相談者名 | えま |
初めまして。 私は大学4年生です。 大学は管理栄養士専攻で、大半の生徒は栄養士や管理栄養士として就職する専攻に在籍中です。ですが私は、就職は栄養士とは関係ない、動物の世話をする仕事に就こうと考えています。その仕事で採用してくれる会社も見つかりました。 親に言ったら当たり前ですが、「じゃあなんで栄養系の学校に行ったの」と言われました。 確かに栄養士の資格を取れるのに、栄養士として働かないのは宝の持ち腐れになるのかなと考えたりもします。 栄養士や食物関係の仕事でないとわざわざ高い学費をだしてもらった親に申し訳ない気持ちがあり負い目を感じます。 でも栄養の勉強をしてきて無駄にはなっていないと思うし、気持ちは動物に関わる仕事に就くというので今のところ揺るがないです。親に対する負い目と自分の気持ちに葛藤があります。どうしたら、自分はこれでいいと自信がつきますか? アドバイスが欲しいです。よろしくお願いします。 | |
カウンセラー | 小倉健太郎 |
えまさん、はじめまして。 担当をさせて頂きます、小倉健太郎と申します。えまさんの大学では、大半の方は栄養士や管理栄養士として就職するというのに、えまさんは動物の世話をする仕事に就こうとし、さらに就職口まで見つけてしまうのですから、それはよほどそのお仕事をしたいという気持ちが強かったのですね。 どんな理由でそのお仕事をしたいと思われたのですか? 大学で学んでいるうちに、だんだんと興味が沸いてきて、徐々に惹かれていったのでしょうか? それとも、実は密かに子供の頃から抱いていた夢だったのでしょうか? もしかしたら、ある日ふと閃いて、急にその仕事に就きたくなったなんて理由かもしれませんね。 なんにしても、栄養士や管理栄養士といった、今のえまさんにとって、大半の学生が進む道を蹴ってまで、やってみたいお仕事であることは間違いない訳ですね。 そして、親御さんからは「じゃあなんで栄養系の学校に行ったの」と言われてしまい、負い目を感じても、それでも尚、揺らがないくらいですから、えまさんにとってそのお仕事は、よほど大事な事なのでしょうね。 また、そんなに大事なことであるからこそ、身近な人、特に親御さんからは、誤解されたり、負い目を感じることなく、応援する気持ちになって欲しいなって思うのも、無理は無いなと思いました。 大学生活も終わりに近づき、これから社会に出て行こうとする、えまさんですから、今の悩みを解決し、人生の新しい舞台を、自信を持って、夢と希望に膨らませてスターとさせて欲しいなと思いました。 それではどうぞ、よろしくお願い致します。 まず、最初に考えて頂きたい事があるのですが、えまさんが負い目を感じている理由、それは、えまさんの心に、親御さんに対する愛情があるからだと思うのですね。 もし、何の愛情も無いのであれば、負い目など感じることなく、親御さんの気持ちを無視してしまっても、心は痛まないと思うからです。 なので、親御さんに負い目を感じるその気持ちの中に、どんな愛情が隠されているのか、ちょっと時間をとって、考えて頂きたいのです。 高い学費を出して、大学まで行かせてくれてありがとうという感謝の気持ちがあったり、将来は栄養士として社会貢献をし、立派になった姿を見せたかったとか、そんな愛情あふれた気持ち、たくさんありますよね。 そして、そんな感謝の気持ちを表現できず、親不孝になってしまうのではないかという気持ちが、負い目を作っているのではないでしょうか? つまり、えまさんは本当に親御さん想いの、優しい方なのだと思います。 そして、次に頂きたい事があるのですが、親御さんがえまさんに「じゃあなんで栄養系の学校に行ったの」と言ったときの気持ちと言うのは理解できますか? もしかしたら、えまさんは、この言葉を「もったいないから栄養系の仕事にいきなさい。」と言われたように感じ、怒られたように思ってしまわれたのかもしれません。 けれども、親御さんが言いたかったのは、実際に栄養士や管理栄養士になるかどうかにこだわっているのではなく、えまさんには、しっかりした仕事に就いて欲しいとか、社会人としての意識をしっかりと持って欲しいという気持ちだったのではないかと思うのですね。 つまり、えまさんの将来を真剣に考えているよという気持ちだと思うのです。 なので、えまさんは、自分の選んだ道で一生懸命頑張ろうという気持ちがあることを意識し、また、そんな気持ちが親御さんにも伝わってくれれば、えまさんの自信も高まり、負い目も減ってくるのではないのかなと思いました。 それから、えまさんには、もうひとつアドバイスがあります。 どんな仕事でも、何の苦労も無いなんて事は無いと思います。 仕事としてやっていくのは、やりがいや充実感だけでなく、壁にぶつかったり、しんどくてやめたくなる事もあるかもしれないし、いろいろな事があると思います。 けれども、そんな時に大事なのは、「自分はどうしてこの仕事を選んだのか?」という気持ちではないのかなと思うのですね。 今回、えまさんが選んだお仕事は、誰の意見でもない、自分自身がそうしたいと思って決めたことですね? まして、親御さんに負い目を感じてまで進もうとしている道です。 その先にどんな未来が待っているかはわかりませんが、何があっても、そんなにまでして自分で決めたという気持ちは、障害を乗り越えさせてくれる、強い力になると思いますよ。 そういう意味でも、私も、えまさんには、このまま動物に関わる仕事に就いて欲しいなと思いました。 そして、自分には親御さんへの愛情は十分に持っているということは、忘れずにいてくださいね。 だからこその負い目だし、葛藤だと思うからです。 えまさんが、そんな優しい気持ちを持ちながら、しかし自分の選んだ道を力強く進んでいける事をお祈りしていますね。 今回は、ご相談ありがとうございました。 何かしらの参考になりましたら、幸いです。 |