自信がない

相談者名
ありす
36歳女性です。子供の頃からですが、人と関わる上で壁をつくる傾向がありました。本当は自分の気持ちをわかって欲しいのに、自信のなさから意見を曲げてしまったり、受け流して無かったことのように振舞ったりしてきました。そんなことを繰り返してきたせいか、自分が何をしたいのか、どんなことが心地いいのかすらわからなくなっています。どこかに出かけたりすれば、気が紛れて忘れて、でもまた時間が経つと理由もなく暗い気持ちになって家に引きこもりたくなります。人と関わららなければ、自分を知ることはなく自分だけの世界や価値観でしか生きれないと頭では思いますが、友人にすら距離をおいてしまい、そんな自分がまた嫌になります。表面的には繕っているのでこれまでは誰も私の本当の姿は気づきませんでした。親もきちんとした娘としか思っていません。そんな私に友人は本音でキツイことも言ってくれて、それが私のためだとわかっているのにどうしても怒られたように感じる気持ちが拭えません。きついことを言ってくれるのがどんなに大変か、理解しているのに、自分を否定されたような気持ちが大きくて素直にうけとめられません。これまで辛いことから逃げてばかりで、そんな自分に違和感はなく生きてきましたが、今は自分が何も積み上げてこなかったんだと全て否定的に考えてしまいます。この状況を変えたくてメールしました。漠然とした内容ですみません。
カウンセラー
三枝みき
ありすさん、こんにちは、初めまして。
今回、ありすさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

ありすさんは、人と関わるうえで壁を作ってしまう、ということで悩んでいらっしゃるのですね。
自分の気持ちをわかって欲しいのに、意見を曲げてしまったり、なかったことのよう振る舞ってしまったりされていたとのこと、子供のころからご自分の本当の気持ちを表現できずに抑え込んで、たくさん我慢してこられたのだろうなと思います。

人間として生まれた以上、本来なら自分自身の感情や意志を自由に表現することは、当然の欲求ですし、わかって欲しいと思うことも当たり前の感情です。
ですから、小さなときからそれが出来なかったとなれば、今、ありすさんがこれほど疲れ切ってしまっていることも、どうしていいのかわからないのも、私なりにですが、よくわかる気がするんです。
長いこと、本当に辛かったですよね。
一人で随分と、頑張ってこられましたよね。

この先、ありすさんがご自分の気持ちを素直に感じ、自由に表現できるようになり、ご両親ご家族や、ご友人たちとも素のご自身で繋がれて、楽しく楽にいられるよう、ぜひ私にお手伝いをさせてくださいね。

まず、ここから見ていきましょうね。

>本当は自分の気持ちをわかって欲しいのに、自信のなさから意見を曲げてしまったり、受け流して無かったことのように振舞ったりしてきました。

先ほども書きましたが、自分の気持ちをわかって欲しい、というのは生まれたときからある、人間にとっては本当に自然な欲求です。
たとえば、生まれたばかりの赤ちゃんは自分では何もできません。
まだ自我が確立していない赤ちゃんでも、「おなかがすいた」「おむつがぬれて気持ち悪い」「暑い」「寒い」「眠い」「痛い」などの感覚はあり、でもそれを解決するには他の人間の手が必要ですよね。
ですから、泣くことでそれを表現します。

お母さんやご家族など、赤ちゃんの世話をする周りの人は、赤ちゃんが泣いているのを見て、赤ちゃんが望んでいるだろう対応をしていきます。
ですから、赤ちゃんにとって自己主張はごく当たり前の、生きていくための方法なのですね。
泣くのを遠慮する赤ちゃんはいません。

でも、成長するにしたがって、しつけのために叱られたり、親御さんのご都合などで子供は自分の感情を抑えること(「抑圧」と言います)や、我慢することを学びます。
それはもちろん社会で生きていくためには必要なことですし、どんな人にも大なり小なりある部分なのですが、我慢や抑圧が過ぎると、「嬉しい」「楽しい」などの感情も感じられなくなってしまいますし、「生きている」という感覚すら、感じられなくなってしまいます。

ちょうどありすさんもそういうようなことを書いてくださっていますよね。

>自分が何をしたいのか、どんなことが心地いいのかすらわからなくなっています」
>理由もなく暗い気持ちになって家に引きこもりたくなります」

では、なぜありすさんは「本当は自分の気持ちをわかって欲しい」のに、それを「曲げてしまったり」「なかったことのように振る舞ってしまったり」されてきたのでしょうか?

