不遇だった子供時代の傷が癒えません

 

相談者名
みよ
私は父子家庭に育ちました。
その父も身体障害者で頼りになる人ではなく、幼い頃より母親役を担って育ちました。十代の頃には非行に走ったり精神病院に強制入院させられたりして、一般的な女の子とはだいぶ違う過ごし方をしました。

それでも成人後は落ち着き、20代半ばの現在はごく普通に働き暮らしています。
現在の私の姿からは過去のそのような出来事は想像もできないかと思います。

自分の生活が穏やかになっていく程に、私の身の回りにいる人間もごく普通に幸せに育ってきた人が増えてきました。
そういう方は親切で良い人ばかりですが、接するたびに劣等感を抱いてしまい大変辛いです。
他愛のない家族の話や学生時代の話になるとこっそりフェードアウトして陰で一人泣いてしまったり、同年代の子が料理できないのを見て猛烈に腹が立ってしまったりします。
ごく普通に育ってきたならば全く気にならないような小さな事が障って心が乱れてしまいます。

現在ある普通の幸せな暮らしが過去の出来事で乱されてしまうのはとても残念に思うのですがどうしようもなく、近頃増々ひどくなるばかりです。
どうしたら良いのでしょうか?

カウンセラー
松尾たか
みよさん、はじめまして。 ご相談ありがとうございます。
今回、みよさんのご相談を担当さんせていく松尾たかです。 よろしくお願いいたします。
今の普通の幸せな暮らしが、過去の出来事で心が乱されるのはとっても辛いし、しんどいですよね。その場で自分を保つのも大変な時もあるかもしれません。
みよさんの心が少しでもラクになるようお話させていただきますね。父子家庭で幼い頃から母親役を担ってこられたんですね。 遊びたい、甘えたい盛りの小さな女の子がそれを頑張ってやってきたのは、お父様のために何かしてあげたいと一生懸命だったんだと思います。
でも、そうせざるを得なかった状況だとしても、きっと寂しかったでしょうし、甘えたかったでしょうし、辛い時もたくさんあったと思います。本当によく頑張ってこられましたね。

10代の頃には非行も経験し、今は穏やかな生活をなさっているとのことですが、周りの人たちと自分の生活の違いに驚いたり、ショックを受けたりすることも多いのでしょう。
みよさんにとって今の生活やご自身は、きっと自分で努力して、頑張って、積み上げてこられたものなんだと思います。一般的にみんなが経験している生活と全然違っていたみよさんにすれば、やっと手に入れられたという感覚ではないでしょうか。

周囲からはみよさんも、みよさんの言う普通の環境で育った女性に見えると思います。
だけど、みんなが当たり前のよう持っていたり、与えられてきた環境や生活、経験をみよさんはやってこなかった、出来なかったという思いが強くあり、周りの人の他愛のない話の中に多くの人が普通に経験してきたことを知るたびにそれをしてこなかった自分はやっぱり違うんだ、という気持ちが湧いてくるのでしょう。
私はあれほど頑張ってても何ももらえなかった。だけど、みんなは普通にそれがもらえてたんだと愕然としたり、ショックを受け、悲しくなったり、腹が立ったり、時には話題に入っていけない孤独感や疎外感、恥ずかしさや惨めさも感じることがあるかもしれません。

そして、私は何も持っていない、私は足りていない、人と比べて私は劣っているという気持ちに繋がっていき、不十分な私は幸せになれないんじゃないか、とどこかで感じているのではありませんか。あるいは、みんなが見てくれている私はニセモノ、うそっぱっちのように思えてしまうのかもしれません。
だから、あの頃の自分を思い出すものは見たくない、聞きたくないと心の痛みがチクチクと疼きだして、どうしようもなくなるのでしょう。
小さな子が助けてと叫んでいる、だけど、どうしようも出来ない自分を、そんな環境にいた自分を嫌ってしまっているように見えます。

みよさんは、ずっと頑張ってきたんです。頑張ってきた自分をもっと認めて、承認してあげていいのですよ。それだけの価値がみよさんにはあるんです。
辛い環境だったけど、よくやってきたね。頑張ったね、って自分自身に声をかけていき、本当は欲しかったものを欲しいと言うことを許可(認識)していくことで、心のわだかまりや緊張は少しずつ和らいでいきます。
そして、自分のことを認めてくれる、わかってくれる人を、自分以外にも見つけていきましょう。 自分や人からたくさん承認をしてもらいましょう。

もちろん、私たちカウンセラーもみよさんを承認し応援する中の1人です。必要であれば、初回無料もございますので、私たちを頼ってみてくださいね。
みよさんが、本当に心から楽しめ、望む幸せを手にすることを願っています。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己否定、自己嫌悪、疎外感、自己肯定を得意とする。「その方の心に寄り添い、一番の味方でいること(安心感)」をモットーに、わかりやすい言葉で恋愛問題や対人・自己との関係を紐解き、改善・生き易さへと導いている。  東南アジア2カ国での生活経験もあり、国や文化の違いについても造詣が深い。