仕事に対する心得

 

相談者名
未歩
はじめまして。私は現在、クリエイティブ系の職業に
就くために日々、作品作りをしているものです。仕事に対する心得や、考え方、割り切るべき点など、
どうしても自分一人で解決することができない問題
について、ご相談させていただきたいと思い、投稿
致しました。

私は現在、作品作りの手伝いを依頼して、サポート
してもらいながら、活動を続けているのですが、
その方と信頼関係がしっかりと築けず、不安や
苛立ち、本当にこのまま続けていていいのだろうか
という気持ちに苦しんでいます。

会社での仕事の場合は、やりづらい人とでも割り切っ
てやっていくしかないと思うのですが、ものづくり
の場合は、しっくりこない環境に自分を縛り付ける
のは間違いではないかと、自問自答の繰り返しで
答えがだせません。

その方は、私が将来この職業で身を立てていくための
協力をすると言ってくださっている、親切な方です。
その親切な部分に感謝して、その他の納得のできない
部分は割り切って、努力を続けるべきでしょうか。

ものづくりで食べていきたいなら、性格が合わない
などという甘えは捨てるべきでしょうか。

甘えを捨てて努力すべきか、伸び伸びと思うように
活動できる環境を一か八か探してみるべきか。
若い頃ならきっとすぐに環境を変えていたと思うの
ですが、人との縁を自分から断ち切っていては
成長できないという思いもあり、2年間続けています。

お仕事の経験が豊富な方や、仕事相手との接し方で
上手く成功されたご経験など、ぜひ伺いたいです。

文章で上手くお伝えすることができませんが、うつ病
の診断を以前受けたことがあり、それが原因で決断力が
鈍っているのかもしれないと、悩むこともあります。

似たようなご経験などがあれば、ぜひ聞かせて頂きたい
です。よろしくお願い致します。

カウンセラー
大谷常緑
未歩さんこんにちは。初めまして。
ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお願いします。さて、未歩さんは、今、協力していただいている人との関係がどうもしっくりと
こなくて、我慢しながら作品を作り続けておられるのですね。これでは、なかな
か作品を作る事に身が入らず、とても辛い感じになられるのではないかと思いま
す。
では、ここで未歩さんに質問ですが、未歩さんが作品を作られるのは何のためで
しょうか?
その協力者の為でしょうか?それとも、未歩さんの自己実現の為でしょうか?
答えは、後者、未歩さんの自己実現の為ですよね。
そうだとすれば、未歩さんは、先ずはご自分が自己実現しやすいような状態で作
品作りを続けられる事が一番大切かと思います。
このときに出てくるのが、
「自分は、人を裏切る悪い人間ではないか」
「自分本位な人間ではないか」
というような、自分自身を責める気持ちです。しかし、これはハッキリ言って自
分を失敗に導く罠なのです。
なぜならば、仮に未歩さんがずっと今の状況を我慢していて、作品作りがうまく
いかなかったとしましょう。このとき、未歩さんは何も得る物がありませんね。
また、協力者の方も、何も得るものが無いばかりか、未歩さんの事を邪魔してし
まったのは自分ではないか、という罪悪感に打ちひしがれてしまいます。これで
は、お互いが不幸になるだけですね。
未歩さんが本当に作品作りに集中できる環境で作品を作ってこそ、いい作品に仕
上がるような気がします。
ここは遠慮をせずに、協力者の方に気持ちを打ち明けてみられたらいかがでしょ
うか。

一般論になりますが、ネガティブな気持ちを伝える場合には、コツがあります。
そのコツは、当ホームページの心理学講座「Lecture.326 ネガティブコミュニケ
ーションの秘訣」をお読みいただければと思います。

さて、ご相談を拝見していてもう一つ気になった点があります。
それは、「人との縁を自分から断ち切っていては成長できないという思いもあり」
と書かれている事です。
未歩さんは、その協力者の方に自分の本当の気持ちを伝えると、その人との関係
をあたかも断ち切ってしまう(先方から断ち切られてしまう)ように感じられて
いるかも知れません。でも、真実はそうではないのです。
お互いに怖くなって、意識してしまって、近づけなくなるだけの事なのです。
自分が怖くなるのは自分の感情の問題ですし、相手の方が怖くなるのもその方の
感情の問題なのです。
もし、その協力者の方への気持ちがあるのであれば、無理にとはいいませんが、
作品作り以外の面で有効な関係を築くという方法もあります。

最後になりますが、仕事相手との接し方でうまく関係を築く方法をお話しします。
もちろん、仕事相手以外の友達や恋人、夫婦、親子関係など全般的に使える方法
です。
それは、自分の痛みに入らないで、常に相手の事を考えてあげる、見てあげる事
です。
これは、なかなか難しいですが、そうできると、関係性は必ずいい方向に向かい
ます。
しかし、だからといって、犠牲的になる必要はありません。
相手の事を思った上で、それでもOKならば自分の思いを貫けばいいのです。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。