姑の事で

 

相談者名
IM
結婚自体初めから、姑は反対でした。
私は一人っ子で主人は長男です。
姑は九州に住み、私たちは関西で知り合い、主人の勤める関西にある会社の近くに住んでいます。
年に一度帰省します。
姑は息子を取られたと思っているのでしょうか?
帰省するたび嫌味等言われ、気がめいります。
私の子もかわいくないらしく、はっきりと愛情は無いと言われました。
でも言われなくとも、姑の態度を見ればわかります。
姑が溺愛するのは、主人の姉の子です。
ことごとく姉の子の方を誉め、うちの子は何かとけなされます。
うちの子がゲームで勝った時も姑は「○○は本当は勝てたけど、負けてあげたのよ。」と言います。○○自身は「本当にがんばったけど負けたんだよ、ばあちゃん」と言ってくれるいい子ですが。(○○は姉の子です)
一時が万事この調子です。
姑の中ではうちの子と主人の姉の子では、100対0の愛情だと思います。
帰省するのが嫌でたまりません。
主人は私が帰省しない事を許しません。
心の持ちようを教えて下さい。
カウンセラー
池尾昌紀
IMさん、こんにちは。
池尾昌紀と申します。
ご相談、ありがとうございます。結婚という幸せ、その中に、それを祝ってくれない人がいる。
もし、そうであるとしたら、それはとても辛いことです。
結婚をするカップルが幸せを感じるのは、自分たちが幸せだからと
いう理由だけではありません。
二人の結婚によって、周りの人々をも幸せな気分にすることができ
るからです。
周りのみんなと幸せなんだ、という思いが、さらに幸せを呼ぶのだ
と思います。

そんな中では、たったひとりでも幸せを感じない人がいるだけで、
自分たちが幸せを運んで来れなかったという思いから
自分たちには価値がないのだ、と自らを否定してしまうこともある
でしょう。

IMさんのご相談を読ませていただき、そんなことを思いました。
お姑さんの態度は、とてもはっきりしていて、その度に、あなた
は、自分が結婚したことが間違っていたかのような、また、まるで
自分という存在そのものを否定されたような、辛い気持ちになられ
るのではないでしょうか。
それは、誰もがうなずけるような、本当に辛い気持ちだと思います。

心理学では、「怒りは本当の気持ちを隠す蓋である」といいます。
僕も、ご相談の中で何度も使っている言葉です。

もし、そうであるとすれば、お姑さんの「怒り」を表すようなこう
した言動は
お姑さんの本当の気持ちを隠すために使われていることになります。
では、本当の気持ちとはなんでしょう。
多くの場合、「怒り」の蓋の中にある感情は「寂しさ」「悲しみ」
であると言われます。

この場合の「寂しさ」「悲しみ」は、ご主人を取られたという悲し
みだけを指すのではありません。
あなたを攻撃してしまうことに対する「寂しさ」「悲しみ」のこと
も指しています。

確かに、この状況での一人っ子と長男の結婚ですから、取られてし
まったという思いを持たれているとは思います。
けれども、そうしたお姑さんに対して、IMさんも、どんどんお姑
さんに対して気持ちが離れていってしまい、そのことが、お姑さん
を「寂しい」「悲しい」気持ちにさせてしまい、エスカレートして
いっているのかもしれません。

難しい状況ではありますが、実はすべて、「寂しい」「悲しい」思
いからの言動かもしれないと、頭の片隅でいいので思いながら、接
してみられてはいかがでしょうか。
何か大きな気づきがあるかもしれません。

人を憎むのが好きな人間はこの世に存在しません。
今は難しくても、徐々にでいいのです。
お姑さんも、本当は憎くてこう思っているのではないかもしれない。
その視点を持つ事は、状況を変える力を持っていると僕は思います。

ところで、僕がご相談を読ませていただいた時に、一番気になった
言葉は、お姑さんの言葉や態度ではありませんでした。
それは、「主人は私が帰省しない事を許しません」という一文です。
なぜなら、この一文の中に、IMさんの怒りを感じたからです。

ご相談の内容は、お姑さんのお話ですが、
その後ろには、ご主人に対するIMさんの無言の思いが隠れている
のではないかと思うのです。

お姑さんの言動が、ご相談どうりにIMさんやお子さんにされているなら
当然、IMさんは、ご主人にもその話をされておられるでしょう。
それについて、ご主人はどのようにしてくれているのでしょうか。

お姑さんには、毎回、きちんと話をしてくれている
はじめは言っていたがあきらめている
あまり自分の話を聞いてくれない

いろいろなケースが考えられますが
「(帰省を)許さない」という言葉は強い言葉です。
今回のご相談に対して、IMさんからすれば、理解してくれていな
いというニュアンスを感じるのはそのためでしょう。

IMさん。
ご主人に対して思いを伝えていないことはありませんか?

帰省されるのは年に1度、とのことでした。
とすれば、それ以外のほとんどの時間は、ご主人とお子さんとの生
活です。

もし、ご主人に対して伝えていない思いがあるのであれば、
そのことに思いを向けていくのは、お姑さんとの問題を考えるより
毎日の生活により良い影響があると思います。

そしてそのことは、最終的には、お姑さんとの問題解決への糸口に
もなると思います。

ひとりでやることはありません。
是非、カウンセリングサービスの無料相談電話をご利用ください。

IMさんの幸せへのお手伝いが少しでもできれば、こんなにうれし
いことはありません。

IMさんの幸せを心から祈っています。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。