夫の顔をみるとむなしくなってくる

相談者名
ちい
結婚して6年の夫婦です。5歳の息子が一人です。
夫婦喧嘩が多く、夫への愛情がなくなっていくような気がします。
夫曰く、私の言葉が悪いから夫を怒らせているらしいのですが、色々な本を読んだりして言葉づかいを治そうと努力しても結局夫は気分しだいで怒ります。
そして、言葉づかいではなく態度とかタイミングとか表情とかだと言います。
また、夫は約束をしても忘れてしまう事が多く、軽い口調で謝ってまた約束をしては破ります。そこを指摘すると責められていると感じるのか逆切れします。
約束の内容も開業すると言って1年間フリーターの夫に、せめて開業の予定を○日までには決めるというような、家庭にかかわることでも忘れてしまったりします(本当は面倒だから放置しているだけのような気がします)
夫本人も怒りがコントロールできない、しなくてはいけないことを先延ばしにすると自覚しているらしく、喧嘩の後は「もう喧嘩をしないようにするし、約束も守る」と言うのですが、いつも同じことの繰り返しです。
私との約束は守る価値もない、気分しだいで怒ってもいいような、そんな存在なんだと思えてきて、夫婦でいることがバカバカしく感じ、夫に触れるのも嫌になってきました。
本当は大好きな人だったはずなのですが、そうだったかどうかもわからなくなりました。夫の顔をみると脱力感というかむなしさを感じます。
子供にとっては大好きなお父さんなので離婚したくはありません。夫が変わらないとして、自分の気持ちをどう整理して過ごせばいいでしょうか。
カウンセラー
三枝みき
ちいさん、こんにちは。初めまして。
今回、ちいさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

ちいさんは結婚して6年目、5歳の男の子さんのお母様でいらっしゃるのですね。
お子さんも5歳くらいだと好奇心いっぱいでとっても元気だったりしますし、まだまだ「お母さん業」が大忙しですよね。

そんな時期にご主人と喧嘩が多くなってしまわれると、本当に辛いと思います。
本来なら味方になってくれて、サポートしてくれるはずの「お父さん」からの支援が受けらませんし、心の面でも負担になりますよね。
そんななか、何とか自分の気持ちを立て直して、お子さんのために頑張っていこうと思われていること、ちいさんは本当にお子さんへの愛情も深い素敵なお母さんで、頑張り屋さんの奥様だと思います。

それではこれから、そんな頑張り屋さんのちいさんが心穏やかに日々を送れますよう、子育てを楽しめるように、またご主人とももっと良い関係を築いて行けますよう、ご一緒に考えていきましょうね。

まず最初に。

>夫婦喧嘩が多く、夫への愛情がなくなっていくような気がします。
夫曰く、私の言葉が悪いから夫を怒らせているらしいのですが、色々な本を読んだりして言葉づかいを治そうと努力しても結局夫は気分しだいで怒ります。
そして、言葉づかいではなく態度とかタイミングとか表情とかだと言います。

先ほども少し書きましたが、一所懸命に頑張っているところに、気分次第でご主人に怒られたり、不機嫌になられたりしたら、とても辛いですし、ときには傷ついたり腹も立ったりすることと思います。
そんな状態でしたら、元々は愛情が合った間柄であっても、今は愛情が感じられなくても無理からぬことです。
ですので、まず、今のご自分の状態を、責めないであげて下さいね。
むしろ私は「いろいろな本を読んだりして言葉遣いを直そうと努力して」いるだなんて、なんて心の広い、大きな愛情を持った女性なんだろうと感動してしまったくらいです。

ご主人ですが、「言葉遣い」を直そうとすると、今度は「態度」とか「タイミング」とか「表情」が原因だと言ってくる。
これはたぶん、ちいさんの問題ではなく、ご主人自身の問題だと思いますよ。
それに本当はね、人が怒る時や傷ついてしまうときって、本当はその人自身の問題なんです。

例えばですけれど、私は結構太目、というか太っています。
検診で「メタボ」と書かれることもあり、しょっちゅうダイエットをしています(笑)。
でも人に「太いね」と言われても、それほど傷つくことはありませんし、自らネタにもしています。
自分が太っていることを、それほど責めてはいないからです。
ちょっとは気にしてますけどね(笑)。

でも、もしも私が自分が太っていることをものすごーく気にしていたら、「こんなに太ってしまって、検診結果に『メタボ』って書かれるなんて、なんてみっともない!」と自分のことをひどく責めていたら、仮に他人から「三枝さんって結構太いよね」って言われたら傷ついたり、怒ってしまったりするでしょう。
本来、人が傷つくのはその人の中に、自分で自分を責める気持ち(「自己攻撃」と言います)があるからで、もしそれがなければ、周りに何を言われようが傷つくことはないのです。
身体だって、傷のある所を誰かに不意に触れられたら痛いですよね。
心もそれとおんなじなんです。

ですからちいさんも、たとえご主人が怒っていても、すべてご自分が悪いとは思わないであげて下さいね。
それは元々の、ご主人の傷なんですから。
そしてもうひとつ。

>また、夫は約束をしても忘れてしまう事が多く、軽い口調で謝ってまた約束をしては破ります。そこを指摘すると責められていると感じるのか逆切れします。
約束の内容も開業すると言って1年間フリーターの夫に、せめて開業の予定を○日までには決めるというような、家庭にかかわることでも忘れてしまったりします(本当は面倒だから放置しているだけのような気がします)
夫本人も怒りがコントロールできない、しなくてはいけないことを先延ばしにすると自覚しているらしく、喧嘩の後は「もう喧嘩をしないようにするし、約束も守る」と言うのですが、いつも同じことの繰り返しです。

