように感じていらっしゃったのかもしれませんね。
もしかしたら、今を生きているという実感すら希薄に感じていらしたのでは
ないでしょうか?

> 数年前心の病気になり、入院経験もあります。仕事も不景気で解雇されました。
> 精神科にかかったりカウンセリングをするようになって、今まで自分がいかに
「自分らしく生きる」ということからかけ離れていたかを思い知り、情けなさの
どん底に居ます。

それだけ苦しい出来事が続いては、なかなか明日への希望を持つコトも
出来ませんよね。
本当は楽しみにしているコトも、それを楽しめる自分になるコトすら
出来なかったのかもしれません。

でも、カウンセリングで「自分らしさ」というモノに気付かれたのは
私には明るい兆しに思えますよ。
それはninaさんの中に、自分のこれからの為になんとかしたい!という思いが
あったからこそ気付けたのだと思います。

> というのも、その時好きな人や両親に良く思われたいとか、喜んでほしいと
か、仲の悪い家庭から逃げたいとか、そういう気持ちだけで進路や人生の指針を
決めてしまい、自我がまったくありませんでした。
> 今となっては自分が何が好きで、何がしたくて、どうしたらいいのか全く分か
りません。もちろん、自分探しなんてしてないで、目の前にある小さい「できる
こと」からこつこつ始めたらいいんだ、なんていう常套句みたいなことも当然良
く分かります。

誰かに良く思われたい、喜んでほしい、という気持ちからくる行動を
とるコト自体は悪いモノではないですよね。
その場を丸く治める為につい他人に合わせてしまったりするコトだって
誰にでも覚えはあることだと思います。

もしかしたら必要以上に周りに気を使い、ずっと自分自身を隠し続けて
きてしまったのではありませんか?。
心のどこかでninaさんがninaさん自身を良い存在だと感じていなかったり、
いつも足りない不十分な存在だと感じていたとしたら、それを沢山の犠牲的な
行いで補填したかったのかも知れませんよね。

埋めても埋めても埋め尽くせない、心にポッカリと空いた大きな穴が
あったとしたら、いくら何とかしようと思っても新しい力を出し続けるコト
なんて出来ませんものね。
そしてninaさんは限界まで自分を追い込んでしまったのではないかと思いました。

そんな疲れ果てた状態で自分探しをしたり、出来るコトを見つけようとしても
なかなか上手くはいかないように思います。
今はまだそういうコトをするタイミングではないのかもしれません。
今はどうしたら良いのか分からなくてもかまわないと思います。

それよりも、ninaさんの疲れた心をゆっくりと休養させてあげてみませんか?
心に溜まった沢山の感情を外へ出してみてください。
それだけでも今よりずっと楽な気持ちになれますから。

> でも、入院前は何を食べていいのかも分からず食べ物がのどを通らない状態
で、そうはいっても、人間は他の動物とは違って、ただ食べるために働けばいい
というわけにはいかない部分もあると思います。私は転職が多いのですが、やは
り合わない仕事のときのほうが力が発揮できないし精神的にも参ってしまうこと
は経験済みです。

それほどに自分を追い詰めてしまったのはどうしてだと思われますか?
分かっているのに同じコトを繰り返していたとしたら、何かninaさんの心の中に
保留中の感情があるからかもしれませんね。
感情は感じてあげないといつまでも心の中に留まってしまうんです。
それが自分らしさと繋がるコトをブロックしてしまうコトだってあります。

> 自我が脆弱な私が自分らしく生きるのを望むこと自体、無謀な話なのかもしれ
ませんが、自分は少しでも(あるか分かりませんが)特性を生かして、人のため
に自分を与えて、充実して生きられるようになるのだろうか、そんなことを考え
ると不安で、無駄に生きているなら早く死んでしまったほうがいいと思ってしま
います。
> 楽しさや嬉しさへの感覚がいまひとつ鈍いから何をやっていても充実していな
いのだとしたら、なおさら恥ずかしくて死んだほうがマシです。
> もしかしてこういうのも人生でしょうか?人生を全うしたい(成功したい)と
思ってること自体間違いですか?
> マイナスに考える時間がもったいないのに、ついマイナスに引き擦られます。
いつも、「急がないといつか死んでしまうのに」と思ってしまいます。

「自分らしさ」を感じられないコトが、ninaさんをこれほどに苦しめているの
は、ninaさんが「自分らしく生きる」コトが人にとって本当に大切で掛け替えの
ないモノだと知っているからなんだと思います。

ひとつ考えてみていただきたいのですが。
もしも、ninaさんが沢山の禁止事項を抱えて生きてきたとしたとしたら、
そしてそれが、今までのninaさんの人生の足を引っ張っているとしたら、
いったい何を自分自身に対してやってはいけないコトとして決めている
のだと思われるでしょうか?

それがninaさんが心に抱えている重荷で、その重圧で人生が進められない
としたら一度全てを降ろしてみませんか?
今まで苦しくて下しか見えていなかったのだとしたら、全部の荷物を
降ろしてみたら今までと違ったモノが見えてくると思いますよ。
そして進みたい方向が見えたら、必要な物はまた持っていけば良いのですから。

その為のお手伝いは私たちが引き受けますから、
どうか遠慮しないで頼ってきて下さいね。

ninaさんの「自分らしい人生」応援します!

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。