落ち込んでいます

 

相談者名
TO(男)
前職の長く勤めた接客販売業を退職後、パソコンの資格を1つ取得し(接客でもPC技能を求められることがあるため)、その後しばらくの間求職活動に専念したのですが、良い結果が出ず、生活費にあてていた失業給付なども心許なくなってきたためアルバイトやパートの求人にも応募をしてきました。
前職、前々職が接客販売とそれに付帯する業務(いずれもアルバイトなどの非正規雇用)だったので今回も接客販売のアルバイト・パート募集に応募をしてきたのですが、1月から始めて今まで不採用続きです。
他の職種にも応募しようかとも思うのですが、対人折衝の経験を積んだほうが就職活動に活かせるし、職歴の職種に統一感がないとマイナスになるのではないかと考え、踏ん切りがつかないでいます。
また、飲食業は過去に2回ほど勤めた経験から向いてないと感じており、避けています。仕事の選り好みをしていると自分でも思い、後ろめたさを感じますが、過去の嫌な経験が振り切れません。また、大声を出すなどの威勢を求められる職場も避けてしまいます。
面接を受ける時も、緊張してしまい、言葉がつっかえたり、面接官の目ではなく面接官の手元を見て話していたりと失敗をしています。
面接を終えたあと、反省点を挙げて次に同じことをしないようにと心がけているのですが、思うようにいかず、上手くいったと思っても結果が不採用ということがあり現在まで来ています。
年齢や離職期間の長さも理由なのかと思いますが、自分の心の弱さと不器用さに落ち込み、最近は朝起きるのがとても辛く、仕事探しやアルバイト探しも気が重くなっています。
カウンセラー
大谷常緑
TOさんこんにちは。初めまして。
ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。仕事がなかなか見つからないのは、とても辛いものですね。
生活に不安を感じて気持ちは焦るでしょうし、仕事が決まらない自分自身のふが
いなさについつい自分を責めてしまい、自信をどんどん失ってしまいますね。

さて、ご相談を拝見して感じたことは、TOさんはとても真面目で努力家なのだな
ぁと思いました。
仕事に役立つからとパソコンの資格を取得されたのですね。また、文体からTOさ
んの人柄が滲み出てきています。
今の時勢もあるのでしょうが、思うように就職できないとは思えない感じがする
のですが・・・。

ただ、気になるのは面接のときのTOさんの自信の無さです。
私の経験からいえば、面接者が見ているのは、面接を受ける人のエネルギーとい
うか、気持ちなのですね。
自信がない状態で面接を受けると、このエネルギーが出せなくなってしまうので
す。
職種にもよりますが、面接には態度や知識、スキルも重要ですが、それより何よ
り相手に伝わるエネルギーがとっても大切なのです。
「この人ならやってくれる」とか「この人なら間違いない」と思わせる必要があ
るのですね。

さて、ではこのエネルギーを出すためにTOさんが自信を持つにはどうすればいい
かというと、ちょっと不慣れな感じかも知れませんが、自分を責めないことなの
です。そして、自分の良いところをご自身で認めていくことなのです。

意外かもしれませんが、私達は自分を厳しく扱い、他人に寛大です。
例えば、何かミスをしたときに、ご自身をどう扱うかを考えてみてください。結
構自分自身に酷い言葉を浴びせかけていませんか?
一方、TOさんの友人が同じミスをしたとき、TOさんはその友人に何と声を掛ける
でしょうか?
「そんな事大したことないよ」「大丈夫、何とかなるよ」「だって人間だからミ
スもするよ」
などと優しい言葉を掛けないでしょうか?
TOさんが何か失敗したり、上手くいかない事があったとしても、そんな友人に掛
ける言葉と同じ言葉をご自分に与えてあげてください。

私達は、自分を責める度合いだけ、自信を失っていきます。そして、またその自
信の無さが失敗を招いてしまうというネガティブなスパイラルに入っていきます。
そして気分が重たくなり、体調を壊してしまう事すらあります。

このループから抜け出す簡単なエクササイズをご紹介します。
エクササイズ1
その日1日の出来事で、自分がよくやったこと、良くできたことなど良かった点
を褒めてあげてください。レベルは問いません。何でもいいのです。
例えば、「今日は道を訊かれて教えてあげた」「今日はパソコンの練習をした」
などです。
これを毎日続けると、自分を責める心の癖から、自分を褒める心の癖へと変化し
ていけます。
そうなのです。自分を責めるのは、昔から馴染んだ心の癖に過ぎないのです。
もちろん、右利きの人に「明日から左手で箸を持つように」と言っても、急に上
手に左手で箸は使えませんよね。それと同じように、ついつい自分を責める心の
癖が出てしまうこともあります。でも、諦めないで続けてください。必ず改善し
ていきます。
エクササイズ2
自分の良いところを紙に20個ほど書き出してください。
これも、どんなことでも結構です。
例えば、「人を応援してあげられる」「礼儀正しい」「パソコンができる」「髪
が綺麗」などです。
人は、多くの良いところを持っているのですが、それに気がついていないのです。
自分ができることは当たり前で誰にでも出来ると感じます。だからそれを良いと
ころだと気がつかないのですね。
また、人は、自分のできていないところと、人のできているところを比べる傾向
があり、自分の良いところなんて、とってもちっぽけに感じてしまうものです。
だから、「よいところを20個書いてください」と言っても、「悪いところなら
いくらでも書けるけど、良いところは20個もありません」という返事がよく返
ってきます。でも、それは事実ではないのです。見えていないだけなのです。
20個とはいかないまでも、ご自分で、ご自分のよいところを探してみてくださ
い。そして、どうしても出てこなかったら、誰かに言われた事とか、訊ける人が
いればその人に訊いて少なくとも10個以上の良いところを書き出してください。
そして、その紙に書き出した自分の良いところを、鏡に向かって自分の目を見な
がら声にして言ってみてください。これを今日から毎日、続けてください。
このエクササイズを行うと、自分の価値を受け取る、受け容れる事ができてきま
す。
そして、これが自信に繋がっていきます。

以上のようなエクササイズを行いながら、できれば、電話カウンセリングを受け
てみてください。私どもには電話代だけで済むプロカウンセラーの初回無料制度
がありますし、何度かけても電話代だけで済むボランティアカウンセラーも沢山
います。

カウンセリングをお薦めするのには、大きくは2つの理由があります。
1つは、TOさんの心の中に溜まった感情を吐き出して楽になってもらいたいから
です。
辛い状況では心に余裕がなく、焦燥感や不安、絶望感に支配されてしまいます。
ここから抜け出して欲しいのです。
2つ目は、このTOさんが自信をつけていただくプロセスをお一人で進まれるのは
辛いのではないかと思うからです。カウンセラーに援助してもらいながら進まれ
ると、より楽にプロセスが進むと思います。

人には、向き不向きがあります。
「仕事を選り好みしている」という後ろめたさを棄てられて(これも自分を責め
ている感情です)、「まぁ、人間だから仕方ないか」と思ってみてください。

TOさんに明るい未来が訪れる事を願っています。
回答がお役に立てれば幸甚です。
有り難うございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。