ちいさんのご主人は、もしかしたらそうは見えないかもしれないけれど、本当はご自分のことをすごく責めていらっしゃるようです。
「しなくてはいけないことを先延ばしにする」ことの自覚があることもそうですが、「約束をしては破る」とか、「大事な約束を忘れる」とか、そういうのもすべて、自分自身を責める気持ちが強いからのような気がします。
自分を責める気持ちを「罪悪感」と言いますが、この罪悪感という感情はとても厄介で、これがあると自ら「自分が責められる」「罰せられる」ような状況を引き寄せてしまうことがあるんですね。

ですから本当は、ご主人はとてもひどく自分のことを責めているのだろうと私は思いますよ。
本当は、自分でも意識できていない心の底のほうで、「小さな子供もいるのに、開業もしていないでフリーターをしている」とか、「約束をしては破るなんて最低だ」とか、「妻にあたっている、妻を苦しめている」とか、そんな風に感じているのではないでしょうか?

そして、「怒りをコントロールできない」ということについてですが、「怒り」を感じられるためには、精神的に成熟していることが必要です。
でも、罪悪感が強くて、心の中で自分のことを強く責めていると、心はとても疲れて消耗していますし、とっても辛く感じるんですね。
そうなるとつい、その気持ちを分かってもらいたくなって、相手に対しても攻撃的な態度をとってしまいがちになります。
心理学では「攻撃は助けを求める声」と言われますが、ちいさんのご主人もある意味、ちいさんに対してSOSを出しているようなこともあるかもしれません。

>私との約束は守る価値もない、気分しだいで怒ってもいいような、そんな存在なんだと思えてきて、夫婦でいることがバカバカしく感じ、夫に触れるのも嫌になってきました。
本当は大好きな人だったはずなのですが、そうだったかどうかもわからなくなりました。夫の顔をみると脱力感というかむなしさを感じます。
子供にとっては大好きなお父さんなので離婚したくはありません。夫が変わらないとして、自分の気持ちをどう整理して過ごせばいいでしょうか。

先ほども書きましたように、ご主人にとってちいさんとの約束は「守る価値もない」のではなく、ご主人はあまりに最低な自分を罰するために、「罰されるにふさわしい行動を無意識にしてしまっている」と考えたほうがいいようです。
「気分次第で怒ってもいいような存在」ではなく、とても大切な愛する奥様だからこそ、「そんな大切な人をこれほど苦しめている自分はなんて最低なんだ」ということを証明することになってしまっているのですね。

誰だって大切な人が苦しんでいるのを見るのは辛いです。
けれど、もしもその大切な人を苦しめているのが、他ならぬ自分自身だとしたら?
自分で自分を八つ裂きにしても飽き足らないくらいに怒りを感じ、その怒りの大きさの分だけ、自己攻撃をしたくなるのではないでしょうか。

と、ここまでご主人の状態について書かせていただきましたが、だからと言ってちいさんが、ご主人の攻撃を甘んじて受ける必要はないです。
ただ、ご主人の気持ちや状態を理解してあげられると、ちいさんご自身が少しは楽になるかと思います。

ご主人、本当は自分が情けなかったり、悔しかったり、自分にメチャクチャ腹を立てていたりするんじゃないかと私は思うんです。
そうは見えないでしょうし、ご主人も自覚はないと思いますが、ある意味とても辛い状況で、だからなおさら、そこを責めてしまうと余計ひどくなってしまう可能性もあります。

ご主人を見ると感じる「脱力感」や「虚しさ」、ちいさんがそう感じるのも無理ないし、当然だと思います。
でも今は難しいかもしれませんが、かつてちいさんが愛したご主人の魅力や才能は、無くなったわけではありません。
もしもちいさんがご主人とこれからもやっていきたいのであれば、もういちど、それらを取り戻して生き生きと仕事をし、家族を愛してくれるご主人の姿を信じて、そうなるよう祈ってみてくださいませんか?

ちいさんもお分かりのように、他人を無理やり変えることは出来ません。
でも、人は周りの好意や期待に応えたいと思うものです。
ちいさんがみてあげた将来のご主人の姿は(ヴィジョンと言います)きっとご主人を導いてくれるものと思います。
「北風と太陽」の「太陽」になったつもりで、しばらくはご主人を温かく見守ってあげること、彼の素晴らしいところを見続けて、出来得るならそれを伝え続けてあげることが出来たなら、ご主人のほうから動き出すはずです。
どうか、諦めずに根気よく、ご自身の心のケアをしながらでも、じっくり取り組んでみてくださいね。

以上、長くなりましたが、この回答が少しでもちいさんのお役に立てれば幸いです。
また、よくわからないことなどがございましたら、よろしければ、初回無料の電話カウンセリングをご利用くださいね。

本日はご相談、ありがとうございました。
ちいさんがすこしでも楽になって、ご主人やお子さんと楽しく、幸せな毎日を過ごす事が出来ますよう、心から応援していますね。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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