気持ちの整理がつきません

相談者名
moc
34歳男です。妻と2人の子供がいます。2年半ほどの不倫関係が終わりました。
相手は年下の同僚で、担当も同じ、お互いよく話し、恋愛相談(束縛が厳しく、自分
がきつい・・・)も受けていました。そうこうするうち、気付いたら恋に落ちました。カレとは別れ、仕事帰りに毎日のように家に寄るようになりました。

半年後、自分の転勤で離れ離れになりましたが、朝夕は毎日のように電話し、月1程
度は会いました。それからまた半年ほど過ぎて、彼女には新しいカレができましたが、どうしても離れられず、彼女も時間を作ってくれて、愛し合う関係に変わりありませんでした。

ただ、彼女がカレと共にいる週末は、切なさでぼーっとすることが多く、妻にメール
を見られ、彼女との関係が知られました。離婚話も出ましたがあやふやとなり、現在も結婚生活は続いています。会話はありますが、夫婦関係は今はほぼありません。彼女も、私との関係がカレに知られ、その後半年ほどして別れ、自分だけとの関係に戻りました。

1年ほどたち、彼女には新しいカレができ、もう友達に戻ろうという話をしました。
こちらから連絡しないと電話で話すこともなく、ぽっかり穴が空いて、涙が出る日も多いです。彼女の幸せを応援しなくては、とは思いますが、相手が私のよく知る同僚じゃなくてもいいのに・・・どうしたら、この切なさから抜けられるのか、元の関係に戻れないのは頭では分かっていますが、今でも彼女とずっといたいと思うし、起きてから寝るまで頭から彼女が離れず、カレと一緒にいる姿が想像できてつらいです。

家族のことも、ちゃんとしなくてはと思いますが、なんだか力が入りません。
自分が別れたら一緒にいられるのか、などと考えてしまいます。この先どう気持ちを
整理すればいいのか分かりません。

カウンセラー
中原謙一
mocさん、はじめまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

まず最初に、mocさんが行っていらっしゃる行為そのものについてですが、私は何も言いません。
その行いがいいかどうかはmocさんもおわかりでしょうし、その行為がいいか悪いかをここでお話しても、根本的な問題の解決にはならないので、そのことについては周りの人の意見を参考にすればいいと思います。

お話を読ませていただいて、私が感じたことが二つあります。

ひとつは、mocさんは大切なことから目をそらし、逃げているということです。
もうひとつは、mocさんの根幹にある「心の癖」が、行動の原型になっているということです。

一つ目は、本来であれば、mocさんには向き合うべき「なにか」がどうやらあるみたいです。
現段階でそれが何かはまだわかりませんが、その「向き合うべき何か」から眼を背けるために、恋愛に逃げ込んだといえるかもしれません。

もうひとつは、mocさんの恋愛の仕方そのものに「心の癖」の一端が見え隠れしているように感じますね。
mocさんは、彼女の相談を受けている間に恋愛に発展していったと書かれてありますが、それ自体には問題はないんですよね。
ただ、mocさんの心の中に「彼女を助けたい」という想いが少しでもあった場合、この「助けたい」がmocさんの恋愛の行動原理になっている可能性があります。

私たちカウンセラーがよく使う言葉に「助けたい病」というのがあります。
これには二つの意味があって、ひとつは絶えず「誰かを助けたい」と思っていて、誰かを助けることが自分の存在価値や付加価値と思って行動してしまうことを現します。
もうひとつは、やはり助けたいと思っているのですが、心のどこかで「助けられない」と思っている自分がいて、最終的に「助けられない自分」を証明することを目的とすることを現します。

mocさんはおそらく後者の「助けたい病」ではないかと私は感じます。

mocさんのなかで、彼女の相談を受けているときに、自分の中で「彼女を助けたい」という気持ちが沸き起こったのかもしれません。
しかし、無意識のどこかで「自分の力では助けられない」と感じた瞬間があった場合、相談相手をパートナーの位置において相手を助けようとしたのではないかという推測です。

そして、最後には「誰も助けられない」という結果を手に入れることができるわけですよね。

今のmocさんでは、彼女も家族も「助ける」ことはおそらくできないかもしれません。
理由は先ほどいった「助けられない」ことを証明している最中ですから、その状態では誰も助けることはできないからです。

この「誰も助けられない」という根幹の問題が今回の行動の原因であり、そして、mocさんが向き合いたくないものそのものかもしれませんね。

まあ、人間誰でもいやなことからは逃げたくなりますし、逃げること事体は悪いことではありませんからね。
でも、逃げることにも責任は生じます。
言い換えるならば、責任からは逃げることはできないといったほうがいいでしょう。

しかし、自分が逃げていることに自覚がなければ、逃げることをやめることはできません。
さらに、向き合いたくないものを自覚すること事体も逃げたくなることですからね。

いつもであれば、私はここで提案をするのですが、現状での提案はmocさんが自覚してからでないと意味がないので今回はしません。

私からmocさんに言えることはひとつだけです。

もう逃げるのを、そろそろやめにしませんか?

自分と向き合うことから逃げていても、何も解決できないし、現状を変えることもできません。

まず自分が逃げているのだという事実を受け入れ、自分自身から逃げないと決めることから、すべてが始まります。

今のmocさんは、自分自身から試されています。
もしそのきになるようでしたら、チャレンジしてみてくださいね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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