考えられる原因は、いくつかあります。

たとえば、自分の気持ちを表現するのは「我儘で、やってはいけないことだから」と思っていると、言いたいことも言えなくなってしまって我慢してしまうかもしれませんね。
また、「誰かに迷惑をかけてしまう」と思っている場合も、同様です。
親御さんがご苦労なさっている方の場合、お父さんお母さんを助けたいというお気持ちから、自分を抑えてしまうこともあるようです。

他にも、そんなことを言ったら「怒られる」「嫌な顔をされる」「拒絶される」などという感覚がある場合。
これは実際に、小さい頃そういう経験がある場合や、ご兄弟などが怒られていたのを見ていたというようなことも多いようです。

また、「私は(悪い子だから)そんな資格はない」「私の気持ちなんて人にわかってもらうほどの価値はない」とどこかで思い込んでいるとか。
前者は「罪悪感」で、後者は「無価値観」という感情ですが、どちらも自己主張をしづらくなる原因となりえます。

いずれの場合も、その原因は幼少期の親とのかかわりのなかで体験したことがベースになっていることが多いです。
なので、「どうして自分の気持ちを表現するのをいけないことだと感じているのか」を、カウンセリングで探って見られてはいかがでしょうか?
できれば面談カウンセリングなどで、その根っことなっている部分を癒していくことが、まずいちばん良いかと私は思います。

ですのでもしよろしければ、まずは初回無料の電話カウンセリングを利用してみてくださいね。

それから、最後になりますが。

>それが私のためだとわかっているのにどうしても怒られたように感じる気持ちが拭えません。
>自分を否定されたような気持ちが大きくて素直にうけとめられません。

私はこの部分が、一番大きく心に響きました。
きっと今までずっと、この感覚を何度も強く感じて来られたからこそ、ご自分の本当のお気持ちが言えなかったのではないでしょうか?
もしかしたら、うんと小さい頃にご自身を否定されたと感じられて、とても傷ついた経験がおありだったのかなと、私には感じられたんですね。
もしも違っていたらごめんなさい。

でも一度ひどく痛い思いをしたとしたら、二度とそんな目には合いたくないと思うのが当たり前だと、私は思うんです。
そして、傷ついた経験があれば、人は自然をそれを回避する行動を執るものです。
心理学でも「防衛」と言うのですが、その防衛のために、ありすさんは無意識的に心の中で「人とは距離をとる」「人との間に壁を作る」などのことをされているのではないでしょうか?

だとしたら、ありすさんは「辛いことから逃げてばかり」なのでも、「何も積み上げてこなかった」のでもなく、ご自身を守るために最善のことをしてこられただけのことで、それはとても良いことだったのだと、私は思いますよ。
ご自身と向き合い続けた36年間だったのだと思いますし、それは素晴らしいことで、絶対に無駄にはなりません。
ただ、そのやり方はもう、今のありすさんには合わなくなってしまっているのですね。
着ていてきつくなったり、着心地が悪くなった服は新しいものに着替えたらいいだけのことです。
そのためにも今は、過去経験した痛みやつらさを癒すことを考えてみてくださいね。
ご自身を表現することや、人との距離を近づけたいのなら、まずはそこからです。

ありすさんは心が優しくて思いやりがあり、人に対して誠実で公正な目線を持っていらっしゃる方です。
「人」が大好きだからこそ、こういうことで悩まれるのでしょうし、もちろんコミュニケーションの才能が沢山おありだと私は感じます。
この先、ありすさんがその才能を生かし、ご家族やご友人と楽しい毎日を送れますよう、心から願っていますね。

以上、長くなりましたが、この回答が少しでもありすさんのお役に立てましたら、幸甚です。
ご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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